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双子の生まれた背景が明かされた回。最近の話の中でも特に出色の出来で、原作にはない小さな演出も所々で光っていました。

【あらすじ】
ペトル・チャペックから語られる双子の出生の秘密。東側世界の発展のため、優秀な男女を集めて卓越した能力を持つ子供をつくる――そんな計画の中、双子は生まれた。
自分を実験に利用し、双子の父親を殺し、双子の名前を奪った計画の首謀者フランツ・ボナパルタに、双子の母親は呪詛のような言葉を吐き、憎悪を向ける。
「私が死んでも……私の中でどんどん大きくなっていくこの子達が……必ずあなたに復讐する」


クリストフを撃ったテンマ。クリストフからヨハンの居場所を訊き出し、エヴァを巻き込まないために一人ヨハンのもとへ向かう。残されたエヴァはクリストフからテンマの伝言を聞いて泣き崩れる。
同じ頃、ニナとヨハンはついに再会を果たす。ニナが話す、ヨハンの知らない恐ろしいこととは……。

絵柄やストーリー、登場人物など原作を改変してしまうアニメが多い中、原作にあくまで忠実な「MONSTER」ですが、今回はアニメならではの演出が良い意味で目立っていたように思います。
古いフィルム映像のように描かれた双子の両親の幼少期、わかりやすく丸で囲んだ両親の写真、双子の母親が隔離された部屋から逃げだしたことを示す有刺鉄線に絡まった服の切れ端。


ヨハンに殺された夫婦のシーンも、もの悲しい雰囲気は原作以上。草から滴る血など残虐な描写を交えつつ、綺麗な夕焼けとゆるやかに流れる雲、愁いに満ちた音楽が、ヨハンにとっておそらく初めてとなる殺人を強く印象づけていました。
そのシーンの後、「いい計画があるんだ。行こう」とヨハンがアンナと手をつなごうとしながらするりと交わすところなども、些細だけれど原作と異なる気の利いた演出でした。


そういえば、幼いヨハンがどうやって夫婦を殺したのか。
ヨハンのいつものやり方を考えると毒殺がまず考えられますが、原作でのこのシーンを見ると首をナイフで切りつけた気もします。首の頚動脈を狙えば幼いヨハンでも人を殺すことは可能でしょうからね。でもその場合だと返り血も浴びてしまうはずというのがネックかも。


テンマの伝言でようやく解放されたエヴァ。テンマとエヴァの関係に決着がついた場面ですが、アニメでの伝言の言葉に不満が。
なんとテンマの「本当にごめんね」が「本当にすまない」に変わってる…!
今の風貌のテンマが「ごめんね」なんて言うところがツボなのに!
ドイツ語で話してるんだから、どちらでも変わらないといえばそうなんですけどね…。


涙を流すエヴァを見て、「僕には全然わからない」と呟くクリストフ。511キンダーハイム出身の彼には心の機微がわからないのでしょう。
でもここでひとつの疑問が。
あの「かはっw」笑いもグリマーさんみたいに作り笑いだったってことですよね。
彼は何だってこんなキモくてムカつく笑い方を習得しちゃったんでしょうか……。

もしかして覚えた時にそばにいた人が「かはっw」笑いだったとか? そう考えると不憫な奴……なのかもしれない(笑)


ずっとアニメになるのを楽しみにしていた、双子の母親とフランツ・ボナパルタの回想シーン。野沢那智さん演じるボナパルタと桑島法子さん演じる双子の母親のやりとりは、痛ましくもどこか官能的で惹き込まれてしまいました。


「余計なことは考えなくていい」「いいんだ。名前などいらないんだ」
双子の名前を考えたという母親の懇願に対して、にべもなく冷たく言い放つボナパルタ。感情のこもらない口調に徹底した冷血さが表れていてよかったです。
ていうか、どこまでも冷酷で非情なボナ博士がたまりません。
あの声は反則ですよ博士……(*´Д`)


先ほど原作にはなかった描写について書きましたが、ボナパルタが母親をスケッチするシーンでもアニメと原作で少しだけ変わっていました。
「どんどん大きくなっていく子供達が、必ずあなたに復讐する」
この台詞とともに母親の顔のアップを映し出し、ボナパルタへの憎しみを前面に出していたのが原作です。しかしアニメでは、母親の表情よりもボナパルタのスケッチする手の動きとスケッチの寂しげな母親の姿のほうに重点が置かれていました。
原作では母親の憎悪を、アニメではボナパルタの心情を強く強調したと言えるのかもしれません。


そのスケッチですが、母親があんな表情を向けていたのにもかかわらず、なぜボナパルタの描いたスケッチでは寂しそうな表情をしていたのでしょうか。


以下の考察は第72話「名前のない男」のネタバレです。反転して見てください。↓↓↓
私は二つの可能性を考えました。
ひとつめは、双子の母親への恋心に気づきバラの屋敷の惨劇を引き起こしたとボナパルタが語るシーンが後にありますが、この時点でも自覚がなかっただけで、すでに恋情を抱いていたかもしれないという点。
ふたつめは、たとえば511キンダーハイム出身のグリマーさんの笑顔が所詮は作ったものにすぎないように、彼も憎しみといった感情を理解できず、あの寂しげとも空虚ともとれるような顔の母親しか描けなかったのかもしれないという点。


初めは前者だと思っていました。「怪物のラブレター」やバラの屋敷の肖像画のこともあったので、このスケッチを見た瞬間、「あ、この人、この母親のこと好きなのかな…」と直感的に思ったのです。


なのだけれど。今は後者のほうに気持ちが傾いています。感情を理解できないというよりは、他人の感情に対して執着しないと言ったほうが近いのかもしれませんが。


そう思うようになったのは、フランツ・ボナパルタとしての彼がいつも同じ表情だから。後に登場するクラウス・ポッペとしての年老いた彼こそ笑顔も涙も見せてくれるけれど、それまでの彼はまったく感情を見せない人物として描かれています。
登場シーンが少ないので断定はできないけれど、感情に執着しない、あるいは理解できない人間だったからこそ、同じような子供達を作ることができたとも考えられるのではないでしょうか。
そんな彼も、双子の母親に恋したことがきっかけで人間らしさを覚えていくというのが何とも皮肉ではありますが。


……とここまで書いたものの、やっぱり自信はありません(^^;
考察のしがいはあるけれど、難しい作品だなぁとつくづく思います……。

↑↑↑ここまでネタバレです。

[MONSTER]アニメ他 | 12:05:36 | コメント(0) | ▲TOP
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