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■ネタバレなしの感想


ハリポタ映画4作目、観てきました。今回も原作の多くのエピソードが端折られていましたが、そこは3作目のアズカバンで耐性ができていたので、素直に楽しめました。とにかく2時間40分があっという間だったので、個人的には満足ですね。


映画アズカバンはその映像や雰囲気が好きだったのですが、今回もホグワーツの城の形状や曇りがちの暗い空、生徒のローブなどが引き続き使われて、3作目と似た空気が感じられてよかったです。
今回はアクションあり、笑いあり、ラブあり、サスペンスありと様々な要素がぎっしりと詰め込まれていましたが、1作目から大きく成長したハリーたちの青春映画としてよくできていたのではないでしょうか。


音楽は3作目まで担当していたジョン・ウィリアムズが降りてしまい、一番よかったアズカバンほど印象がなかったのが残念。ヘドウィグのテーマの荘厳なアレンジはよかったですけどね。
驚いたのはダンスパーティのシーンやエンドロールでいきなりロックがかかったこと。今回、マグル(魔法使いじゃない人間)のシーンがないので、音楽で現代的なリアリティを出したかったのでしょうか。ダンパシーンはともかく、エンドロールでロックはおもいっきりハリポタらしくなくて違和感が残りました。まあ、この違和感こそがある意味ハリポタらしいとも言えますが。


4作目で感心したのはそのスピード感。ダーズリー家カット、クィディッチ・ワールドカップの試合シーンカットと序盤のシーンを大胆に省略。
物語に必要なシーンだけを切り取る取捨選択が今回の映画では際立っていたと思います。 見たかったエピソードなどもちろん不満もありますが、冗長な原作をあれだけまとめたのは見事。話を短くするために登場人物を絞り、原作とは設定を変えた箇所があるのも英断といっていいでしょう。


ただその疾走感ゆえに、原作未読の人には話を理解するのがつらかっただろうなと思ったのも事実。実際、未読の知人に感想を聞いたら伏線なんかがよくわからなかったという答えが返ってきましたから。


原作を読んだうえで本とは違った『ハリー・ポッター』を楽しむ。映画『炎のゴブレット』はこれが正しい見方なのかもしれません。


  • 原題: HarryPotter and the Goblet of Fire
  • 監督: マイク・ニューウェル
  • 製作: デヴィッド・ヘイマン
  • 製作総指揮: クリス・コロンバス、デヴィッド・バロン、マーク・ラドクリフ、ターニャ・セガッチアン
  • 原作: JKローリング
  • 脚本: スティーヴ・クローヴス
  • 音楽: パトリック・ドイル

以下は映画のネタバレです。原作の内容にも触れているのでご注意ください。

■キャラクター感想


【主人公三人組】


ハリー(ダニエル・ラドクリフ)とロン(ルパート・グリント)は髪を伸ばして登場。ハリーなんてちょっと4様を思い浮かべてしまいましたよ。ダニエル君のハリーはアズカバンくらいの長さがちょうどいい感じ。ロンは長髪でも違和感がなく格好良かったです。
ダンスパーティでの美しさを際立たせるために普段の格好をわざと地味にしたというハーマイオニー(エマ・ワトソン)。いやいや、どちらも充分かわいかったです。


ハリーとロンの仲違い、二人より精神的にずっと大人のハーマイオニーと、思春期に差しかかった微妙な変化を三人とも巧く演じていたと思います。4作目となるとみんな演技も上達して安心して観られますね。


【三大魔法学校対抗試合の代表選手たち】


好青年のセドリック(ロバート・パティンソン)、男らしいクラム(スターニスラフ・イワネフスキー)、美人のフラー(クレマンス・ポエジー)。それぞれ役に合っていてなかなかよかったです。
ただセドリックはともかく他の二人は印象的なシーンが少なく、映画では割を食ったといえるかも。試合で活躍している姿もあまり見られなかったですしね。とくにフラーは。
クラムはちらちらとハーマイオニーを気にしているシーン、フラーは第二の課題で妹を助けられてロンにまで頬にキスするシーンが好きです。セドリックは……もう登場から最期のシーンまで全部ですね。先を知ってるからもう……。


【ホグワーツの生徒たち】


まずはネビル(マシュー・ルイス)。
5作目への布石か、出番が多かったのが印象的。ドビーが出なかった分、鰓昆布をハリーに渡す役目も彼でした。でもこの流れはすごく自然でよかったかと。
ハリーが代表選手に選ばれ、他の生徒から白い目で見られている中でも、ネビルだけは普通にハリーに接していたような気が。一人で踊るシーンもかわいい。


映画では今作が初登場のチョウ・チャン(ケイティ・ラング)。
正直言うとチョウ・チャンはもっと綺麗な子がよかったな~。チャイナドレス姿はかわいかったですけどね。
パチル姉妹も前作の子のほうがかわいかったのにどうして変えたんでしょうか。前作に出ていたスリザリン美少女のパンジー・パーキンソンも見たかった。彼女ならダンパシーンも綺麗に映えたでしょうにね。


ウィーズリー家でロン以外に目立っていたのがフレッドとジョージの双子(ジェームズ&オリバー・フェルプス)。
むしろロンより目立っていたかも(笑) この二人、作を増すごとにどんどんキャラが立っていってます。あの意気の合いっぷりは実際に双子だからこそ。フレッドがアンジェリーナをダンパに誘うシーンなんて映画館から笑いが漏れていました。


ハリポタへたれ代表のドラコ(トム・フェルトン)。今作でもやっぱり彼はへたれでした。フェレット(イタチ)に変身したシーンが最高です。やっぱりドラコはこーでなくっちゃ。(…)


【実は一番目当ての大人たち】


4作目で一番気になっていたスネイプ先生(アラン・リックマン)。
シリウスとのギラギラ握手も闇の印披露シーンも寝巻き姿もなくて残念でしたが、代わりに映画オリジナルの面白いシーンがあったことが収穫でしょうか。
それはダンパについて話すハリーとロンの頭を無言のまま本ではたくところ。原作じゃありえないシーンだと思いますが、(原作の先生は厭味を言いつつ即減点のはず)ものすごーく面白かったからこれはこれでOKです(笑) 映画のスネイプ先生は真面目なところがコミカルに描かれていて楽しいですね。
握手などスネイプ先生の主立ったシーンは端折られたものの、今回は何となく出番が多かった気がします。一瞬でも先生の表情を映すシーンがたびたびあったからかも。


誰よりもかわいそうなのはシリウス(ゲイリー・オールドマン)でしょう……。
なんですかあれは。ゲイリーが演じる必要性ゼロ。むしろ声優。あまりに哀れすぎて気の毒になるよ……。せめてハリーへの手紙にわんこの足跡くらいつけてもいいじゃないか……。シリウスの扱いにはガッカリ。


期待していたルーピン先生の名前は一度も登場せず。まあ、あそこまで展開が早いとハリーが先生を思い出す暇もないでしょうから、仕方ないのですけどね。


ジェームズ、リリーも1作目から変わらない役者さんでした。
(5巻ややネタバレ→)リリーさんはともかく、映画の穏やかなジェームズさんは5巻との乖離が激しいのですが、5作目はどうなるんでしょうね……。そもそもあのスネイプ先生のペンシーブシーンが出てくるかはわかりませんが。(←ここまでネタバレ)


意外と長身で格好良かったカルカロフ(プレドラグ・ビエラク)。(この人は特別目当てのキャラってわけじゃないけど、とりあえずこのカテゴリに入れます)
この人の闇の印シーンを入れるなら、スネイプ先生のシーンも入れればよかったのに。
彼が炎のゴブレットの部屋に怪しげに入るシーンは単なるミスリードのためなんでしょうか。このシーン、CMではシリウスに見えてぬか喜びしてたんですよね…それがあんな登場だけなんて。紛らわしすぎる…(涙)


前作のトレローニー先生同様、ユーモアあふれたキャラになったリータ・スキーター(ミランダ・リチャードソン)。(この人もとりあえずこのカテゴリに)
字幕もざんす口調でしたが、実際は流暢な英語を喋っているだろうから、ものすごい違和感が。結局彼女の正体は明かされなかったけれど、次回はどうするんでしょうね?


前作とは打って変わって落ち着きがなかったダンブルドア(マイケル・ガンボン)。
これには制作側の意図があったそうですが、あそこまでテンパらせなくてもいいのでは? 衣装も1、2作目のようなベーシックなものに戻してほしかったですね。


【黒幕の人たち】


今回の映画で一番インパクト大だったのがマッドアイ・ムーディ(ブレンダン・グリーソン)とクラウチJr(デヴィッド・テナント)でした。
ムーディはあの姿に豪快な授業とヤバイオーラがぷんぷんして目が離せず。もちろん黒幕とわかっているというのもあるんですけども。ターミネーターばりに「魔法の目」視点があったのも映画独自の面白い演出でした。


もうひとつ映画オリジナルでおっと思ったのが、ムーディに扮しつつ本当の父親であるクラウチとばったり会うシーン。クラウチJrの複雑な心情を巧みに演じた役者さんが素晴らしい。いい役者ですね、ブレンダン・グリーソン。


クラウチJrのほうはもう格好良いの一言ですよ(笑) あの姿は反則なんじゃ。リドルの館、闇の印を打ち上げるシーンと、原作の設定を変えて序盤から登場させ、存在を強めたのも巧いと思いました。


ついに復活したヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)。
字幕でもおれ様ですか……。自ら“Lord”の称号を名乗るお方がそんな一人称の訳ないじゃないですか……。
それはともかく、蛇に似た容貌は原作どおり。役者さんを前面に出した美形なヴォルさんも見たかったけれど、これはこれでいいんじゃないでしょうか。
ただ外見に反して、演技はすごく人間らしかったですね。立ち居振る舞いがきびきびしていたというか。復活からハリーとの緊迫した対決シーンまでなかなか見ごたえがありました。


息子に引き換え、父親のルシウス(ジェイソン・アイザックス)は出番は少ないながらも、狡猾な姿を披露してくれました。ワールドカップのシーンで、ハリーたちに話しかけるドラコに「自慢するな」と小突くところが好きです。この親子って(笑)


あっピーター/ワームテール(ティモシー・スポール)も書かんと。(そんな扱い)
ヴォル卿との密談を聞いてしまったフランクさん(最初に登場した庭番のおじさん)を見つけてニヤーと笑うところはまさに悪役。原作より悪人ぶりが染み付いていますね。
それにしても映画アズカバンでは、ピーター=ワームテールとはっきり描かれていないのに、当たり前のごとくワームテールとして登場していたのが引っかかりました。英語圏の方はWormtail=ミミズのようなしっぽ=ネズミということでちゃんと気づけるようですが、日本じゃ未読の人にはわかりづらいですからね。


以上、キャラ感想でした。
その2ではシーン感想を書きたいと思っています。


■関連記事
映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』 その2(エピソード感想)


■トラックバック
古びた森小屋『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』 (感想1)

[ハリー・ポッター]映画 | 22:16:02 | コメント(2) | ▲TOP
■ コメント

* どんぐりさん、こんにちは。お久しぶりです(^^ゞ
ようやく『炎のゴブレット』を観て来ましたので、TBさせて頂きました。

しばらく原作を読み返してなかったのですっかり忘れてましたが、そう言えば、シリウスとスネイプ先生の仲直り(に見えないけど)シーンがありませんでしたね。
「チキン!」な黒わんこも見られなかったし、全体的に親世代成分が不足してます…(笑)
ただ、もし原作に思いっきり忠実に映画化したとすると、いったい何時間モノになるのでしょうねぇ。もし作られてもとても観る気は起こらないけど(笑)、ファンとしては気になるところです(^^ゞ
2006-01-16 月 15:59:30 | URL | きりは [ 編集]

* きりはさん、こんにちは!
コメント&トラバ、ありがとうございます。

>全体的に親世代成分が不足してます…(笑)

ですよね…!
シリウスとスネイプ先生の握手は映画になったら絶対観たいシーンだったので、カットされて悲しかったです。シリウスなんて名場面どころか出番さえもほとんどカットですし、親世代好きとしては痛いですよね。5作目ではたくさん見られるといいのですが。

もし忠実に映像化するとしたら、映画じゃなくてドラマのほうに向いていそうです。私自身はアニメでもうれしいですね。世界名作劇場のような感じで。
でも映画並の予算をかけるのは難しいですかねえ。原作に忠実な映像を観たいというファンの夢は尽きそうにありません(笑)
2006-01-16 月 20:24:56 | URL | どんぐり [ 編集]
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ハリポタ感想をそのうち書くと言っておきつつ、うっかり忘れてましたよ( ̄∇ ̄ゞえ~、そんなワケで、映画版第4弾『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の感想です。確か、見に 2006-01-16 Mon 15:46:46 | 徒然帖。

リータ・スキーター統合依頼このページはに出されています。統合についての議論は:Category‐ノート:ハリー・ポッター登場人物でお願いします。リータ・スキーター(Rita Skeeter)は、小説『ハリー・ポッター』シリーズ、及びその派生作品に登場する架空の魔女である。.wikil 2007-02-09 Fri 17:22:57 | ハリーポッターなんでも

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