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その1ではアニメ全体の感想やキャラクター別の感想を書きましたが、その2ではヨハンとラストシーンを中心に考察していきたいと思います。


以下はネタバレですので、未見の方はご注意ください。


■ヨハンの覚醒


最終話の穏やかな空気が一変した、ヨハンの告白シーン。
ネットの感想を見ると、アニメで初見の人ほど、このシーンを怖いと感じたようで。私も原作で初めて読んだ時はページ見開きヨハンに度肝を抜かれましたが、今では怖いというよりも哀しいといった感情のほうが勝っています。私にとってこのシーンは悲痛以外の何物でもありません。


突如目を覚ましたヨハンと、目を見開いたまま動けないテンマ。ドクン、ドクンと響く心臓の音はたぶん、ヨハンとテンマ二人の音でしょう。
この時、おそらく二人はあの終わりの風景の時のように同調していると思います。荒野の風景をテンマに見せた時と同じように、過去の記憶を直截的にテンマに見せているのです。
(この解釈だと超能力といった類の力になってしまいますが、洗脳に秀でたヨハンがこういった能力を持つのも不思議ではないのかもしれません。ロベルトにココアの思い出をよみがえらせた彼ならあるいは…)


だからあの過去の映像はテンマの白昼夢ではなく、明らかにヨハンの意思が入っていたと思います。夢オチなどでは決してなく、ヨハンはテンマにメッセージを送っているのです。
「Dr.テンマ……あなただけに聞いてほしいことがある」
ニナにも誰にも言えず、今まで心にしまうだけだったあの記憶。終わりの風景を共有し、二度も命を救ってくれたこの人ならわかってくれるかもしれない。そしてあの記憶を話した後も、それでも変わらずに母親に愛されていたとやはり言うのだろうか……?
そんなヨハンの思いが伝わってくるのが、この一言でした。


■母親の選択


ヨハンがすべてに対して虚無感を抱くようになってしまったのが、母親が双子を選択したこの瞬間。
このシーンに、ヨハンが最初の殺人を犯した時や「なまえのないかいぶつ」の朗読の時にかかっていたあの曲を持ってくるとは思いませんでしたが、ざらざらした映像と愁いのある曲が、この残酷なシーンをより悲愴なものにしていました。


その1でも触れましたが、こちらでも一応。
最初は子供達を連れて行かれないように必死だった母親が、「これは実験だ。どちらかを残してどちらかを連れて行く」とボナパルタに言われた途端、選択をしてしまったのはなぜでしょうか。
せめてどちらか片方が助かるのならと考え、ニナを差し出し、ヨハンを残したとも考えられますが、私は母親が片方の子を助けるためにやったとは思っていません。


母親は自分の子を怪物にしてボナパルタへ復讐させるため、自分と同じ女であるニナを差し出したのでしょう。ボナパルタの「これは実験だ」という言葉を聞いた瞬間、母としてではなく復讐心の塊のような人間に陥ってしまったと。
「私は許さない。私の中でどんどん大きくなっていく子供達が、必ずあなたに復讐する」
彼女はこの言葉を実行し、自分の子供を復讐の道具に使ったのです。
結果としてヨハンのほうが復讐を果たしたわけですが、バラの屋敷に連れて行かれるほうが怪物になると考えるのが妥当な気がします。


故に母親はヨハンとニナ、二人の区別がちゃんとついていたと私は思っています。
「こっち……いえ……こっち」は、どちらを差し出せば復讐できるのかを逡巡した結果なのであって、双子がどちらなのかわからなかったわけでも、二人を間違えたということでもないはず。
子供達を選別するという残酷な罪を犯した母親ですが、双子のどちらがどちらかわからない、そこまで愚かな人間だとは思えないのです。


シューバルトがヘレンカ(マルゴット・ランガー/カールの母)のことを尋ねに、三匹のカエルで双子の母親と語り合うシーンがあります。母親の傍らで二人の話を聞いている双子は、まだ男の子、女の子とわかる姿でした。
母親は最初からヨハンに女装させていたわけではなかったのですね。
(ちなみに、他人が容易に訪ねて来たことに危機感を抱いた母親が、この時をきっかけにして双子に同じ格好をさせるようになったと思っています)
そんなふうに双子を男の子と女の子、別々であると認識して暮らしていた時期があったわけで、母親が双子を間違えることがあったとは思えません。これは本当に個人的な解釈ですが。


それでもヨハンが、自分を助けようとしたのか、ニナと間違えたのか、母親に対して疑念を抱いているのは仕方のないこと。
母親は実験によって双子の名前を忘れていました。そのせいで子供達に対して「こっち」という言い方しかできなかった。
また、ボナパルタから逃げ隠れるため双子と思われないようにヨハンをニナと同じ格好にさせていたことも大きいでしょうね。
名前も姿かたちも、何ひとつ自分らしいものを持つことを許されなかったヨハン。母親が自分と妹を個別に認識できていたかなんて、彼にはわかりようがないのです。


母親から選択されたことで、自分のすべてを否定されたように思ってしまったこと。
母親が自分とニナ、どちらを愛していたのかわからないこと。
あるいはどちらも愛していなかったかもしれないこと……。
あの選択によって、ヨハンは自己のアイデンティティを失いました。
さらに、ニナが引き渡された後、母親もすぐにどこかへ連れて行かれ(母親はボナ博士と一緒だった?)、三匹のカエルでひとりぼっちになったヨハン。彼が母に捨てられたと思うのは必然だったのでしょう。


■「いらなかったのは、どっち……?」


「母さんは僕を助けようとしたの……? 僕と妹を間違えたの? どっち……? いらなかったのは、どっち……?」
「君は母親から愛されていたんだ」と言うテンマに過去を見せて、「これでも本当に愛していたと言えるの?」と突きつけるかのように、テンマに母の愛情を問うヨハン。
ヨハンが発したこの言葉、哀しいと同時に、なんて無垢で純粋なんだろうと思いました。その口調もあって、まるで小さな子供のよう。
だから私にとっては、ヨハンはかわいそうな子供です。怖い仮面を被った……被っていた小さな子供。母親に選択された時から、彼の心はずっと時間が止まったままだったのでしょう。


その止まっていた時間を動かしたのがテンマです。もう一度救ってくれたテンマだからこそ、初めて自分の思いを吐露することができた。
それでも夢という曖昧な形でしか伝えられなかったのは、怖かったからでしょうね。ヨハンはテンマの反応と答えが恐ろしかったのではないでしょうか。


けれど実際、夢としてではなく、現実にこの言葉をぶつけていたら、テンマはなんて言ったのでしょうね。あんなむごい過去を見せられて、すぐに言葉が見つかる人間はそうはいないでしょうから……。


■本当の怪物


本当の怪物とは、人間そのもの。
他作品でもよく見るテーマではありますが、結局そういうことなんだと思います。
ヨハンも母アンナもフランツ・ボナパルタも、そして511キンダーハイム出身者達も、みんな人間だからこそ起きた悲劇です。


母への絶望と自己の否定、ニナへの罪悪感から怪物になったヨハン。
ボナパルタに憎悪を募らせるあまり、狂気に囚われてしまった、母・アンナ。
他人を自分の思い通りに支配して、神になる欲望を抱いたボナパルタ。双子の母親に恋して欲望を放棄したものの、その恋心からバラの屋敷の惨劇を引き起こすことに。
幼少時に洗脳を受け、名前と記憶をなくした511キンダーハイム出身者達。彼らは誰よりも感情を欲していた人間だった。


すべては人間がもたらしたこと。この一言に尽きると思います。


■消えたヨハン


人によって様々な解釈があるのがラストのヨハンの行動。
窓が開いていたことから飛び降り自殺したと推測している人もいれば、母親を殺しに行ったという人、そもそもヨハンは存在しなかったという人も。
もちろんどの予測もなきにしもあらずでしょうが、どれも救いがなく、何よりテンマやヨハンが葛藤したあの日々は何だったのかということになるので、私は別の予想です。


ヨハンは母親に選択された記憶を思い出してから、母に捨てられたのだとずっと思っていました。それなのにテンマから信じられない一言が。母親が双子を愛し、本当の名前を付けていたと言うのです。ヨハンは耳を疑ったはず。だからこそテンマに選択の記憶を見せてまで母親の愛情を問うたのです。
結局テンマから答えを聞くことはしなかったヨハンですが、テンマの言うことが本当なのか真実を知りたいと思ったでしょう。本当の名前を知りたいと。ヨハンはそれを確かめるために母に会いに行ったのではないでしょうか。


彼がその場にいたことを示す、痕跡を残したままのベッド。光が差し込み穏やかな風に吹かれている病室。これらは、ヨハンが救われたことを暗示しているのではないかと思っています。
もうヨハンは怪物じゃない。
「ANOTHER MONSTER」を読んだ今も、その思いは変わりません。


■ヨハンの今後


最後は妄想を含めた予想です。寛容な方だけお読みください……。


もうね、この際テンマは、ヨハンもニナもディーターもみんな引き取ってしまえばいいんですよ。三人ともテンマを父親のように慕っているわけだし(ニナは微妙?)、テンマ先生責任取りなさいよと。それで仲良くピクニックですよ。
だいたい当のテンマが孤独ですからね。いっそ家族を作っちゃいなさいよと。


テンマが国境なき医師団で留守の時は、ライヒワイン先生の所に押しかけてしまうのもいいかもしれない。ライヒワイン先生はみんなのおじいちゃんですから。この三人の他にも、休みの日はみーんな入り浸って。ってありえないですか、そうですか。


もしくはヨハン達三人とも国境なき医師団に付いてっちゃったり。あ、弁護士志望のニナは無理か…。ヨハンなんかその才能を生かしてテンマの助手だってできるはず。うん、いいかもしれない。死だけを見てきた彼が、これからは生も見ていくと。


……と妄想しつつも、ヨハンがまっとうな生活を送ろうとする時点で、法律的な問題が山積みなわけだけれども。数え切れないほどの罪を犯したけれど、それをすべて立証するのは難しいでしょうし、何より旧体制下の国家犯罪に翻弄されたヨハンを裁くことができるのかといった問題も孕んでいますからね。
また、ヨハンを利用しようとする人間もごまんといるでしょうから、国としては彼の扱いに困るような気もします。ヨハンはこれからどうするのでしょうね。


母親に教えてもらった本当の名前を名乗ることにして、新しい人生をやり直す。それが一番いいような気がします。ヨハンにとっては生を見つめることが殺めた人々への償いになるとも思いますし……ってこれは甘すぎでしょうか。でも今までのヨハンのことを思うと幸せになってほしいと願わずにはいられないのです。
そして仲良し家族計画を(ry


……かなりの長文になってしまいました。考察するうちにどんどん書きたいことが増えていってこんなことに。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。


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[MONSTER]アニメ他 | 22:58:36 | コメント(39) | ▲TOP
■ コメント

* このコメントは管理人のみ閲覧できます
2005-10-21 金 00:21:23 | | [ 編集]

* ○○○○○○さん、コメントありがとうございます。素敵な感想とまで言っていただけて嬉しかったです。
(隠しコメントだったので伏せさせていただきますね)

アニメのMONSTER、ちゃんと録れているか私もいつもドキドキしていました。野球で時間がずれることも多いから、そのつど日テレサイトの番組表で確認して。
見逃した回はDVDをレンタルか購入してでも観る価値がありますよ。大好きなアニメはたくさんありますが、私にとっても「アニモン」は別格の存在になりました。

浦沢作品は本当にすごいですよね。私は「MONSTER」(原作・アニメ)の他、アニメ版の「YAWARA!」と「MASTERキートン」を少し観ただけですが、最近「PLUTO」の1巻を購入しました。期待を裏切らず面白かったですよ。むしろ切なかった…。

MONSTERのラストですが、ヨハンには幸せになってもらいたいですね。ニナに許され、テンマに再び助けてもらったのだから、もう死だけが平等だとは思っていないと信じています。
ニナとテンマは、どうなんでしょうね? 私はヨハンも交えて家族になってくれればそれで満足なのですが(笑)
2005-10-21 金 19:47:50 | URL | どんぐり [ 編集]

* こんにちは、ミサキです。感想と考察、凄く興味深く拝読しました!お母さんがあの時なぜ子供を差し出したのだろうということがとても気になっていましたが(一人出さないと両方連れて行くと言われたのかなあと思ってみたり)、実験を利用してボナパルタに復讐しようと考えていたというのはなるほどと感心しました。わが子の見分けがつかないというのは、確かにあまりにあまりですものね・・・。しかし、お母さんがそうやって完全に子供より復讐を優先したとしたら、双子にとってはもう存在の否定ですね・・・。ニナが10歳以前のことを忘れてしまったのにも頷けます。

アナザーでニナのキンダーハイムの先生が言っていたように、ヨハンも今までに立ち直るチャンスが全く無かったわけではないだろうと思いますが、結局ヨハンはあの時から時間を動かすことが出来なかったのですよね。哀れな子供ですね・・・。
しかしアニメのラストのシーンは、どんぐりさんが仰るとおり、穏やかな光と風の描写に少し安心させられました。ヨハンにもそう哀しくは無い未来があるのではないかなというのは願望でしょうか・・・。
な、仲良し家族計画!ゆゆ夢です・・・!

これでどんぐりさんのモンスター記事は終わってしまわれるのかなと淋しく思っていましたが、アナザーについてもまた書かれるということで、とても嬉しく感じています!楽しいにお待ちしております!
それでは、長文失礼しました。
(ところでモンスター同盟というものがあったのですね!とても可愛いアイコン・・・)
2005-10-23 日 08:58:17 | URL | ミサキ [ 編集]

* ミサキさん、こんにちは。長文コメント大歓迎ですよ~。なんせ私自身が長文になりがちですから。

母親の選択が復讐のためだったと思ったのは、歳を取った今の母親が自分を本当の怪物だと責めていたからなんです。精神を病むほど苦しんでいるのは、片方の子を助けるためといった母親らしい理由ではなかったのかなと。
だからこの考えだと、おっしゃる通り双子への否定になりますね…。三匹のカエルでひっそりと暮らす双子にとってはあのお母さんがすべてだったでしょうに…。

>結局ヨハンはあの時から時間を動かすことが出来なかった
ヨハンが不幸なのは、生い立ちもそうですが、高い知能も持ってしまったことでしょうね。本来ならあんな小さな子供が大の大人を殺すなんてできないけれど、彼はボナ博士から逃げるために(存在を隠すために)どんどん人を殺していける能力を持っていた。
ヨハンに必要なのはまさしく人の愛情だったのに、殺人を犯したせいで唯一愛していたアンナに撃たれて。本当にかわいそうな子供です…。

アニメのラスト、原作以上に穏やかで光が溢れていましたよね。スタッフの方もヨハンの未来をあの映像に託してくれたのかな?とちょっとだけ思ったり。
仲良し家族計画は夢ですよね…! テンマ先生、お願いしますよ(笑)

MONSTER自体が人によって解釈が分かれる作品ですが、ネットで感想を見るとANOTHERもバラバラみたいですね。もうちょっと読み込んでから、記事にしようかなと思っています。

ミサキさんのサイト更新も楽しみにしています。
新作の成長したディーターも素敵でした…! リフティングの動きが今にも伝わってきそうな。あの子はかっこよくなるだろうな~。
2005-10-23 日 15:03:05 | URL | どんぐり [ 編集]

* どんぐり様、はじめまして! 最近MONSTERファンになったyukiと申します。椎野さんのLink経由で参りました。

先ほど最終回の感想1.2と全巻読んだ感想を拝読したのですが、もう拍手です!! もう本当に同感で! 今ものすごく感動しています……!

私もヨハンは母親の元へ名前を教えてもらいにいったんだと思います! 同じ考えの方が居て本当に嬉しい……!

テンマが訪ねた母親のフランスで吹いた「風」が、ヨハンの病室に届いたんですよね…(泣) だからきっとその風の生まれた場所、母の元へ行くはずだと私は思ってました。テンマも名前を内緒にしたままでしたしね(笑)。完璧お膳立てしますよね?テンマ先生(笑)。

>時間が止まったままのヨハン

まさに! 私、ちょっと心理学をかじったことがありまして、よくわかるんですよヨハンの求めていた事が。児童心理学の観点からもこの状態の子供がする事が、その後のヨハンの行動を如実に示していて面白かったです。

と、また別にデヴィド・シルヴィアンのOP曲の歌詞も興味深くて。ゲーテの戯曲『ファウスト』を思い出します。
Dr.ファウストが「時よ止まれ! 汝はいかにも美しい!」と悪魔メフィストと魂の交換をするという……。

はっ私も長文女でして申し訳ないです! つい語りたく……(汗)。
やっとアニメ全話を観終わって、これから原作と『ANOTHER~』を読もうとしている状態で、今ブログとHPでアニメの感想を最初から書こうと思ってますので、その時にまたTBなどさせて下さいませ。

それで、ぜひぜひ当ブログとMONSTERファンサイトにリンクさせて下さい! よろしくお願いします。<(_ _)>

最後に、サッカーお好きなのですね! 私も最近セルティックの中村俊輔のファンになりましたv またそちらの方でもお邪魔させて頂きたいと…。

それでは、MONSTERファンの方とまた出会えて、そして素晴らしい考察の感想を拝読できて、感動しました! またお邪魔させて下さいませ!(^-^)
2006-01-11 水 18:23:24 | URL | yuki [ 編集]

* yukiさん、はじめまして! MONSTERの感想に共感していただけたようで嬉しいです。
実は私もyukiさんのブログとサイトにお邪魔させていただいているので、コメント嬉しかったです。ありがとうございます!

>テンマが訪ねた母親のフランスで吹いた「風」が、ヨハンの病室に届いたんですよね…(泣) だからきっとその風の生まれた場所、母の元へ行くはずだと私は思ってました。

わあ、素敵な考察ですね!
ヨハンならその能力を以ってすれば、今までも母の居所を知ることなんて簡単にできたはずなんですよね。でも会うのが怖くてできなかったと。あのラストの後、母親に会うことで初めて自分と向き合うことができるようになるのかな…と思います。
テンマが名前を内緒にしていたのはお膳立てなんですね(笑) ヨハンの背中を押したことになりますもんね。

yukiさんは心理学に触れられたことがあるんですね。それを踏まえてヨハンの心理を読むと、一層深い考察が生まれそうです。
デヴィッド・シルヴィアンの歌詞をファウストになぞらえるというのも面白いですね。私は文学には疎いのですが、興味が湧いてきました。

yukiさんのアニメと原作、ANOTHERの感想が楽しみです。とくにANOTHERにどんな感想を抱かれるのか気になります~。
わわ、リンクもしていただけるのですか? 
同じ俊輔ファンでもあり(笑)こちらこそよろしくお願いします!
それでは素敵なコメントありがとうございました!
2006-01-11 水 20:27:40 | URL | どんぐり [ 編集]

* 遅ればせながら最近、見ました。
まだ前半部分、ニナが失踪した頃の部分は見てませんが、最終回までは見ています。
母親ですが…選んだのはやっぱりヨハンだからじゃないですか?
ヨハンは、母親が自分と妹を見分けがつかない事もあったと言ってましたし、アンナが家に戻ってくる間、ずっとアンナの格好をしていたっていうのは、母親がヨハンだと判らなかったからではないのでしょうか。
だから、ヨハンは「いらないのはどっち?」と言ったのでは。
現在、小説のもうひとつのMONSTERを読んでいます。この作品は余りにも難解なので。
最終回は結果を読者に任せた手法でしたが、私はヨハンのMONSTERは消し去ることが出来ないものだと思うのです。だから、「怪物」なんだと。
2006-06-23 金 10:36:54 | URL | 通りすがり [ 編集]

* >通りすがりさん

>ヨハンは、母親が自分と妹を見分けがつかない事もあったと言ってましたし

ええと、作中でヨハンははっきりと断定はしていませんよね?
「母さんでも見分けがつかなかったろ?」(バラの屋敷、母の肖像画の前で)
「僕と妹を間違えたの?」(最後の病室で)
というふうに、自分と妹の見分けがついていなかったのかもしれないと疑念を抱いているだけで、本当に見分けがつかなかったのかどうかは、当の母親しか知りえないことです。
それでも私は、母親は双子の見分けがついていたうえで、アンナを実験に差し出した(選んだ)と思っていますが。

>ずっとアンナの格好をしていたっていうのは、母親がヨハンだと判らなかったからではないのでしょうか。

これは、母は見分けがつかなかった(=自分を愛していなかった)と思い込んだヨハンが、それを認めたくないがために妹と自分を混同、同一化(君は僕で、僕は君)した結果が、あの女装だと思うのですが、いかがでしょうか。
「いらなかったのは、どっち?」という台詞も、親の愛情を求めるヨハンの心情を率直に表したものだと思います。

>私はヨハンのMONSTERは消し去ることが出来ないものだと思うのです。だから、「怪物」なんだと。

私と逆ですね(^^; 「僕の中の怪物…僕の中じゃなかった…外側にいたんだ…」というヨハンの台詞、最終章のタイトルが「本当の怪物」であることから、ヨハン=怪物の図式が崩れるのがMONSTERという物語だと思っているので。
テンマに再び命を助けられたこと、本当の名前があったことを知ったヨハンは、もう自分を知る人間を殺そうとはしないと信じています。

それでは、コメントありがとうございました。
2006-06-23 金 21:56:05 | URL | どんぐり [ 編集]

* アニメ版MONSTER、半年前くらい前のCSアニメチャンネルでの再放送を撮り溜めしておいたものを、まとめて観ました。1週間くらいかけて昨日観終えました。
で、やっぱりラストで残された謎が気になって、何か面白い分析でもないものかとネットを泳いでおりましたところ、こちらでどんぐりさんがお書きになっている感想が一番面白いと感じました。登場人物それぞれの苦悩や葛藤を評する視点が、矛盾なく面白く読めました。
私もヨハンの中の怪物は消えないんじゃないかなぁと思う派ではございますが、悔い改めて母親の元に戻るヨハンのお話も、女性的で素敵だなと思いました。
あ、私は男です。申し遅れましたね。


・・・実は、私もMONSTERを観終わった後の感想文を書き込もうと思って、書いてみたのですが、思ったより長くなってしまったのでバッサリカットしてしまいました。
まぁ、要約すると、仮定の話で色々と妄想を膨らませるのも楽しいなぁという話でした。
例えば、ヨハンは結局どうなったのか。きっと、100人いれば100通りの考察があるのでしょうね。
2007-03-28 水 07:12:35 | URL | モモ [ 編集]

* >モモさん

MONSTER感想、面白いと言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。
観点が女性的とのことですが、言われてみればそうかもしれません。ちょっと感傷的な文章に偏りすぎたかなあという気がしないでもないですが、モモさんの「100人いれば100通りの考察があるのでしょうね」の言葉通り、中にはこんな感想があってもいいですよね。

>仮定の話で色々と妄想を膨らませるのも楽しいなぁという話でした。

これ、わかります! 特にMONSTERは読者に推測・妄想させるような形で終わっているので尚更ですよね。私も最初はこんなはずじゃなかったのに、気づいてみればMONSTERのことばかり考えている毎日です……。

>私もヨハンの中の怪物は消えないんじゃないかなぁと思う派

ああ、モモさんはそうなんですね。いや、私も「もう怪物じゃない」なんて口では言っていますが、あれほど多くの人を殺してきたヨハンが何事もなかったように普通の人として生きるのは、実際難しいだろうなとも思います。
ただ、浦沢さんの温かい(悪くいえば甘い?)作風とキャラクター造形が、結局はヨハンにも当てはまるんじゃないかと希望的に思ってまして…。
どちらにしろヨハンのことを考えると、どうしても答えの出ない袋小路にはまってしまいますね。
2007-03-28 水 22:43:06 | URL | どんぐり [ 編集]

* 2おめでとうございます。わたしは1のときからどんぐりさんの感想をよんでいます。  突然で申し訳ありませんが、誰にも相談できないで困ってたことがあるんです。。。モンスター本編の16巻でチャペックの所にニナが行く場面なんですけど、あのとき「ヨハンか、妹か。」って言ってますけど、ニナはあの時「ペトル・チャペック・・・」って声出してるうえに、靴の音とか髪の毛で風が動く感じとかで大体女性の姿の人だってきっと分かってマスよね・・・にもかかわらず、「ヨハンか妹か。」って聞いたってことは・・・チャペック・・まさか見たの?!あの美しい人を・・・でも、ヨハンがそんなへまするわけ無いですし。・・考えれば考えるほど凄く気になってしまいます。どんぐりさんはどう思われますか?お時間のある時に、ご意見を聞かせていただけたら・・・と思います。長くてすいません。
2007-09-07 金 20:19:47 | URL | 名無しさん [ 編集]

* >名無しさん

せっかくコメントしていただいたのに、何日も放っておいて申し訳ありません(ToT)
もう見ていないかもしれませんが、一応返事を…。

質問の「チャペックは女装ヨハンを見たことがあるのか?」ですが、気にしたことなかったですねー。
でもチャペックは三匹のカエルで幼いヨハンが女装していたのを見ていますし、チェコでの「金髪の女事件」も知っている可能性もあるので、女装ヨハンを知っていてもおかしくはないんですよね。
まあ、ヨハンがチェコからドイツ(フランクフルト)に再び戻ってきた時には、もう女装はしていなかったとは思いますが…。

なので答えとしては、見たことはないけど女装していることもありうるので、「ヨハンか、妹か」と言ったと思っています。…これでどうでしょうか?
2007-09-27 木 20:24:57 | URL | どんぐり [ 編集]

* ありがとうございます。見てます【笑】どんぐりさんは本当に回答がお上手ですね。いつも感激してしまいます。・・・お返事いただいて長年の謎が解けた気がします。ホントにありがとうございました。
2007-10-01 月 18:12:48 | URL | 名無しさん [ 編集]

* どんぐりさん、初めまして。ミナと言います。数日前にこちらのブログを見つけて、MONSTERの記事を読ませていただいています。作品自体は前から知っていたのですが、原作を手に取ったのはごく最近。最終巻を先ほど読み終え、後で小説も読もうと思っています。アニメのことは最近になって知ったので、観たことはありません。

病室を出たヨハンの行方ですが、私はテンマを追いかけて行ったんじゃないかなと思います。特に根拠があるわけではないのですが、

・以前に「Dr.テンマは親みたいなもの」「親以上の存  在」など と話していた

・「あなたにだけ聞いてほしいことがある」と言うシーンが 直前にある

・記事に書かれていたように、シーツのドア側の部分がめく
 れている

と言った点があるので何となく…。また、テンマは母親に会ってきたとは言っていますが、原作を見る限りでは場所まで教えているように見えないので、母親の元へ向かったと言うのは無理があるんじゃないかなぁと思いました。…それを言うとテンマを追いかけるのも無理じゃないかと言われそうですが。


初めての書き込みなのに長文乱文で失礼いたしました。
2008-01-06 日 20:56:42 | URL | ミナ [ 編集]

* >ミナさん

はじめまして。コメントありがとうございます。長文は大歓迎ですよ! むしろ返信が遅かった私こそ申し訳ありません。

>病室を出たヨハンの行方ですが、私はテンマを追いかけて行ったんじゃないかなと思います。

上の記事では母親の元に行ったのではないかと書いていますが、私もさらにその後にテンマを追いかけたはずだとも思っているんですよ~。そうであってほしいという希望なんですが。
おっしゃるとおり、ヨハンは母親とはまた別にテンマを親に見立てていますよね。ラストまで読んで二人に愛着が湧いてしまった今では、もう君たち家族になっちゃいなさいよと思わずにいられません。

>場所まで教えているように見えないので、母親の元へ向かったと言うのは無理があるんじゃないか

ヨハンは母親の居場所をすでに知っていたと思うんです。ヨハンの能力を考えるとそのほうが自然だと思うので。それならなぜ今まで母親に会いに行かなかったかというと、やはり真実を知るのが怖かったのではないでしょうか。最後の「いらなかったのはどっち」という言葉を直接母親にではなく、テンマに言ったことからも、母に対する畏れを感じますし。
そんなヨハンの背中を押した一言が、テンマの「(君のお母さんは)君を愛していた。君には名前があった」だったんだと思います。
2008-01-11 金 01:53:10 | URL | どんぐり [ 編集]

* どんぐりさん、こんにちは。

お返事ありがとうございました。そして記事の読み方が甘かったなぁと反省している次第です。

確かにヨハンぐらいの人物なら、母親の居場所ぐらい簡単に調べられそうですね。ただ個人的にはテンマと一緒に、あるいはニナと三人で再会してほしいなぁと思っています。やはり根拠はないのですが、ヨハンも一人で母親に会うのは心細いんじゃないかと思うんです。何せ過去のことがありますし…。最悪の場合また怪物になってしまうかもしれない。でも、テンマやニナがいれば力になってくれるはず。…私はそんな風に思っています。(妄想)

どんぐりさんの考察を読んでいると「なるほどなぁ」と思うことが多いです。そして私も、自分なりに書いてみようかなぁと思う今日この頃です。
2008-01-11 金 18:23:12 | URL | ミナ [ 編集]

* ミナさん、こんにちは。

ヨハンの力になってあげるテンマとニナ! いいですよね、私もそんな妄想ばっかしてますよー。ヨハンは今までずっと独りぼっちだったわけで、彼の苦しみを誰よりも知っているテンマとニナならそばにいてやれることもできると思うんですよね。
二人に支えられてお母さんに会いに行くヨハン。あー想像したら可愛いですね、ほんとに(笑)
テンマと双子、いつか家族になってほしいなとしみじみ思います。

>私も、自分なりに書いてみようかなぁと思う今日この頃です。

おお、ミナさんもブログかサイトをお持ちなんですか?
それならぜひ見てみたいです。
2008-01-13 日 17:31:11 | URL | どんぐり [ 編集]

* どんぐりさん、こんばんわ。

おっしゃるとおり、私は6年前からサイトを運営しています。先日MONSTERなどの漫画を取り扱うサイトを作ったのですが、できたてほやほやなので読めるものはあまりありません(笑)。ですがあせらずゆっくり作っていきたいなぁと思っています。

どんぐりさんも運営頑張って下さい。
2008-01-14 月 02:05:41 | URL | ミナ [ 編集]

* ミナさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

やっぱりやってらっしゃるんですね! さっそくサイトにお邪魔しました。MONSTERに関する人様の文章を読むのが大好きなので、感想・考察、楽しみにしています。
あと川原泉もお好きなんですね。川原泉はほのぼの切なくていーですよね…もぎゅもぎゅ。

それからリンクもありがとうございます。休止状態で全く更新していないので申し訳ない気持ちもありますが…(^^;
2008-01-15 火 22:25:51 | URL | どんぐり [ 編集]

* 友人に借りて今更ながら読みました。
ラストシーンについて、ちょっともやもやしていたんですが、あなたの考察を読ませていただきまして、すっきりしました。
ありがとうございます。
2008-10-05 日 17:07:07 | URL | terai [ 編集]

* あああ、返事が遅くなって申し訳ありません…!
こちらこそ書き込んでくださってありがとうございます。あの考察はとにかくMONSTERが好きだという気持ちで書いたものなので、ラストに対するモヤモヤが少しでも晴れたのなら嬉しいです~。
2008-10-20 月 02:29:43 | URL | どんぐり [ 編集]

* こんにちは通りすがりのyouです。
もう2010年ですがww

先週Monsterを読み返しました。

人様の解釈が見たくてこのHPにたどりつきましたが、ここまで読み込んでその上で妄想している方がいることにびっくりです。

解釈を読んでいて新しい発見があり嬉しくなりました。
同時にほとんど自分と同じだったのですが1つだけ決定的に
違う点が・・・

「それでも私は、母親は双子の見分けがついていたうえで、アンナを実験に差し出した(選んだ)と思っていますが。」

上記コメントに関してです。

解釈の問題かもしれませんが、11巻の冒頭で3匹のカエルの前で地元のおじいさんがテンマに語っている場面があります。

「母子いっしょに母に乗せられるとこをこの辺の連中見てるんだ・・・」このあたりを読み込むと次の解釈に辿り着きました。

手を離したのはヨハンの手で、連れて行かれたのは母とニナであったのではないか?ということ。
手を離されてボナさんから絵本を渡されたのがヨハンだったのではないか?ということ。
それがきっかけでヨハンのアイデンティティが崩壊し、3匹のカエルの部屋に火をつけたのではないか?ということ。

ヨハンの中にモンスターが宿った原因をこの手を離された瞬間だと考えるのが一番自然な気がしました。

〉母親は自分の子を怪物にしてボナパルタへ復讐させるため、自分と同じ女であるニナを差し出したのでしょう。

とお考えですが、手を離されたのはヨハンなのではないでしょうか?

もしよかったらお返事ください。
2010-09-20 月 20:16:15 | URL | you [ 編集]

* >youさん

こんな放置状態のブログにコメントありがとうございます。そして本当に申し訳ありません!
さすがにもういらっしゃらないかもしれませんが、返事をさせてください…;

>手を離されたのはヨハンなのではないでしょうか?

えっと、母親の「こっち……いえ……こっち」で差し出されたのはアンナですよね? バラの屋敷に連れていくほうを選ぶ=手を離すということです。
それともyouさんは三匹のカエルに残すことを手を離すと解釈したということですか?

確かに、ヨハンにしてみたら母親もアンナも直後に連れ去られてしまったわけで、三匹のカエルにずっと一人でいた彼も、ある意味母に捨てられたに等しいんですよね。
「手をはなさないで」と懇願する双子の手が離されたのは直接的にはアンナのほうだったけれど、よくよく考えたらヨハンも母の手から離されていたことになります。おっしゃるとおり、ヨハンのモンスター化はこの時から始まったんだと思います。

ただ、結果としてヨハンのほうが怪物になったとはいえ、母親自身は屋敷に連れていった子が実験対象になると考えていたと思うほうが妥当じゃないでしょうか。…ボナ博士的にはヨハンに絵本を渡しているあたり、こっちも実験だと思ってそうですが…。
2010-12-21 火 00:37:43 | URL | どんぐり [ 編集]

* ヨハテン小説が読みたーい、とグルグルしていたら、こちらのサイト様にたどりつきました。すっごい深くてステキな考察と小説と絵にググッときてしまいました。もう、あまり活動されていないのかと思いましたが、書き込みにレスをしておられるようなので、ひそっと書き込みさせていただきました。
わたしは、ヨハンは、『絶世の美貌と天才的な頭脳を授かった…つまり非凡な才能を授かった凡人』なのかなぁと思っていました。本人は、すっごい牧歌的だったり、ふつーの平凡なシアワセを望んでいたり。でも、そんなのって、たぶん周りが放っておきませんよね。
ヨハンには、テンマを拉致ってでもいいから、ぜひとも一緒にシアワセになってもらいたいなぁと(拉致られて一緒でシアワセかどうかはともかく)…かなり不純に祈っています。
2011-03-12 土 03:31:20 | URL | KUMA [ 編集]

* KUMAさん、はじめまして!
考察から小説、絵まで見ていただき、さらにコメントまでしてくださってありがとうございます! 感想、とっても嬉しいです。

ブログは恥ずかしながら去年まで放置状態だったんですが、なぜか突然テンマとヨハンの小説が書きたくなって、また再開し始めたところなんです。今も二人の小説の続きをせっせと書いている途中なので、よかったらまた見てやってください~。遅筆なのでいつUPできるかわかりませんが…。

>わたしは、ヨハンは、『絶世の美貌と天才的な頭脳を授かった…つまり非凡な才能を授かった凡人』なのかなぁと思っていました。

おお、面白い考察ですね。確かに周囲は怪物だの何だのと持てはやしますが、最終的にヨハンは親の愛を求めるただの子供でしかなかったわけですもんね。
ほんとヨハンにはテンマ先生としあわせになってほしいですね~。私の小説展開だとなかなか進展しないじれったい二人ですが(笑)、いつかは……と思いつつ妄想する日々です。あの二人はほんと萌えます……。
2011-03-12 土 11:59:58 | URL | どんぐり [ 編集]

* 作品を通して見直すと気付くと思うのですが、本当の怪物は「ニナ」の今後の可能性のことです。「ニナ」は、ほとんどの記憶を思い出しましたが、最後にブレーキをかけて思い出せていない闇がひとつだけ残されています。「ニナ」自身がそのことを自覚していて、自分は思い出せないが「ヨハン」は思い出しているかもしれないと述べるシーンも伏線として描かれています。最終回にその闇が「テンマ」にだけ明かされる形になっています。
これは、ツインピークス、リングやアナザーの最後のように、根本的な問題を残しておくという、ストーリー上の手法ですね。この最終回を「本当の怪物」と名づけたのは、絶妙でした。
2013-03-25 月 07:38:20 | URL | たこやき [ 編集]

* たこやきさん、考察コメントありがとうございます。
よく本当の怪物は誰か?なんて議題に上がりますが、「誰か」なんてはっきりしたものではなく、記憶とかそういう曖昧で抽象的なもののことなのかもしれませんね。

>本当の怪物は「ニナ」の今後の可能性のことです。
個人的にはニナはあの記憶を思い出すことはもうなさそうだと思っています。おっしゃる通り、ニナ自身が心の安定を守るためにブレーキをかけているんでしょうが、なまじブレーキを知らないヨハンのほうがすべてを思い出してしまったという。
本当の怪物が何かについて、ニナに重きを置いた考察はあまり見ないので面白いと思いました。

>ストーリー上の手法ですね。この最終回を「本当の怪物」と名づけたのは、絶妙でした。
あの最後に不満を持つ読者も多いみたいですが、王道ですよね。連載から10年経ってもこうしてコメントをもらえるのも名作だからなんだなぁだとしみじみ感じました。
2013-03-26 火 21:00:58 | URL | どんぐり [ 編集]

* はじめまして、
考察楽しく拝見させていただきました。
この作品が完結してからもう十年以上経つんですね。
最近再び読み返したところだいぶ記憶がおぼろげでまた初心に返って読むことができました。
さて、どんぐりさんの考察で1点だけ疑問を抱いたのが上のコメントでyouさんがご指摘されてるように、選ばれたのはヨハンではなくニナであるか否かという点です。
私もyouさんと同じ解釈で、手を離されたのはヨハンだと思うのです。
親から見放されるということ以上に子どもの存在価値を根本から否定されることはないのではないでしょうか。
最終巻のテンマが見た映像の中で、フランツ・ボナパルタは母親に「どちらかを残してどちらかを連れて行く、これは実験だ、さあどちらを連れて行く?」と聞いています。
この聞き方だとフランツは、自分たちが連れ去る方を母親に聞いているというより母親と一緒に連れて行く方を選ばせているように解釈できませんか?
『どちらを残す?』という質問だけであれば、母親も一緒に残ると考えられますが、『どちらを連れて行く?』という聞き方はまるで母子両方一緒に連れて行かれることを暗示しているかのようです。
結果的に母子は引き離されるのですが、この時点で母親はそのことを知らなかったら(バラの屋敷に連れて行くとは一言も告げられていません)自分と一緒に連れて行かれる方を選択するのが自然であると考えられます。

ゆえに、母親は自分と一緒に連れて行かれる方にニナを選び、彼女の手を離さなかった。
したがって、残していく方、つまりヨハンの手を離したとも考えられると思います。
明らかにこの出来事がヨハンにとっての一番のトラウマだと思うので、置いていく方に選ばれたというより、手を離された=母親に見捨てられたと解釈する方がしっくり来るのです。

いかがでしょうか?
大変今更な感がありますが、どんぐり様に影響されて考察してみたところこのような結論に至りました。
こういった形でMONSTERを楽しむことができたのもこのようなサイトを作られたどんぐり様のおかげです。どうもありがとうございました。
2014-06-16 月 14:33:46 | URL | NICO [ 編集]

* NICOさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

手を離されたのはヨハンかニナか。

ここで確認したいのですが、この記事はアニメ感想なので、アニメを見たことが前提となっています。アニメ版は原作に忠実な作りで漫画とそれほど大きな違いはないのですが、ひとつだけ、幼少のヨハンとニナに別々の声が充てられているという特徴があります。
漫画では双子のどちらがどちらかよくわからなかった最後の回想シーンも、男の子女の子とわかる声ではっきり区別が付くようになっていました。

その回想の場面ですが、アニメの位置関係は向かって右がヨハン、左がニナ。始めに母親が「こっち」と言って、「離さないで」と縋る右のヨハンを差し出す動きを見せ、最後に「いえ、こっち」と左のニナを差し出しました。
アニメは浦沢先生の監修が付いていると思うので、この位置関係は漫画でも変わらないはずです。

漫画でも「いえ……こっち」のシーンは、明らかに母親が向かって右の子(ヨハン)を大事に腕に抱え、左の子(ニナ)をボナパルタの方へ押しやろうとしています。

その姿を見ると、私はどうしても一緒に連れていく子だからという理由で母親がニナを差し出したようには思えません。そして、ヨハンの手を離したとする解釈に納得がいきません。
ヨハンはテンマに「母さんは僕を助けようとしたの?」と問いかけますが、つまり三匹のカエルに残す方を「助けようとした」選択だったとヨハンは見なしていますよね?

家に残す子と、ボナパルタの許へ連れて行かれる子。
母親はボナパルタへの復讐を果たす怪物を送り込むために、母親自身が怪物となって片方の子供の手を離した。そしてそれはニナの手だったと、そう私は解釈しています。

ボナパルタも彼女がそう判断するのをすべて見越していたうえで「さあ、どちらを連れていく?」と繰り返し畳みかけたように思うので、この問いが母子両方一緒に連れていくことを示唆していたのかどうかは難しい気がします。

あの後、ヨハンも三匹のカエルに一人で置き去りにされた訳で、母親に見捨てられた形となったのは確かです。
ただヨハンのトラウマはそれだけじゃなく、ニナと同じ姿だったこと、一度は手を離されそうになったこともあって、自分は妹と間違われていたのかもしれない、手を離されたのは自分の方だったのかもしれないと深い傷を受けたのが最大の要因ですね。この母への疑念こそがニナにはないヨハンだけの記憶・感情です。

完結して10年以上経つ作品なのに、こうしてブログのコメント欄でやり取りできるってすごいことですよね。考察にお付き合いくださり、ありがとうございました。
2014-06-17 火 20:00:44 | URL | どんぐり [ 編集]

* 思うんだけどさ。ヨハンら子供達が511孤児院にいた時、ココアの話があったじゃないか。週に一度だけ飲めるココアを他の子にあげる話。それはきっとヨハンがロベルトに渡したのが始まりだと思うんだ。それでその行為が幼い頃のグリマーに移って、彼も友達のアドルフ・ラインハルトに彼のココアを渡したんだ。ここで思うのが、この物語は、復讐の連鎖というか究極な疑心暗鬼の連鎖(最後の街での事件や511での集団暴動)がテーマになってるところがあって、他人への不信や怒り憎しみが、滅茶苦茶早く拡がって悲惨な事態を招いてくってポイントは重要ですよね。でもこのココアの話では、他人への思いやりや親切?、とにかく"プラス"の感情も同じように伝染していくサイドがあるんだと思う。そう言う意味ではこのストーリーは、怒り憎しみだけを内包していない、より善な感情も含んでる作品だなと感じました。
2016-01-31 日 23:55:42 | URL | たろ [ 編集]

* たろさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

511のココアについてですが、ロベルトやグリマーさんが511にいた頃は、ヨハンはまだ生まれていませんよね。
凄惨な環境で唯一ほっとできる瞬間がココアで、多分それはロベルト達の時代からヨハンの時代までずっと511で引き継がれていたことだったんだろうなと思っています。

>怒り憎しみだけを内包していない、より善な感情も含んでる作品だなと感じました。

復讐や恐怖の連鎖と反対に、人間の優しさ、温かさも感じられるのもこの作品の良さですよね。
愛を知ったボナパルタが後に温厚なクラウス・ポッペになり、幼いヨハンはアンナと自分を守るため、怪物から逃れるために怪物にならざるを得なかった。基本的に善人であるテンマも、眠るヨハンに吐き捨てた院長への恨みからその結果起きたことに後々まで苦しみ続けることになり、それでも人々を癒していく。
人間の業が複雑に絡み合う、いつまでも心に残る作品だと思います。
2016-02-06 土 22:01:26 | URL | どんぐり [ 編集]

* うわぁ、こんなにも考察されてる方がいたなんて。深さと共に、管理人さんの愛情も感じられます。
それに、文章がとてもきれいで読みやすい( ´ ▽ ` )

エントリーをとても興味深く読ませてもらっています。でも全部読むのにまだ時間がかかるかも。

ぼくは高2の時にMonsterの漫画を読み、10年経った今はアニメで再びハマっています。
家族愛、友情、アイデンティティ、人間に対する社会や政治の影響など、本当に多くのことを考えさせられるんですよね。それに、登場人物のセリフがなぜかいちいち心に響く。

他のエントリーも読ませて頂きます!

皆さんちゃんとしたコメントされてるのに、ぼくは短めですみません。。。書きたいことが盛りだくさん過ぎて…苦笑
2016-03-16 水 01:55:22 | URL | route99 [ 編集]

* route99さん、はじめまして。

>深さと共に、管理人さんの愛情も感じられます。
それに、文章がとてもきれいで読みやすい( ´ ▽ ` )

ありがとうございます! 大好きな作品への考察が読み手にも伝わりやすいように心がけているので、そのお言葉とても嬉しいです!
記事の量も溜まってきちゃってますが、お好きな時に読んでやってください。
かなり前の感想も多いので、解釈が変わっている場合もあったりしますが^^

MONSTERは原作もアニメもいいですよね。
どの登場人物も魅力的で、台詞が心に響くのも、その背景とかキャラクター造形がしっかり作られているからなんでしょうね。
いまだに「あーこれってこういうことだったのかー」と思ったり気付いたりがあるのって凄いことです。

短めのコメントなんてそんなことないですよ~。
コメント嬉しかったです、ありがとうございました!
2016-03-17 木 23:22:49 | URL | どんぐり [ 編集]

* 最近モンスターをみました。
最後、ヨハンの病室ベット上でのシーンで一番印象に残ったのは、
ボナパルトが母親に対して
どちらを連れていく?というセリフです
母親に対してどちらをあなたと一緒に連れていくかどうか問うてる言葉です。
やだーと叫んでるのはアンナかと最初は思いましたが、ヨハンだったのかもしれません。
小さな子どもにとっては、実験がどういうものかよく分からない。
ちょっと怖いという気持ちがあったとしても、母親と一緒にいたい。
子ども心としては母親と離れたくない、それだけです。

何が言いたいかと言うと、

母親との離別が、自身が差し出されるという事によるものなのではなく、残される捨てられるとういうことによるものだったということです。

それを最後のシーンで表現してるのだと思います。

この作品は親が子を捨てるということをテーマにした物語なのだと思います。
捨てられた子にとって、その捨てた親は悪魔でありモンスターに見える
ということを作者は言いたかった、のでしょうか。
2016-08-10 水 17:07:29 | URL | もん [ 編集]

* もんさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

やはり最後のボナパルタのシーンはMONSTERの中でも特に印象に残りますよね。
母親との離別は、アンナにとっては母の手によって差し出されたこと、ヨハンにとっては一度だけでも手を離されそうになり結局は置いていかれたこと、と双子の視点によって大きな差が生まれたことが重要なんだと思います。

「やだあああ」と叫んでいるのはアンナですね。「こっち」と母親に差し出されたアンナが目に涙をいっぱい溜めているシーンです。

もんさんは漫画だけを読まれたのでしょうか?
アニメでは幼い双子が男女別々の声で最後の場面もどちらなのかわかりやすくなっているので、物語を整理する上でもおすすめです。出来もとてもいいので機会があれば是非。

MONSTERは非常に複雑なストーリーですが、テーマとしてはおっしゃる通りシンプルなものなのかもしれませんね。
恐ろしい怪物のはずのヨハンがテンマに最後に訊ねたのは母親のことだった……。そして子供を捨てたはずの母親が生きている双子に「良かった…」と涙し、本当の名前をテンマに打ち明ける。
この双子の親子が今後どう生きていくのか、思いを馳せずにはいられません。
2016-08-13 土 15:08:23 | URL | どんぐり [ 編集]

* つい先程アニメを全て見終えて、自分ではよく理解できなかった部分の解釈を求めてこのサイトに流れ着きましたが、抱えていた疑問が全てスッと腑に落ちた感じがします!素晴らしい解釈ありがとうございます!
自分は最後の脱け殻のベッドを見て「飛び降りちゃったの!?」としか考えられなくて、せっかく救われたのに死んじゃうなんて……と涙目でしたが、母親に会いに行ったというのを見て確かにそちらの方が納得がいくと思いました。母親に会って全てを知った後のヨハンはできればテンマとニナの二人と幸せに暮らしてほしいものです……。
あと個人的にはロベルトとグリマーの二人についてもっと掘り下げた話が見たかったです。二人は511時代は友達だったようですが、結局直接顔を合わせて話すことはありませんでしたね……。そして、一つ気になるのが、グリマーとロベルトの二人が大人になるまで死ななかったのは、グリマーは感情が欠落していたため暴力的人格を自覚しても自殺することはなく、ロベルトは暴力的人格がもとの人格を侵食、または融合し暴力性を受け入れたからなのでしょうか。そこがよくわからないのです。
また、漫画や小説は全く手につけていないのですが、よろしければアニメ版で語られていないエピソード等があるものを教えていただけないでしょうか。

長文失礼しました(汗
2016-11-20 日 00:29:23 | URL | 名無しさん [ 編集]

* コメントありがとうございます!
大好きなMONSTERについて、こんな解釈を持つ人間もいるんだよ~と思いながら書いた記事なのでそう言っていただけて嬉しいです。

MONSTERは人の数ほど解釈が分かれる作品なので、ヨハンのその後のことは断言できるわけではないですが、生きているのなら母親に会いに行ったと信じています。
ほんとヨハンには幸せに暮らしてほしいですよね……!

ロベルトとグリマーさんの絡みはもっと見たかったですよね。511で友人だったと知った上で二人はどんな会話をしたんでしょうね。

二人が自殺しなかったのは、グリマーさんには超人シュタイナーの人格があったためと亡くした息子の記憶、ロベルトにはココアの思い出とヨハンがいたためかなと思いました。
自殺衝動とはつまり破壊衝動なので、グリマーさんはシュタイナー時の暴力行為、ロベルトは殺人等でその衝動が自分には行かなかったのではないでしょうか。
でも元々二人ともかなり優秀な人間だと思うので、そういった個人差もあるかもしれません。

アニメ版は基本原作通りなんですが、カットされたエピソードを少し挙げるなら、ニナの合気道のスズモト先生、ニナの看病をするリプスキーさんが大家さんに疑われる話、ルーエンハイム前、ニナの病室から去ったテンマをディーターが追いかける話、くらいでしょうか。
でも一番の違いは絵、だと思います。
大学図書館でスコープ越しにテンマに笑みを見せるヨハンや、プラハ編で女装を解くシーンのヨハンは絶対原作がおすすめです!
漫画は通常版(全18巻)と完全版(全9巻)があるんですが、財布に余裕があれば完全版の修正されたヨハンが美しいですよ!
小説のANOTHER MONSTERは双子以外の人物の背景がわかって面白いです。
このブログでもMONSTERについて原作・アニメ・ANOTHERと色々と記事にしているので、それらを読んでいただければ嬉しく思います。
2016-11-26 土 19:06:14 | URL | どんぐり [ 編集]

* MONSTERについて考察されてるサイトが少なくてこんなに熱心に
考察されてる方がいて嬉しいです。
私はグリマーさんが一番好きですが自殺しなかった理由は様々な解釈があって
とても興味深い人だと思ってます
個人的には
グリマーさんは別人格をそんなに否定的に捕らえてないように思えてきます
ピンチに時に必ず助けてくると信頼みたいのもあるようですし








2016-12-10 土 20:55:30 | URL | 名無しさん [ 編集]

* コメントありがとうございます!

>グリマーさんは別人格をそんなに否定的に捕らえてないように思えてきます
>ピンチに時に必ず助けてくると信頼みたいのもあるようですし

爪切りの拷問以外にも、スパイ時代でも超人シュタイナーが現れて敵を倒してくれた…なんて経験が何度もありそうですよね。
ただシュタイナーの人格は相手を撲殺するほどのものですし、グリマーさんが嫌悪する511キンダーハイムの産物でもあります。
むしろグリマーさんにとっての怪物が超人シュタイナーだったのではないかと思います。
ほんとグリマーさんは難しいですね…
2016-12-17 土 17:49:51 | URL | どんぐり [ 編集]
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