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その2ではヨハンについて書きたいと思います。
↓↓↓以下はストーリーのネタバレですので、ご注意ください。


【ヨハン・リーベルト】


並外れた頭脳と冷酷さで「怪物」と呼ばれる青年。人の闇に入り込んで洗脳する能力を持つ。ニナ(アンナ)の双子の兄。チェコ出身。ヨハンという名はヴォルフ将軍が絵本から付けたもので、本当の名前ではない。
リーベルト夫妻の殺害後アンナに撃たれるが、テンマによって命を救われる。


他の記事でも書きましたが、彼を一言で表すなら「恐ろしい仮面を被らざるを得なかったかわいそうな子供」です。
初めの頃はまったく感情がない怪物として描かれるヨハンですが、すべての記憶を思い出した最後の場面では、母親に捨てられ傷ついた子供としての姿だけが浮かび上がります。


中年夫婦連続殺人も、ヨハンにとっての怪物=フランツ・ボナパルタから逃れるために、双子の存在した痕跡を残さないようにしていたこと。ヨハンの犯した罪は大きいけれど、彼を怪物という言葉でくくるにはあまりにも悲しいものがあります。


ヨハンの悲劇は、天性と環境がそろってしまったことに尽きます。
まずは「優秀なるチェコスロバキア人創出計画」で生まれながらに比類ない能力を持ち、怪物になる素地がすでにできあがっていたこと。
それでも彼を取り巻く環境が平凡なものだったのなら、まだ留まれていたのかもしれない。けれども積み重なったたくさんの出来事が今のヨハンを生むことになったのでしょう。


名前を呼ばれていなかったこと。
母に選択されてしまったこと。それに加え、妹の姿をさせられていたために母に絶対的な不信を抱き、ひいては自分自身への存在否定につながってしまったこと。
三匹のカエルに一人残され、『なまえのないかいぶつ』などの絵本から多大な影響を受けてしまったこと。
アンナとは違い、ボナパルタに「怪物になんかなっちゃいけない」という歯止めの言葉をかけられなかったこと。
そして、他人より感受性が高いために、上記の出来事による傷がずっと深かったこと。


こうして心の闇に取り込まれてしまったヨハンですが、その深い傷から回避するひとつの方法が、アンナとの一体化だったのではないでしょうか。


リーベルト夫妻を殺害した夜、アンナに「僕を撃てよ」と静かに言い、「大丈夫……僕が死んでも……君は僕で……僕は君」とつぶやいたヨハン。
後者の台詞は絵本の『へいわのかみさま』に登場した一節ですが、この言葉のとおり、人を殺し続けていたことがアンナにわかれば彼女がどんな反応を示すのかヨハンには手に取るように想像できていたはずです。つまり「君は僕で、僕は君」というのはヨハンにとっての自己防衛なのではないかと思うのです。


母に選択されたことによる存在理由の消失が一番のトラウマであるヨハンには、妹のアンナに自分を否定されるのも耐えがたいこと。わざと自分から撃たせるようなことをしたのも、妹と自分は一体であり、妹に拒絶されたのではないと思い込むほうが都合が良いからです。ヨハンはそうすることによって自己否定に陥らないようにしていたのでしょう。


「僕を撃てよ」も「君は僕で、僕は君」も、その言葉の裏に「僕を認めて。僕の存在を受け容れて」というヨハンの叫びが聞こえてきそうです。


また、廃墟で再会したニナから真実を聞かされたヨハンが「夢からさめた」ようになったのも、本当はアンナと同一の存在などではなく、それがただの逃避でしかないと知ってしまったから。
母に捨てられたこともアンナに撃たれたことも、「君は僕で、僕は君」という言葉に押しとどめることでかろうじて精神の均衡を保っていたのに、それが脆くも崩れてしまったからです。


最後の「いらなかったのは、どっち……?」という台詞も、アンナとは一体ではないと気づいたからこそ口にできた問いなのでしょう。アンナと同一化した最大の理由は、この疑問から目を背けるためだったのだから。
とても哀しい台詞だけれど、見方を変えれば、ヨハンはこれで本当の自分に向き合うことができたとも思うのです。今までの彼はアンナという存在に逃げることしかできなかったけれど、テンマに本心を明かしたことで、ようやく自分自身を見つめられるようになるのではないでしょうか。


某ブログさんの記事を読んで気づかされたこと。
最後ヨハンの姿が消えたベッドをよく見ると、布団がドア側にめくれているんですよね。窓から飛び降り自殺したという説もあるけれど、それなら窓側に降りるだろうから布団のめくれ方も窓側になるはず。
読者(視聴者)の数だけ解釈が分かれているヨハンのその後ですが、少なくともあの後すぐに窓から飛び降りたわけではなく、ドアのほうに歩いていったと思うほうが自然でしょうね。


希望的観測になりますが、ニナに許されテンマに許されたヨハンなら、そして本当の名前を知ることができたのなら、自分のこともお母さんのことも受け容れていけるのではないかと思います。
自殺も殺人もすることなく、穏やかに生きていけると。私はそう信じたい。


■ちょっと萌え語り


テンマの変貌は作者がおそらく意図的にやったものであるのに対して、絵柄の変化以上に、原作の巻によって顔がバラバラなのがヨハン。
顔の造形ではルーエンハイム~ラストの病室でのヨハンが一番好きですが、萌えるシーンを挙げるならやっぱりミュンヘンの図書館。ここは絶対アニメより漫画のほうが良いです。ライフルを構えるテンマに、スコープ越しに冷たい笑みを浮かべるヨハンの表情が、やたらと色っぺーなんですよ……。まったくなにあれ。人を萌え殺すつもりですか。とにかくあの上目遣いには参りました……。


ヨハンの萌えポイントで外せないのが女装です。
真面目に考えれば女装はヨハンのトラウマに大きく関わっているから、チェコでは自分探しのためにしていただけであって、一種の性的嗜好とは違うのかもしれません。アンナと同一化しているという表れでもありますしね。
…なんですが、この女装でヨハンの中性的な魅力がさらに引き出されているのも確かであって。
て~か、女装アンナさん、超美人! 超キレイ! ニナよりよっぽど美しく描かれているってどーゆーことですか!


女装バレの鏡のシーンも、アニメより漫画のほうが好きです。
初見の時はあの満面の笑みのでっかいアップにビビりましたが、ヨハンが女装していた…!という事実にニヤニヤしはじめ、今ではあの顔のあまりの美しさにドキドキする始末。水が滴り落ちていて、これもまた最高に色っぺーでした……。アニメは顔をタオルで拭いてしまったからエロさ半減でしょぼんでしたよ…。


ヨハンを考察していて思ったのは、彼のことを考えていくたびにどんどん愛しくなるということ。
モンスターと呼ばれても中身は子供だし、それでいて外見はあんなだし、毒殺になぜかキャンディ、ボンボンと甘いのばっかり使うし、壁のメッセージも子供っぽくてはっちゃけた字だし、女装も誰も気づかないほど堂々とナチュラルにしてくれちゃうし、女装バレ&最後のシーンで平然とドッキリ☆かましてくれるし……本当に考えていけば考えていくほどかわいく思える不思議なキャラです。あー愛しい。


■関連記事

(↓アニメ感想ですが、ヨハンの行動・台詞について考察しています)

[MONSTER]原作・キャラ語り | 20:52:40 | コメント(14) | ▲TOP
■ コメント

* こんばんはー(^-^) 待ってましたのヨハンv嬉しいです。
「同一化」「自己防衛」懐かしいです。
「フロイトの"同一化"」や「自我防衛機制」を思い出しますねー!

認めたくない現実から逃れるため、人はあらゆる心の形に変容する。すべては崩壊を防ぎ生きるため……「生き残る」ため。
ああ~同感する部分が多々あって、私もヨハンを語りたくなりました(笑)。

ヨハンは本当に可哀想な子でしたね……。母親に見捨てられた後、妹を「アンナ」と呼んでいた。妹が母親の代わりになったんでしょうね。子供はいつまでも母親と一体でありたいと願うもの。その事実が本当に痛いです。

それがこうじて女装しちゃうし!(笑) 初見、驚きのあまりキャーッ!!と叫びましたよ、本当に(笑)。妙に笑えるシーンでしたけど(笑)。

図書館でのスコープ越しのヨハン! 原作を読んでこれかー!!と思いました。確かに妖艶な美しさ!!
ってか、テンマを喰っちゃいそうな勢いの秋波でしたね! もう図書館火災はエロティシズムが満ち満ちておりましたよ~v

でもとにかくヨハンは愛おしいキャラですねv この子本当にテンマのことが好きなんだ……と何度思ったことか!
「心の秘密(悩み)を打ち明けあう」私はそれだけで心の結縁だと思っています。ヨハンが妹ではなくテンマにすべてを求めているのが伝わってきて、さすが親以上の存在と思いました(笑)。

2006-02-17 金 19:33:32 | URL | yuki [ 編集]

* yukiさん、こんばんは。コメントありがとうございます~。

>「同一化」「自己防衛」懐かしいです。

私は心理学もフロイトも詳しくないけれど、ヨハンのことを考えていくとどうしても出てきちゃう言葉ですね。

>親に見捨てられた後、妹を「アンナ」と呼んでいた。妹が母親の代わりになったんでしょうね。

この考えは目からウロコでした! ヨハンと同じくアンナという名前も、たぶんヴォルフ将軍が付けたんだろうなと思っていたんですが、母の名前をヨハンが付けた可能性もあるんですね。そうなると母と同じ名前だったというのは偶然じゃないことに。あ~深いです。
どちらにしろ妹を母親の代わりに見立てていたというのは間違いないでしょうね。ヨハンはマザコンですから。
あの女装も、アンナと一体という意味だけじゃなく、母への複雑な思いの表れなんでしょうね。

女装バレのシーンは、最初に衝撃が、次に笑いが出てきますよね~。ままままじかよ!って(笑) ほんと読者(視聴者)をドッキリさせてくれるのがうまい子です。

図書館のスコープ越しヨハンは絶対漫画のほうがいいですよね! どうしてアニメはあんな薄い演出にしちゃったのか今でも納得いきません。ヨハンの見せ場なのに~。
図書館の辺りは、ヨハンはもちろんテンマも原作のほうが好きです。エロティシズム万歳!

>「心の秘密(悩み)を打ち明けあう」私はそれだけで心の結縁だと思っています。

同感です! 私がテンマとヨハンの関係に惹かれるのは、心のつながりが深いからなんですよね。言葉にしにくいくらい不思議な関係の二人が大好きです。

yukiさんのヨハン語りも待ってます♪
2006-02-18 土 00:06:29 | URL | どんぐり [ 編集]

* どんぐりさんこんにちは~
9巻スコープ越しのヨハンに、一瞬で萌え死んだりゅかです。
そーですよね、あの上目遣いはやっばいですよね。可愛すぎて死ぬ...!
その2コマ前の、狙われてるって気付いた時の「ん?」..みたいな横顔も可愛いと思うのですがいかがでしょうか!(しるか)
そして私も図書館の回(特に二人が対峙するところ)は絶対にコミック派です よ。やっぱりもう少し何とかならなかったのかと思ってしまいますね。。

どんぐりさんのキャラクタ語り、ゆくゆくはボナ博士なんかも語ってくださるのでしょうか...!そして博士絵も...そわそわ
2006-02-19 日 01:32:00 | URL | りゅか [ 編集]

* りゅかさん、こんにちは!
あのスコープ越しヨハンにりゅかさんも萌え死んだ一人なんですね(笑) あそこはもう、何度見てもうっとりしますよね。ほんとどーしてアニメでは渾身のアップにしてくれなかったのか。あんなにキレイでかわいいのに…!
2コマ前…言われるまであまり気にしたことなかったんですが(^^;、確かにかわいいですね! 本当に「ん?」ってモノローグを横につけてあげたい…。

図書館編は原作のほうがテンポだとかキャラクターの表情だとかが良いですよね。二人が対峙するところもそうですし、テンマの体の震え~回想~決意の辺りも原作の細かい描写が好きです。アニメも所々は良かったんですが、ここぞというシーンでいまいちだったのが残念でした。

ボナ博士ですか? もちろん語る気満々ですよ! ネットではほとんど見ない萌え語りも無駄にしちゃいますよ…! 博士絵も冷酷バージョンのほうを…。渋く格好良く描けるように頑張ります…。
2006-02-19 日 22:38:11 | URL | どんぐり [ 編集]

* はじめまして私なんかがここにでてきてごめんなさい。突然出てきて何なの・・・。って思われるかも知れませんが、いまわたしは、〈コブクロ」の「桜」と、「蕾」という歌の歌詞が天馬とヨハンの関係上ぴったりだと思って一人で感動しています。っていうかこれからいきていく上で、ぜひこうやって、または言ってあげてほしいなあ。とおもうことが書いてあるんです。皆様も一度はきいたことある歌だとおもいますがもう一回歌詞見てみてください。お勧めです。
。。。もし趣味が合わなかったらすみません。 
2007-05-02 水 06:56:11 | URL | るる [ 編集]

* るるさん、はじめまして! 突然なんてとんでもないです、コメントしていただけて嬉しいですよ~。

コブクロの歌はちゃんと聴いたことがなかったので、うたまっぷで歌詞を検索してみましたが、「桜」も「蕾」も素敵な歌詞ですね! テンマとヨハンに乗せてイメージしたら、あの二人の関係がまた泣けてきました…。

歌を聴くと、あのキャラに当てはまるな~という曲ってありますよね。そしてますます盛り上がってそのキャラのことが好きになっていくという。音楽ってすごいなと思います。
2007-05-03 木 13:19:11 | URL | どんぐり [ 編集]

* どんぐりさんお返事本当にありがとうございます!!。まさか本当に書き込みみてもらえるなんて思っていなかったのでうれしくてたまりません。あ・・・・このサイトがいいかげんだなんて言ってるんじゃありませんよ?そうじゃなくって、もう「MONSTER」が終わってしばらくたつので書き込みを見ている方がいないんじゃないのかな?なんておもいながらあきらめ半分にかきこみをしたので・・・。ほんとにうれしくて・・×2私は読み始めたのがすごく遅かったのですごくこうかいしています。・・・でも、連載当時わたしは小学生だったからよんでいたとしてもちょっとはやすぎたかな・・ともおもいますが、くやしくてたまりません!終わってしまった(連載が)作品とかのサイトさんってどんどんなくなってしまうので、たとえばわたしみたいに後からハマル人たちのためにちょっとでも残しておいてほしいです。!身近にも「MONSTER」を語れるひとがいないのでイラストを描いても見てくれる人がいません。。だからこういうサイトさんにめぐり合えてほんとにしあわせです。。。ながくてごめんなさい。。。最後に・・おへんじありがとうございます!
2007-05-04 金 15:04:24 | URL | るる [ 編集]

* るるさん、こんにちは! こちらこそコメントありがとうございます~。原作もアニメも終了している作品ですし、こうしてMONSTERのことを語り合えるだけでも嬉しいです。

>私は読み始めたのがすごく遅かったのですごくこうかいしています。

私と同じですね! 私はアニメから入ったのでMONSTERにハマるのが遅く、連載時から読んでいたかったな~と今更ながら悔やんでいます…。るるさんが言われるように、私の知らないサイトさんもきっとあったんでしょうね…。

私もMONSTER好きな人が身近にいないので、その分、感想やらイラストやらを楽しく書かせてもらっています。なのでサイトにめぐりあえてしあわせと言っていただけて嬉しかったです。ありがとうございました!
2007-05-04 金 23:10:31 | URL | どんぐり [ 編集]

* どんぐりさんこんにちわ。(私ネットやりすぎかなあ。・・)お返事二回もありがとうごさいます!。どんぐりさんのサイトの小説とか読みました!すてきでしたとっても。私は文章がまったくだめなのでうらやましいです。なので、毎日誰にも見てもらえない絵を一人で寂しくかいています(涙)私も一人で頑張りつずけていきますのでどんぐりさんも周りにファンがいなくても素敵な作品ずっとつくりつずけてください!新作待ってます。
2007-05-05 土 08:18:27 | URL | るる [ 編集]

* るるさん、またまたコメントありがとうございます!
すてきでしたとのお言葉、すごく嬉しかったです。

ですが、これだけは言わせてください。感想やキャラ語り、絵は置いていますが、小説は扱ってないんです…(^^;
小説も書いてみたい気持ちはあるのですが、なかなか難しくて。
もしかして他のサイトさんと間違われたのでしょうか…? それでも素敵な作品という言葉、勝手に自分宛てだと受け取っちゃいますよ! それでいいですね!? というかそう思わせてください……。
2007-05-05 土 12:59:41 | URL | どんぐり [ 編集]

* ごめんなさい。ほんとうにごめんなさい。やっぱりかんちがいしていたみたいです。(謝)どんぐりさんは、ここ(海の地図)さんの管理人さんなんですね?今さっきしりました。。。あの・・ここのイラストはほんとうに好きでいっつも誰が描いてるのかなあって思って気になっていたんですが、(本とです信じてください!)私実はこの年齢のくせにものすごく機械に弱くてパソコンに触るようになったのも、ほんとに最近なんです(恥)学校でもいつも一人でちがうぺージひらいてるし・・ほんとにおはずかしいです。。言い訳にきこえるかもしれませんがなんか私まだいまいちパソコンの仕組みがわかっていなくてそのサイトさんの管理人さんのお名前と、書き込んでる方のお名前がごっちゃになってしまっていて・・・さっきやっと分かったんです。(ほんとにバカで行く先がとっても心配です。私って。)もう取り返しがつかないかもしれませんが。・・どんぐりさんほんとにごめんなさい!心からおあび申し上げます。
2007-05-06 日 14:08:14 | URL | るる [ 編集]

* いえいえ、そこまで丁寧に謝っていただいて、こちらこそすみません。一般的なサイトと比べてブログは作りがわかりにくいというのもありますしね。初心者さんが混乱してしまうのも仕方ないのかもしれません。

感想なんてそうそうもらえるものじゃないので、「ここのイラストはほんとうに好き」という言葉だけでもとてもありがたかったです。
返事はひとまずこれで終わらせていただきますね。更新したら、また見てやってください。それでは。
2007-05-06 日 15:58:55 | URL | どんぐり [ 編集]

* 「MONSTER」のラスト。再び姿を消したヨハンは何処へ向かったのか?

「自殺した」という説や、「再び怪物になった」という説を考えた人もいるんですね・・・。ヨハンの向かった先・・・これは一つしかないと、思うんですよね。

http://noinoi.main.jp/column/monster/

にも書かれていますが、自分も全く同感。ヨハンの向かった先は・・・勿論、母親の元でしょう

この物語では、「名前を奪う」という行為が、最も重い罪として描かれています。その人全てを否定することを、「名前を奪う」という行為が象徴しているのです。

自分を知る者、自分の過去を知る者、全てを消し去るよう運命づけられた「怪物」ヨハン。「怪物」は自分自身の中にあると思っていた彼は、ある時、それが外側に居ることに気付きます。全てを仕組んだ張本人、実験の首謀者が存在することに。

「フランツ・ボナパルタは生きているんでしょ?」

父を殺され、母を奪われ、おかしな授業で次第に記憶を奪われていく自分。自分の名前さえ、忘れそうになる。

「一番怖いもの」自分の分身であり、一番大切な妹さえも忘れてしまうこと。この世にたった一人になってしまう恐怖。「この記憶だけは・・・お願い」。それを企てた一人の男。

あのシーンはヨハンの最終目標が決まったことを物語っていた、と思っています。「フランツ・ボナパルタを自分と同じ目に遭わせる」。

「MONSTER」というアニメは、広義の意味ではやはり復讐の物語だ、と言えるのではないでしょうか?

街の人たちを殺し合わせ、全てを消し去る最終章。ボナパルタの故郷に、遂に姿を現したヨハン。彼を暗殺すべく追跡してきたテンマ。ヨハンは、テンマを酷い目に遭わせた院長らを殺害。妹に撃たれて死ぬ事を望んだ自分を、この世に生き返らせてくれた。テンマを、どこか父親のように想っていたのでしょう。

ヨハンを憎みきれなかったテンマは、ルンゲによって、再び自分の信念を取り戻します。自分は医師だ。もう一度、彼を救う。ヨハンを撃った「子供の父親」を殺人者にしてはならない。

「名前を奪われた」ヨハンに、もう一度、名前を与えるため、ヘッケルの「人柄」を信じたテンマは彼に母親の行方を探させたのでしょう。

名前を取り戻したヨハンは、もはや、怪物ではなくなったのだと思います。

グリマーが呟いた最期の言葉があります・・・「あんなに夢中になって見ていたのに、最終回を見た記憶がない。」でも今はっきりと分かった。「超人シュタイナーの最終章。彼はきっと、人間に戻ったんだ。」
2007-11-09 金 23:12:34 | URL | エレジー。 [ 編集]

* >エレジー。さん

『MONSTER』とヨハンについて、貴重な考察をありがとうございます。返事が遅れてしまい申し訳ありません。
コメントを読ませていただきましたが、どれも頷くばかりでした。

怪物フランツ・ボナパルタの存在がヨハンを復讐に駆り立て、ルーエンハイムの殺戮が起きたこと。
妹にも拒絶されたヨハンを生き返らせてくれたテンマを、父親のように想っていたこと。
殺すのではなく、救うことが医師である自分の本分だとテンマが気づいたこと。
ラストのヨハンが向かった先は母親の元であり、名前を取り戻したヨハンはもう怪物ではなくなったこと――。

私と同じ解釈で嬉しく思いました。グリマーさんの最期の言葉も、ヨハンの行く末を示唆しているんですよね。『MONSTER』は難解な話ではありますが、あちこちに伏線が散りばめられていて、それを読み解くのがとても面白い作品だと思います。

エレジー。さんのブログも拝見しました。
MONSTERのサントラ1の廃盤に納得いかないのは私も同感です! あの名曲の数々が聴けないのはもったいないですよね。個人的には『Drift Mind』が特に好きだったりします。
2007-11-20 火 20:37:21 | URL | どんぐり [ 編集]
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