備忘録を兼ねた時系列考察その2です。双子の別れからトルコ人街焼き討ち事件、ロベルト登場まで書いているのでとにかく長いです。
当然ネタバレなのでご注意ください。年月など『ANOTHER MONSTER』を参考にしている箇所もあります。年齢は多少前後しているところも。基本、人名や巻数などは完全版ではなく旧版単行本に沿っています。わかりにくいエピソードのみ、巻数の注釈あり。
腐向けではないですが、キャラ好きが高じた結果、想像・推測を越えて妄想になっている部分もあります。苦手な方はご注意ください。
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◆1986年10月 分身との別れ(西ドイツ・ハイデルベルク/双子11歳)
ヨハンとアンナはアイスラー記念病院を脱走後、デュッセルドルフの公園でタクシードライバーのラインハルト・ディンガーに一時的に保護される。(16巻)
二人はその後、ハイデルベルクに住むフォルトナー夫妻の家に身を寄せることに。だがアンナを残してヨハンは失踪、以後名前を変え子供のいない夫婦の許を転々としていく。
1986年10月にフォルトナー夫妻が男の子の捜索願いを出しているので、ヨハンはその頃家を出た模様。作品内では1986年9月に頭部の銃弾摘出手術を受けており、ヨハンはしばらくの間フォルトナー家にいたことになる。(『ANOTHER』では手術が3月なのでもっと長くいた可能性も)
・なぜアンナを残して家を出たのか
ヨハンだけが511キンダーハイムに入れられた時は離れ離れになったこともあったけど、それ以外ではいつも一緒にいた双子。それなのにどうしてヨハンはアンナを置いて出ていったのか。
ポイントはアンナの状態だと思う。
実の兄を撃ち、ショック状態に陥ったアンナ。ヨハンの顔を見た途端叫び声を上げて卒倒したり、病院の中をふらふら歩き回ったりと精神的におかしくなっていた。多分フォルトナー夫妻に保護されてからも完全には元に戻らなかったはず。
そこでヨハンはアンナの身を案じ、二人が20歳になるまで一度離れようと決心したのでは?
アンナが心身ともに回復するまで、アンナを夫妻に任せたんだと思う。現にフォルトナー夫妻は優しく仲の良い夫婦で、アンナも記憶をなくしつつもまっすぐに育つことができた。
◆1987年3月~1988年4月 寄生(西ドイツ・ミュンヘン/双子11歳~12歳)
ヨハンはハイナウ夫妻の許でフランツと名乗り、そこで1年ほど暮らす。家の向かいに住む盲目の老人に英語とフランス語を教わると1年で習得し、老人との会話では極限での恐怖に興味を示す。老人に妹とテンマのことを語り、20歳になったらハイデルベルクに妹を迎えに行くこと、テンマを親以上の存在だと話す。(2巻)
目が見えない=ヨハンの姿を認識できないからか、被害を免れた盲目の老人。少年時代のヨハンを知っており、テンマに伝えてくれる貴重な人物でもある。
・テンマのことを話していたヨハン
「Dr.テンマは命を救ってくれた親以上の存在」「20歳になったらハイデルベルクに迎えに行く」
テンマがこの場所に来ることを予見していたかのようにヨハンは老人に伝えていた。さらにハイデルベルクの地名まで出して、明らかにテンマへのメッセンジャーとして老人を利用している。
・20歳になったら迎えに行く
どうして20歳になってからなのか、どうもよくわからない、ヨハンの意図。ただ、誰の庇護も必要としない大人になったら、というのは単純に子供みたいな発想にもみえる。
あるいは怪物(フランツ・ボナパルタ)から逃げるには双子では目立ちすぎると考えていたんだろうか。実際、リーベルト夫妻と一緒にテレビに映ってしまったがために、ボナパルタが訪ねてくることになったわけで。
また、片割れと一度離れるところは『なまえのないかいぶつ』で二つに分かれた「ひがしとにしのかいぶつ」を彷彿とさせる。ヨハンに絵本の記憶はもうないはずだけど、無意識に絵本の物語をなぞっていたのかもしれない。9年離れていても大丈夫だと見込んでいたのは、アンナを一心同体のように思っていたからだろうか。
他に注目するのはヨハンがフランス語をマスターしていること。
ただ単に言語能力も優秀であるという描写のひとつなのかもしれないけど、物語の終盤、双子の母親が南フランスの修道院にいることが判明。つまりラストで消えたヨハンが、フランスの母親に会いに行くことを示唆する伏線だったりしないかと勝手に睨んでる。
◆1989年 寄生(西ドイツ・ケルン/双子14歳)
ライヒマン夫妻の許でミハエルと名乗り、2年ほど暮らす。当時在籍していた学校の職員室が火事になり、記録は残っていない。
◆1989年~1990年 寄生(西ドイツ・ハノーバー(ハノーファー)/双子14歳~15歳)
シューマン夫妻の許で1年ほど暮らす。夫妻は親戚の子だと話していた。
◆?年 寄生(ドイツ・ハンブルク)
作中に出ていないので、どの時期に誰と暮らしていたのか、詳細は不明。
・当時のヨハンの印象
どの寄生先でも、周囲の人間にヨハンのことを訊ねると、成績は良くても印象の薄い子、顔も思い出せないような目立たない子との証言しか出てこない。
反対に、ヨハンと接触したことで連続殺人犯となったタクシー運転手のラインハルト・ディンガーは「綺麗な顔をしたブロンドの双子」と印象をよく覚えていたりする。(16巻)
◆?年 寄生(ドイツ・クロップハウス)
ハンナ・ケンプ夫人の許で暮らす。地下の物置にはケンプ夫人と共に写るヨハンの写真が数多く残されていた。同居の時期は不明だが、写真はまだ幼い頃のものとみられる。また、夫人の部屋から「僕を見て僕を見て」「助けて」と書かれた差出人のない手紙が多数発見される。(5巻)
・夫人に送られていた手紙
「僕を見て! 僕を見て! 僕の中のモンスターがこんなに大きくなったよ」と「助けて! 僕の中のモンスターが破裂しそうだ!」の二つのメッセージが、テンマ以外の人間にも送られていたことが明らかに。
差出人不明の手紙をケンプ夫人はどう思っていたんだろうか。不気味な手紙を捨てもせずに机の引き出しに大切にしまっているのを見ると、一緒に暮らしていた少年の手紙だと実は気づいていたような気もしたり。
また、これでテンマやケンプ夫人以外にもこのメッセージを送っていた可能性が。ヨハンはニナやヴォルフ将軍にも書いていそう。
◆1989年11月9日 ベルリンの壁崩壊(東ドイツ/双子14歳)
東欧の開放が進む中、東ドイツ政府が国外旅行の自由化を突如発表。東ベルリン市民の群集が検問所に詰めかける事態に。翌10日未明には東西ベルリン市民の手によって西ベルリンを囲む壁が破壊された。
◆1989年11月17日 ビロード革命(チェコスロバキア/双子14歳)
ベルリンの壁崩壊から連鎖するように起きた民主化運動により、共産党体制が崩壊。無血革命だったことからビロード革命と呼ばれている。
この年、ペトル・チャペックがチェコスロバキアから西ドイツに亡命。
また、フランツ・ボナパルタがヘルムート・フォスの名で『安らぎの家』を著す。グリマーの調査によると、ベルリンの壁崩壊直前には既にルーエンハイムにいたらしい。
◆1990年10月3日 東西ドイツ統一(ドイツ/双子15歳)
ベルリンの壁崩壊から1年後、西ドイツが東ドイツを編入する形でドイツ連邦共和国として再統一。しかしドイツ国内ではしばらく混乱が続き、東西の経済格差も影を落とした。
◆1993年1月1日 チェコスロバキア分離(チェコ/双子17歳)
チェコ共和国とスロバキア共和国に分離独立。平和裏に進められ、ビロード革命と並んでビロード離婚とも称されている。
◆1991年~1996年 闇の銀行(ドイツ・デュッセルドルフ他/双子15歳~20歳)
15歳の時に闇の銀行を始めたヨハンは、96年突如その座から降りるまでの約5年間、組織を支配。ドイツ暗黒社会のマネーロンダリングを一手に扱い、莫大な資金を得る。組織の大元はデュッセルドルフにあったが、指令は各地から出していた。(6巻)
東西統一後の混乱を利用してちゃっかり闇銀行を設立する辺り、何とも怖ろしい15歳である。
96年になってヨハンが突然組織を降りたのは、資金を得たことでミュンヘンの計画(シューバルト関連)に本格的に取りかかるため?
◆1992年 ヨハン-ヴィルヘルム・リーベルト(ドイツ・オッフェンバッハ/双子17歳)
ブルンタールの町役場が火事になり、書類がすべて焼失。それに乗じて2歳で死亡していた「ヨハン・リーベルト」を新たに名乗り始める。ブルンタールで暮らしていたリーベルト夫妻はヘッセン州オッフェンバッハに移り住み、ヨハンと暮らすようになる。(7巻)
この頃のヨハンはギムナジウム(エリート養成の中高一貫校)に通っていたらしい。リヒャルト(旧単行本ではリヒァルト)の探偵調査によると、評価は成績優秀、品行方正。実際は在籍していなかったミュンヘン大学とは違って偽学生ではなかった模様。
しかし闇銀行の総裁しながら学生もやるヨハンのバイタリティがすごい。
リーベルト夫妻は2歳で亡くなった本物の息子の写真を居間に飾っていたけど、現在のヨハンの写真は飾っていない様子。ケンプ夫人と違い、ヨハンが撮らせなかった?
・「ヨハン・リーベルト」の名に対する執着
ここで一番の疑問は、なぜヨハンが「ヨハン・リーベルト」の名前にこだわるのか、ということ。それまでは様々な名前を名乗っていたのに対し、この籍を乗っ取った以降、シューバルトの周辺では一貫してヨハン・リーベルトを名乗っている。この名前に強く執着しているのが見てとれる。
推測できることとして、まずひとつは、ヴォルフ将軍が付けてくれた名前だから。
東ドイツ国境でアンナと共に死ぬはずだったヨハンに与えられた名前。それは絵本『なまえのないかいぶつ』からのものだった。
511キンダーハイムの教育プログラムにより、17歳の時点ではもう絵本のことは記憶にないようだけど、ヴォルフ将軍が名付け親ということは忘れなかったんだろう。
ふたつめは、Dr.テンマの手で生き返った時の名前だから。
アンナに撃たれて間違いなく死を覚悟したはずなのに、テンマの神の手で命を繋ぎ止め、院長への呪いの言葉「死んだ方がましだ!」を聞いて息を吹き返す。テンマが助けたことで、まさに怪物として生き返ったようなものだった。
この時の姓名が「ヨハン・リーベルト」。決して偶然ではないと思う。
この後エーリッヒという名前も使っていたようだけど、長期にわたって計画していたシューバルト周辺では徹底してヨハンを名乗っている。ヨハンの名を知るテンマやニナ、ヴォルフ将軍に存在を示す意味もありそう。
・ヨハンとロベルト
余談。ロベルトも登場時からヨハンのことをヨハンと呼ぶので、ヨハン-ヴィルヘルム・リーベルトを乗っ取った以降に出会ったと想像してる。もしくは東ドイツ&511つながりでヴォルフ将軍からヨハンのことを聞いていたりして。
以下、妄想。
511出身であり旧東ドイツの軍人だったロベルトが、元上官のヴォルフ将軍からヨハン殺害の依頼を受ける。軽い仕事だと舐めてターゲットのヨハンに近付いたものの、例のココアを出されて立場は一転。ヨハンの配下に収まり、結局ミイラ取りがミイラになってしまうというストーリーが私の中では出来上がっている。ヴォルフ将軍涙目。
◆1992年 寄生(ドイツ・オッフェンバッハ/双子17歳)
娼婦を引退したマルゴット・ランガーと暮らす。
シューバルトの探偵調査報告書によると、彼女は引退後オッフェンバッハのアパルトメントに住み、18歳くらいの少年と同居していたとのこと。(9巻)
上記のリーベルト邸もオッフェンバッハにあるんだけど、これは偶然? ほぼ同時期なのでヨハンは二つの家を行き来したりしてたんだろうか。
・母の友人
シューバルトの愛人であり、カールの母親であり、双子の母親の親友でもあったという実はヨハンと関わりの深い人物、マルゴット・ランガー(チェコ名、ヘレンカ・ノヴァコバー)。
ヨハンが彼女に近付いたのはシューバルトを孤独にする一環だろうけど、彼女がチェコ人で実の母親の友人だったとヨハンは気づいていたんだろうか?
マルゴットは一緒に暮らしていた時「チェコの友人に本当そっくりね」って事あるごとにヨハンに言ってそう。15歳の時に親友と二人で亡命しようとしたことや、その友人が双子を出産していたことも話に出てきそうではある。やはりヨハンはマルゴットに関してはすべて知っていた……?
◆1992年~1994年 シューバルトの孤独(ドイツ・ミュンヘン周辺/双子17歳~19歳)
「バイエルンの吸血鬼」、ハンス-ゲオルグ・シューバルトを孤独に陥れるため、彼が懇意にしている人間を次々と殺害していく。92年「神の声殺人事件」、93年「ドルナッハ社社長殺人事件」、94年「会計士ホルマー殺人事件」。(7巻)
- 「神の声殺人事件」の被害者は家政婦と運転手。運転手のハンスはシューバルトにバードウォッチングを教えた人物だった。
- 「ドルナッハ社社長殺人事件」の被害者ガウク社長は、シューバルトとライバル関係にあり、対等にものを言い合える稀有な友人でもあった。
- 「会計士ホルマー殺人事件」の被害者ホルマーは、バードウォッチングがきっかけでシューバルトと知り合う。顧問会計士の依頼は断ったものの、何度もバードウォッチングを一緒にする仲だった。
・なぜシューバルトを標的にしたのか
政財界では「バイエルンの吸血鬼」と呼ばれるほどの影響力を持った「怪物」のシューバルト。怪物を自覚していたヨハンは、そこで興味を持ち、彼に狙いを定めたということだろうか。
目が悪く、家族もあまりいなかった(あとで実の息子のカールが出てくるけど)老人に取り入りやすかったというのもあるかも。
ただ、実はこの二人がもっと以前に顔を合わせていたことも外せない。
1980年、シューバルトが別れたマルゴット(ヘレンカ)の手紙を頼りに三匹のカエルを訪れ、そこで双子の母親と5歳くらいの双子を目にしている。(12巻)
幼かったヨハンがどこまで覚えているのか定かではないけど、記憶の片隅に残っていたためにシューバルトを狙ったということもあり得るんだろうか。ヨハンの過去を知る人物というのなら、標的としても打って付けではある。
◆1993年~ 中年夫婦連続殺人事件(ドイツ各地/双子18歳~)
ハンブルク、ハノーファー、ミュンヘン、ケルン。少年時代に一緒に暮らした、子供のいない四組の中年夫婦を殺害。犯行の手口が同じで、同一の実行犯グループに殺害を依頼したものとみられる。
リヒャルトによれば、この四組の夫婦以外にも中年夫婦連続殺人事件は起きている。イザール河上流で水死体があがった「シュピラ夫妻殺人事件」など。BKAのルンゲ警部が陣頭指揮を執っている事件なので、ヨハンが絡んでいるとみて良さそう。
・寄生先の人間を殺害し始めた時期
1995年時点で過去2年間にわたり殺害されたとあるので、1993年ヨハンが18歳になってから事件は起き始めたことになる。
ドイツの成人年齢は18歳。親を必要としない(寄生する必要がない)年齢になったので、これを契機に過去を抹消し始めた?
◆1994年 ハンナ・ケンプを殺害(ドイツ・クロップハウス/双子19歳)
連続殺人犯ペーター・ユルゲンスに手紙を送り続けて洗脳し、ケンプ夫人を殺害させる。(5巻)
地下の物置にあった写真の偽装工作。ヨハンの顔が写っている写真をくり抜いてわざわざユルゲンスの顔に置き換えるなんて、相当面倒なこと。にもかかわらずやってのけたのは、過去を消し去ることへの執着以上に、ある種の子供っぽさすら感じさせる。
ケンプ夫人を殺害した翌日、ユルゲンスは公園に行き、たくさんの子供を連れているヨハンと会っている。(7巻) Dr.ギーレンがヨハンの写真をユルゲンスに見せると、写真の髪の部分を黒く塗りつぶしたことから黒髪(あるいは濃いブラウン)に変装していたと思われる。
◆1994年 寄生(ドイツ・フェルデン/双子19歳)
市議会議員シュプリンガー夫妻の許でエーリッヒと名乗り、1年ほど暮らす。バーで会った男を洗脳し、シュプリンガー邸に招いたことも。
◆1995年 処刑の夜(ドイツ・デュッセルドルフ/双子19歳)
中年夫婦連続殺人事件に錠前破りとして関わっていたアドルフ・ユンケルスが事故に遭い、Dr.テンマが執刀を担当。
ヨハンは警官一人を毒入りキャンディで殺害すると、建設中のビルでテンマとの再会を果たす。9年前の犯行をテンマに告白し、テンマの目前でユンケルスを射殺。(1巻)
その後、テンマの後を追ってきたエヴァとも遭遇する。(6巻)
テンマとヨハンが正面からきちんと向かい合って会話しているという、実は極めて貴重なシーン。それ以外は会っても会話なしか一方だけが喋っているか、はたまたヨハンが眠っているか。あとはメッセージの伝言のみという、メインキャラらしからぬ会話の少なさ。
ちなみに誕生日前なのでヨハンは19歳。
アニメではこの場面のヨハンの声がやけに高く、声変わりの時期だったからじゃないかと実は密かに思ってる……。
・ヨハンの言葉遣いと台詞
「お久しぶりですね、先生。僕ですよ」と敬語で挨拶したかと思いきや、「そうだよ、あの双子だよ」とフランクな口調にもなるヨハン。再会時はテンマを「先生」と呼んでいたものの、これ以降は「Dr.テンマ」呼びに固定。ただ敬語とタメ口が入り混じる口調はルーエンハイムでも健在だったりする。まあ実際はドイツ語なのでそんなに差はないだろうけど。
「そうだよ、あの双子だよ。覚えていてくれたんだね」
ヨハンの少年時代を尋ねても、ほとんどの人がヨハンを覚えていない中、これはヨハンにとっては思いがけない誤算だったのかもしれない。
覚えているどころか、テンマにとっては医者の本分に立ち返ったきっかけそのもの。「君を助けることで人の命の重さはすべて平等だって気づいたんだぞ!」という台詞は、死のみが平等と考えるヨハンにはどう映ったんだろうか。
「ヨハンか……そういう名前の時もあったっけ」
こういう時系列を書いている者としては、「今でもお前ミュンヘンでヨハンて名乗ってるだろおおおおお」とツッコミを入れざるを得ない。
「僕の過去を知っちゃいけないんだ。あの四組の夫婦も、リーベルト夫妻もね……。でも先生は別だよ。先生は僕を助けてくれた。親みたいなものだもの」
「僕の意識が戻った時、先生は言ってたじゃない。あの人たちを殺したいほど憎んでたじゃない。先生の望む通りにしてあげたんだよ」
「僕はあの時、死んでいたはずだったんだ。先生が僕を生き返らせたんだよ」
単なる寄生先でしかなかった大人たちとは異なり、テンマはヴォルフ将軍と並んでヨハンの中の怪物を再び目覚めさせた、怪物の親とも言える存在。
テンマが一番ショックを受けて一番責任を感じる言い回しを選んで話す辺り、さすがヨハンあざといです。
・ヨハンを見たエヴァ
この後エヴァにもばっちり目撃されるわけだけど、彼女のことは積極的には殺さないヨハン。
これにもちゃんと意味があると思うので、また次回の考察で語りたい。
(ロベルトに撃たれたり(6巻)命を狙われる?場面(13巻)もあるにはあるんだけど、前者はロベルトの独断で、しかも脚しか撃っていない。後者はいわゆるフェイクだと思う。その理由はまた今度)
◆1995年5月(3月※その1参照) 戦慄の誕生日(ドイツ・ハイデルベルク/双子20歳)
「君に世界中で一番美しい花を贈ろう。君を花で埋めつくすために僕は生まれた」「もうすぐ迎えに行く」とのメールを名無しでニナに送る。大学でニナの前に姿を現し、誕生日前日に「明日誕生日の夜7時、ハイデルベルク城で会おう」と送信。
誕生日当日、自宅にいたフォルトナー夫妻とマウラー記者の三人を、実行犯のメスナー刑事とミュラー刑事が殺害。ハイデルベルク城ではニナの見張りをしていた庭師の男も殺害される。(2巻)
・ヨハンのメール
「君に世界中で一番美しい花を贈ろう。君を花で埋めつくすために僕は生まれた」
意味深な内容のヨハンのメール。ヨハンにとってニナは今も変わらず、「かがみのなかのあくま」にとっての「へいわのかみさま」のような存在なのかもしれない。ただ「花で埋めつくす」は不吉な意味にも取れる。
・メスナー刑事とミュラー刑事
押収した麻薬の横流しをしていたために電話で脅迫され、フォルトナー夫妻殺害の片棒を担ぐことになった二人の刑事。彼らがテンマを「Dr.テンマ」だと知っていたのは、電話の主が「Dr.テンマに罪を着せればいい」とはっきり口にしたためだろうか。つまり電話は直接ヨハンからのものだった?
・ヨハンの目的
「もうすぐ迎えに行く」とメールを送りながら、ハイデルベルク城ではニナの前に姿を見せなかったヨハン。結局何が目的だったのか。
盲目の老人に言っていた通り、20歳になってニナと会うつもりだったのか、ニナと会っていたらどうするつもりだったのか、テンマの介入は想定内だったのかどうか。
ニナをハイデルベルク城に呼び出したのは、その間にフォルトナー夫妻を殺害する時間を稼ぐ必要があったであろうことはとりあえず理解できる。
その後庭師の男(麻薬の売人)は絞殺死体となって発見される。わざわざテンマのネクタイを犯行に使って繁みに放置したことから、おそらくヨハンの犯行と思われる。
テンマに罪を着せたのは、居場所を無くして孤独にするためだろうか。
周囲の人間を徐々に殺して孤独に陥らせたヴォルフ将軍とは別の異なる方法で、テンマを孤独にすること。そしてヨハンを追わせるように確実に追い込むのが目的だったのかも。
それにしても、何をしでかすかわからない危険な人間にニナの見張りをさせていたのが意外。ただヨハンは妹が合気道を習得しているのも熟知していたはずなので、彼女が危ない目に遭うとはさらさら思っていなかったのかも。現にニナはテンマより強かった。さすが最強兄妹。
◆1995年 テンマへのメッセージ(ドイツ・フェルデン/双子20歳)
洗脳していた男に依頼し、シュプリンガー議員を夫婦共に射殺させる。
実行犯の男は、テンマがこの場所に来ること、シュプリンガー邸の書斎にメッセージが残されていること、「あなたの運命はもう決まってる」との「エーリッヒ」の言葉をテンマに伝えた後、拳銃で自殺。
ヨハンは「僕を見て! 僕を見て! 僕の中のモンスターがこんなに大きくなったよ、Dr.テンマ」 とのメッセージを壁に残す。(3巻)
ヘッケルがシュプリンガー邸を物色している時、ドアの向こうの書斎の部屋に寒気を感じた件。
あれはやっぱり中にヨハンがいたとみて間違いなさそう。あの時ちょうどテンマへのメッセージを書いていたに違いない。ヘッケルの勘の良さと悪運の強さもすごいw
・ヨハンからひとつめのメッセージ
「僕を見て! 僕を見て! 僕の中のモンスターがこんなに大きくなったよ、Dr.テンマ」
“Mein lieber Dr.Tenma. Sehen Sie mich! Sehen Sie mich! Das Monstrum in meinem Selbst ist So gross geworden!”
重要なのは、このメッセージが絵本『なまえのないかいぶつ』からの引用であるということ。この時のヨハンは511の教育によって絵本の存在を忘れているが、根底では絵本がずっとくすぶり続けていることがわかる。
◆1995年11月2日 マルゴット・ランガーを殺害(ドイツ・オッフェンバッハ)
他殺体で発見される。(8巻)
シューバルトを孤独に追い込む計画を着々と実行。マルゴットはヨハンが親友の双子の息子だと気づいていたんだろうか。
◆1996年3月(※1月) トルコ人街焼き討ち事件(ドイツ・フランクフルト/双子20歳)
組織の統率者の一人、ゲーデリッツ教授とその部下数名をヨハンが直接射殺。屋敷の壁に「ロンベルクの、ヒルデン&エンゲルス社の倉庫跡で待つ」と書き置きをして誘導した後、倉庫跡の給水塔で「助けて! 僕の中のモンスターが破裂しそうだ!」とのメッセージを残す。(4巻)
フォルトナー夫妻殺害事件(=双子の誕生日)から10か月後なので、1996年3月(1月)の出来事。
※追記:『ANOTHER MONSTER』では逆算して3月だったが、漫画本編では1月の可能性がある。詳しくはその1の双子の誕生を参照。
・四人が統括する組織
元々組織の統率者は、ヴォルフ将軍、ゲーデリッツ教授、エルネスト・ジーヴァーニッヒ(クリストフの父親)、ペトル・チャペックの四人だったが、ゲーデリッツ教授がヨハンに殺され三人に。 ヴォルフ将軍以外の三人はヨハンの能力を利用しようとしていた。
この時ヨハンはペトル・チャペックとも会わなかったと思われる。チャペックに関しては組織の統率者という認識だけで、まさか自分の過去に深く関わっていたとは思いも寄らなかったに違いない。
・トルコ人街焼き討ち事件とヨハンの目的
極右組織が外野で右往左往していても、この時のヨハンの目的はヴォルフ将軍の周囲の人間を殺し、孤独にすることだけ。そしてテンマとニナにメッセージを残すこと。
メッセージを書いただけということは、つまりこの時点でニナに会う気はなかった?
・ヨハンからふたつめのメッセージ
「助けて! 僕の中のモンスターが破裂しそうだ!」
“Hilfe! Das Monstrum im mir wird explodieren!”
わざわざ屋敷で誘導の書き置きをしてまで、テンマとニナに伝えたかったであろうヨハンのメッセージ。
倉庫跡のビルの上で、フランクフルトの街が燃え上がっていく様子を見下ろしながらどんな顔をして書いていたんだろうか。
しかし、どうやってあの給水塔に書いたのか本当に謎。多くの印象的なシーンで大抵高い場所にいるヨハン。絶対高い所が好きだと思うw
・ニナの台詞
「彼はあなた方が思っているような人間じゃない! もっともっと複雑な何か……もっともっと恐ろしい何か……彼は悲しみの淵でもがき苦しんでいるのよ!」
「10年前、彼があたしに頭を狙って撃てって言った意味がわかったの! ヨハンは……一人じゃない! ヨハンは二人いる!」
「だから……Dr.テンマ……だから…あなたは悪くない……。あたしが……あたしがもう一度ヨハンの頭を狙って……」
・ヨハンは多重人格(解離性同一性障害)か否か
結論から言えば、多重人格(二重人格)ではないと思う。
「僕を見て! 僕を見て! 僕の中のモンスターがこんなに大きくなったよ、Dr.テンマ」
「助けて! 僕の中のモンスターが破裂しそうだ!」
二つの食い違うメッセージを送るヨハン。「ヨハンは二人いる」というニナの台詞も相まって、ヨハンの多重人格説が浮上する。
けれど、ひとつめのメッセージ「僕を見て」は絵本『なまえのないかいぶつ』の引用に過ぎず、逆にふたつめのメッセージ「助けて」は、少なくとも物語中ではどの絵本にも登場しない。後者の言葉こそ、ヨハンの本心から来たメッセージと見做していいんじゃないだろうか。
そう仮定すると、これらのメッセージは、まるで絵本のかいぶつを忠実に実行していくヨハンと、絵本に翻弄され助けを求めるヨハンを象徴しているかのよう。多重人格というよりはむしろ、表層心理と深層心理を示すものだと思う。
その証拠のひとつが、ヨハンの筆跡。
多重人格者の場合、よく言われているのは、それぞれの人格の時には性格だけでなく、仕草や口調、筆跡も全く別のものに変化する。
ヨハンはどちらのメッセージでも同じ字体であるのに対し、他の人物、たとえばマルゴット・ランガーやDr.ライヒワイン、リヒャルト・ブラウンはそれぞれ別の特徴ある字を書いている。(9巻、7巻)
筆跡の違いを明確に分けてある作品であり、ヨハンの筆跡が同じという作者の意図は間違いなくある。
・「ヨハンは二人いる」
シュプリンガー邸のテンマへ宛てたメッセージのほうも、おそらくニナは見ているはず。いや、もしかしたらケンプ夫人のようにニナ個人にも送っていたのかも。ニナも二つのメッセージを見ているから、ヨハンの中の複雑な何かを感じ取った。
そして10年前の、あの日の夜。「僕を撃てよ」と告げたヨハンは、「大丈夫……僕が死んでも……君は僕で…僕は君……」と言い放つ。まるでヨハンの代わりはもう一人いると言っているかのように。
絵本やこの夜のことはまだはっきり思い出していないニナだけど、断片的に悟ったんだと思う。ヨハンと分かちがたい半身である自分の存在を。
絵本で引き裂かれたヨハンの心理状態、さらにニナ自身を指して、「ヨハンは二人いる」と口にしたんじゃないだろうか。
そして罪を犯しながら殺されることで救いを求めるヨハンを殺すのは、テンマではなくニナの役目であると言いたかったのだと思う。テンマに役目を負わせるのではなく、ニナが責任を取らなければならないと覚悟を決めた。
◆1996年 五杯目の砂糖(ドイツ・フランクフルト/双子21歳)
アンナ・リーベルトの名で警察の聴取を受けていたニナを、身元保証人となったロッソが出迎える。ロッソは、ニナが半年間住み込みのバイトをしていたイタリアンレストランの店主であり、殺し屋の過去も持つ男だった。ロッソから銃の扱いを教わるため、ニナは彼に近づいたのだ。ロッソはニナに人を殺せなくなった経緯を語り、別れ際にある言葉をかける。
個人的には大好きな話。
ちなみに「ロッソ」はイタリア人名。彼が関わったとされる「リストランテ・ニーノ事件」や「サッコ=ミラノ事件」、「サバティーニ氏爆殺事件」もイタリア語なので、ロッソはイタリア出身だと思われる。彼の好きな映画『旅情』の舞台もイタリアのヴェネツィア。
殺し屋をやめるきっかけとなった甘党のターゲットもおそらくイタリア人のはずなので、たまに間違えている人を見かけるが、ルンゲ警部やミュラー刑事とはただの他人の空似だろう。
◆1996年 ニナとロベルト(フランス・ニース/双子21歳)
フォルトナー夫妻とマウラー記者殺害の実行犯であり、麻薬中毒者となったメスナー元刑事がフランクフルトで殺害される。
ニースではヨハンの部下ロベルトがボディガードとしてミュラー元刑事を監視し、ヨハンの存在を嗅ぎつけた探偵を殺害する。ミュラーはロベルトの部下に殺されそうになったニナを庇う際、腹部に銃弾を受け死亡。(5巻、6巻/ロベルトの発言から)
ロベルトが初登場。
ヨハンから命じられたロベルトの本来の役目は、ミュラー元刑事の監視と殺害。なのにそれを逸脱し、ロベルトはヨハンの命を狙うニナまでも殺そうと画策する。
ただしヨハンを信奉するロベルトはヨハンとそっくりのニナを直接殺すことができず、部下に任せて結局失敗してしまうなど、詰めの甘さも。
ヨハンがニナを殺そうとするはずもなく、ニナに関してはロベルトの独断だと推測できる。
◆1996年 エヴァとロベルト(ドイツ・ケルン~フュッセン/双子21歳)
手術後のヨハンとハイネマン院長が共に写る写真を所持しているエヴァ。(4巻)
写真を手に入れるため、ロベルトは彼女に接触する。エヴァはユンケルス死亡時にヨハンを見たことをロベルトに告白し、写真と引き換えにテンマの居場所を教えるよう要求する。
エヴァに銃を渡しテンマの殺害を唆すロベルトだったが、エヴァがテンマを殺せないと知るや否や彼女の脚を撃ち、そのまま立ち去っていく。(6巻)
どうでもいいけど、エヴァとロベルトが出会ったケルンからテンマのいるフュッセンの山荘ってかなり遠い。移動する間ずっとロベルトと一緒にいたなんて、そりゃエヴァもトラウマになるよなぁと思ったり。
ここでのロベルトの本来の目的は、ヨハンとハイネマン院長の写真をエヴァから奪うこと。もちろんヨハンの指示だけど、それ以外に関してはヨハンの意向ではないと思う。
テンマを憎むエヴァに銃を渡せば、当然テンマを殺すだろうとロベルトは考えた。でも憎む分愛情も少なからずあるエヴァはロベルトの思惑通りに動くわけもなく、逆にテンマを助けようと行動する。
「なーーんだ。結局あの女……テンマを殺す気ないのか……」
511キンダーハイム出身者は、人の心の機微や感情を理解できないということがよくわかるエピソード。
・ヨハンのアキレス腱
テンマとニナ、二人への危害はどちらもヨハンの意志ではなくロベルトの勝手な判断によるもの。
ともにヨハンの命を狙う二人の存在は、ロベルトには目障りだった。しかもニナはヨハンが唯一心を許す妹であり、ヨハンはテンマに対しても特別扱いで決して殺そうとしない。
このままではいずれこの二人がヨハンの弱点に成り得るかもしれない。そうロベルトは危惧し、ニースとフュッセンでの行動に至ったということだと思う。
とはいえ命令違反でもあるわけで、それを知ったヨハンがロベルトにどう対応したのか気になるところ。その後ロベルトがテンマとニナの命を狙う場面は出てこないので、(大学図書館でもテンマを殺すつもりはなかったと思う)やっぱりヨハンにこっぴどく叱られたんじゃないかと思ってるw
・エヴァを殺さない理由
エヴァがヨハンの顔を見ていた件をロベルトは知らされていなかった。エヴァから聞かされ、「やっぱり殺すか……」と彼女に銃を向けてはみるも、結局足だけ撃って殺さず仕舞い。あの時テンマも近くにいたので死ぬことはないだろうと考えていたはず。
彼女に関しても、テンマやニナと同様、殺さないようにとヨハンから何らかの指示があったのだと思う。この件に関しては次回の考察で。
◇ ◇ ◇
長いのにここまで読んでくださり、ありがとうございました。1万字超えてました。
大好きなMONSTERについて、もう洗いざらい思いの丈をぶちまけるというのがこの考察の主旨なんですが、やっぱり長文になってしまいますね~。半分に分けるべきだったかな。でもどうしてもヨハンの二つのメッセージをまとめて取り上げたかったので。
この時系列考察は書くのにものすごくエネルギーが要るので、次はまた気が向いた時にでも。
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特にこの考察は、今までブログに書いてこなかったモンスタへの思いを全部吐き出してみよう!と思って始めたものなので、充実した時間とまで言っていただけて本当にありがたいです。
>本編もアニメも終了して幾久しい今
アニメ化からちょうど今年で10年と、もう古い作品ですもんね…。でも10年経った今だからこそ、作品をスルメのように噛みしめてこういう記事も書けたのかなとも思います。
>ヨハンさん地道。可愛いな。ふふ
いや、ヨハンはほんと地道だと思います!w 本人としては闇の銀行やら計画やら将来のことを考えて勉強頑張ってたんですよね、きっと。大人になったら僕がアンナを養うんだ!くらい考えてたんじゃないでしょうか。うん、可愛いなぁw
>エヴァのトラウマ
そうなんですよね、何気なく調べたらケルンとフュッセンがあまりに遠いので、私もびっくりしました。車にしろ列車にしろロベルトと長時間はキツいですよねw 乗り物酔いしそう。
>エヴァがかなり好きです
彼女もすごく切ない人ですよね。最初は高飛車ぶりが鼻について苦手なタイプだったのに、いつの間にか感情移入して応援してしまうんだから、魅力的なキャラだと思います。しかし先生もつくづく罪作りな人だ…
次回の考察ですが、しばらくは小説に専念して考察記事のほうは1年後くらいになるかもしれないです。今は『夜明けの地平線』の加筆修正をしているので、更新したら見てもらえると嬉しいです。感想ありがとうございました!
はじめまして! ブログの考察を読んでいただき、ありがとうございます。
MONSTERはパズルのように入り組んだ作品ですが、時系列と考察を一緒にまとめたものって意外とあまりないんですよね。
アニメ感想やキャラ語りの中で触れなかった内容など、この際それを全部出し切って、ついでにわかりやすく時系列の形にしたいと思って書いたのがこの記事でした。
なのでこれを見てMONSTERの理解が少しでも深まったのなら、とても嬉しいです。
>「助けて!僕の中の~」は、妹アンナに押し付けられた『悪魔の面』がパンク状態だったとも解釈できませんか?
おおお、確かにそうですね!
「僕を見て」と比較するあまり、絵本を念頭に置いた考察になりましたが、アンナが体験した恐怖体験をすべて受け入れたことも、ヨハンの精神状態に大きく関わっているんですよね。
絵本がなくても、アンナがいなくても、怪物ヨハンは成立し得なかったということなのかなと思います。
>二十歳になったら迎えに行こうとしたのも、もう一度互いの位置関係を把握して白黒はっきりさせるため
面白い考察ですね。確かにニナの中にも怪物は潜んでいたようですし。もし双子の分かれた善悪が完全に融合することがあったら、ものすごく厄介な存在になってたでしょうね。
もう古い作品なのに、こうしてやりとりできて楽しかったです。遅筆なので次の考察はおそらく来年になると思うんですが、またUPできたら読んでいただけると嬉しいです。それではコメントありがとうございました!
当ブログの時系列考察を翻訳してそちらのブログに載せたいとのことですね。恐縮ながら許諾の有無にかかわらず、サイト内の考察・小説の転載は固くお断りしています。
大変申し訳ありませんが、ご理解いただきますようお願いします。
ただ、MONSTER好きな方が日本だけじゃなく世界にもたくさんいるのは嬉しいことですね。
要望に応えられないのは残念ですが、共感できる考察、素敵な小説と考察と言っていただけて嬉しかったです。
のんびり更新なので、次の時系列考察も遅くなると思いますが、また楽しんで読んでいただければ幸いです。
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