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とうとう最終回を迎えたMONSTER。1年半にも及ぶ長いスパンでの放送にもかかわらず、最後までその高いクオリティを落とさなかった貴重なアニメでした。
作画、演出、音楽、声優陣、すべてにおいて丁寧に作られ、とくに終盤は原作を超えることもしばしばで、原作つきのアニメでは奇跡といってもいいのかもしれません。
この作品を観ることができて幸せでした。スタッフに感謝と拍手を送りたいです。


■映像、演出


映画のように抑えた色調。原作のイメージを壊さず、原作以上に端整なキャラクターデザイン。どれも作品世界に溶け込んでいて良かったです。背景画は、ドイツやチェコの美しい街並み、幾度か出てきた夕陽のシーンが印象的でした。
また、初期の頃は原作そのままの構図が多かったような気がしますが、後半になるとアニメならではの映像も増え、洗練されていったのがよくわかりました。その最たる例が、ぐるりとカメラが回るあのマトリックス映像(!)なのかもしれません。


■音楽、OP、ED


場面場面で様々な表情を見せ、作品を盛り上げてくれた音楽。終盤はMONSTERの切ない部分を凝縮させた曲を多用して、物語に厚みを出していました。


作品の顔であるOPとEDについても。
高音のコーラスが耳に残る「GRAIN」と、物語の鍵となる人・物・シーンを存分にちりばめたOPが非常に秀逸。(終わりの風景はもちろん、三匹のカエルの看板、赤いバラの屋敷、ボナ博士まで登場。惜しむらくはグリマーさんが出てこなかったことくらい)
絵本の「なまえのないかいぶつ」の内容が少しずつ進むEDも独創的で面白いと思いました。デヴィッド・シルヴィアンの「For The Love Of Life」からフジ子・ヘミングの「Make it Home」に変わった時はショックでしたが(笑)今では「Make it Home」のやさしいメロディに癒されています。


最終回なので注意書き。以下はあらすじも含めてネタバレです。最後まで観ていない方はお気をつけください。しかもいつも以上に長文です……。

【あらすじ】
惨劇は終わり、人々はそれぞれの道を歩んでいた。
エヴァはキッチンコーディネイターの仕事に就き、ルンゲは警察大学校の教授になった。ヴァーデマンはグリマーの嫌疑を晴らし、大学を卒業したニナは弁護士を目指していた。そして事件後、事情聴取を受けたテンマは身の潔白が証明され、今は国境なき医師団に参加していた。
ヘッケルの力を借りて、双子の母親の居場所を突き止めたテンマ。テンマから双子が生きていると聞き、母親は涙を見せる。過去、自身が犯した過ちに苦しんでいた彼女は、双子の名前をテンマに明かすのだった。
テンマは病院で眠り続けるヨハンに、母から愛されていたこと、本当の名前があったことを話すが、突如ヨハンは意識を取り戻し、テンマに過去の出来事を語り始める。
それは双子の親子三人が三匹のカエルに隠れ住んでいた頃だった。双子のどちらを赤いバラの屋敷に連れて行くか、実験と称して母親に選択を迫るフランツ・ボナパルタ。母にしがみつく子供達。ついに母親はニナの手を離してしまう。
「僕を助けようとしたの? 僕と妹を間違えたの? いらなかったのはどっち……?」
テンマに母親の愛情を問うヨハン。それは夢か幻か。
テンマは病室を後にし、ヨハンは姿を消す。――ベッドに痕跡を残したままで。


■キャラクター感想


長くなってしまったので登場順にキャラクター別の感想。
冒頭は原作にはなかったカールシューバルトのシーン。いきなりこのシーンが来たから、他にも追加シーンはあるのかと期待したのですが、唯一の台詞つきアニメオリジナルのシーンでした。うーん他にも見たかった。あ、この人たちだけキャラ感想にならない…(笑)


エヴァはすっかり落ち着き、ぐんときれいになりました。
以前のケバさが抜け、いい女になったなぁと。今の彼女なら、アルコールや誰かに依存することもなくやっていけるでしょうね。どん底に落ちていた頃のエヴァを思うと感慨深いです。この作品で一番変わったのが彼女なのかもしれない。


グリマーさんの墓を訪れた、スーク、ヴァーデマン、ルンゲ警部
グリマーさんと交わしたビールをおごる約束を墓前でようやく果たすルンゲ警部が切ないですね。彼は娘さんとメールのやりとりをするようになったそうですが、グリマーさんや多くの人達との出会いで家族と向き合うことができたんでしょうね。孫にも会えるといいね。ホロリ。
グリマーさんも……生きていたら、この三人とも友人になれていただろう彼のことを思うと本当に悲しい。グリマーさんには生きていてほしかった……。


声がちょっと低くなり背も伸びたディーターと、久しぶりに登場し、“ますますずる賢そうになった”ヘッケルのコンビ。
ディーターって見事にテンマとヘッケルに対する態度が違うなぁ(笑) しゃべりながら器用にリフティングをする生意気っぷりが良かったです。
ディーターが最終話に出てくるのは当然として(後半は存在が薄いですが一応主要キャラですから!)、ヘッケルまで登場するのは嬉しい。怪物だとか葛藤だとか、そんなものとは一番遠い所にいるヘッケルはかなり好きなキャラです。安原義人さんの声もやっぱりいい。


ヘッケルが登場したのは、双子の母親の居場所を捜すという重要な役目のため。テンマも人の使い方が上手いなあ。警察に盗みに入るなんてほとんど自殺行為ですが、それを難なくこなしてしまうのがヘッケルのすごいところです。母親の居所が警察のマル秘資料に載っていたのは気になるところではありますが。


長く大学を休んでいたのに、卒業論文がトップだったニナ
ヨハンと同じように彼女も生まれながらに天才なんでしょうね。ヨハンがその能力を負の方面にしか向けられなかったのに対し、正しいことにその頭脳を使うことができるニナは幸せなのかもしれません。検事から弁護士に志望を変えたということは、ヨハンやテンマと関わったことで考え方が変わったのでしょうね。
しかしここのシーン、ドアだけCGで違和感があったです。


以前、テンマとニナの関係に恋愛感情はないだろうと書いたけれど、テンマに会えることを無邪気に喜ぶニナを見ると、テンマにほのかな恋心を抱いていてもおかしくないような気がしました。親子ほども歳の離れている二人ですが、ニナにとっての父親はあくまでフォルトナーさん。“白馬の王子様”の幻想を抱いていた彼女が、心を救ってくれたテンマに恋愛感情を持っても何ら不思議はないのですね。
ただ、テンマがニナに対して恋愛感情を抱くのは難しいかもしれませんが。


髪を切り、髭を剃ったとたんに若返ったテンマ
原作時、長髪テンマが好きだったので髪が短くなった彼は悲しかったけれど、アニメだと妙に爽やかでかわいくて、これはこれでありかなと思うように(笑) いや、でもやっぱりあそこまで短くしなくてもいいかな。短くても外科部長時代くらい(後ろがもうちょっと長い)がちょうどいいような気が。一番好きなのはミュンヘン編辺りの長さですが。
大学教授を辞退して国境なき医師団に参加というのはテンマらしい選択です。ヨハン追跡の旅で失ったものも多いだろうけれど、決して苦しみだけを生んだわけではないのですよね。あの長い旅があってこそ選ぶことができた道なのでしょう。


容貌がずいぶん変わってしまった双子の母・アンナ
歳だって40代のはずなのに、かなり老けて見えます。ボナパルタへの憎悪、子供達に対する後悔、実験による障害……双子を手離してからの苦悩の日々が美しかった彼女を変えてしまったのでしょうか。
同じく年老いた姿で登場したボナパルタ(ポッペさん)とも重なります。彼女もボナ博士と同じように報いを受けた一人なのかもしれません。どういった経緯で彼女が修道院に身を寄せるようになったのか気にかかります。


一時はこの双子の母親こそが「本当の怪物」だと思っていましたが、双子のことを聞いて涙を流す姿を見るとそうとは言い切れないような気がします。確かにあの選択時は怪物のように狂気じみていましたが、この人も被害者には違いないわけで。
「手をはなさないで」という子供達の言葉を口にしながら、片方の子を差し出してしまった右手を動かし、「本当の怪物は誰……?」と呟いた母親。あの時の記憶を忘れられずに、ずっと長い間自分を責め続けていた証しでしょう。
彼女は確かに過ちを犯しました。けれど双子を愛していたのも確かだと思うのです。なぜならあの実験の日々の中、双子の名前をちゃんと考えていた人だから……。


選択のシーン、「こっち……いえ……こっち」は絶叫調ではなく、原作のように淡々と言ってほしかったのですが、選ぶ時の母親の顔をあえて映さず、選択される側の双子の様子を重点に置いていたところは良かったと思います。
手を離されそうになって必死にしがみつくヨハンや、差し出される時のニナの細かい描写は、原作より双子がいじらしくて胸を打ちました。いくら卓越した能力を持って生まれたといっても、この時は母にすがるしかできない小さな子供だったんですよね。ああ……。


最後の最後でヒールっぷりを披露してくれたボナパルタ
本当に血も涙もない人だったんだね、ボナ博士。と言いつつ冷酷無慈悲な彼に萌えてしまったのは秘密です。紫の瞳がたまりませんな。


双子の母親に選択を迫るシーン。彼は、双子の母親の復讐心を利用したのでしょうね。 子供達を必死に守る彼女に一言「これは実験だ」と言えば、彼女が子供を差し出すのをわかっていたと。「実験」という言葉を畳みかけるように言う彼と、母親のはっとした表情を見てそう感じました。
(なので私は母親がヨハンを助けようとしたのではなく、ニナを怪物にするために差し出したのだと思っています)


ちなみにボナ博士が彼女への恋心を自覚したのは、この直後だったのではないかと想像しています。
“悪魔に魂を売った”後の母親はどんな顔をしてどんなことを思ったのでしょうね。私は、その時の痛ましい彼女を見て惚れてしまったのではないかと思うのですがどうでしょうか。うーん、だとしたらなんて皮肉。


最後はどこへ行ってしまったのか、解釈が分かれるヨハン
…が、長くなるので彼の感想はその2で語ります。スミマセン。
母親の選択やラストシーンの考察、ヨハンのその後予想、本当の怪物は何なのかといったことについても書いていきたいと思っています。

■関連記事
MONSTER 最終話「本当の怪物」 その2

[MONSTER]アニメ他 | 20:55:32 | コメント(2) | ▲TOP
■ コメント

* どんぐりさん、こんばんは。
そして、30,000Hitおめでとうございます!!

こちらにお邪魔し、「最終話」のタイトルを目にした途端に、感無量になってしまいました。DVD待ちのため、実はまだ最終話は未見ですが(汗)、それでも、ついこの間まで放送していたそのチャンネルでは、MONSTERがもう観られないと思うとやはり切ないです…。

MONSTERが終わったこれからも、素敵な記事のご投稿を、ぜひ続けてくださいね。影ながら応援しています!

2005-10-16 日 03:33:39 | URL | 椎野 [ 編集]

* 椎野さん、こんにちは。30000hitのお祝いメッセージ、ありがとうございます。

アニモン、椎野さんの所では放送されていないのですよね。それ以外でも、なぜか地域によって進行が違ったり。あのアニメをファンが同じ日、同じ時間に観ることができないのは本当にもったいない気がします。
DVDで最終話が観られるのはいつ頃になるんでしょうね。その時は私のアニメ感想もまたよろしくお願いします。

アニメ感想は最終話のその2記事で終わりますが、最近読んだ「ANOTHER MONSTER」やキャラクター感想もそのうち書いていきたいと思っているので、こちらのほうもよろしくお願いしますね。
椎野さんのMONSTER記事も楽しみにしています。
2005-10-16 日 11:20:26 | URL | どんぐり [ 編集]
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