HOME > [ハリー・ポッター]原作 > 「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」 その3(キャラクター語り)
その1でネタバレなし、その2で親世代と来て、その3では脇役キャラに
ついて書きたいと思います。
以下は5巻のネタバレなのでご注意ください。



*******************************



【1】騎士団員

新しい登場人物で気になった人を。
まずは騎士団メンバーのニンファドーラ・トンクス。
七変化が得意だけど、実はうっかりさんという素敵な人。
ガムのような真っピンクの髪にもできたりとかわいすぎです。

同じく騎士団メンバーのキングズリー・シャックルボルト。
背の高い黒人で、深い声をしているという設定。
ピンチの時には機転を利かせたりと格好良い人ですね。
この人はぜひ映画で見てみたい。

上の二人は初登場した騎士団員の中でもなかなか印象的で、
今後どんな活躍をしてくれるか楽しみです。
どちらかが次の「闇の魔術に対する防衛術」の先生になったりするのかも?
…でもDADA教師は1年で去るのがお約束だから、そうなる状況を
考えるとならないほうがいいか。

その他にもたーくさんの騎士団員が登場しましたが、
再登場が嬉しかったのはディーダラス・ディグル。
1巻の時から韻を踏んだ名前がかっこよくて妙に気になって
いたんですよね。また会えて嬉しかったマイナーキャラです。
(私だけだろうな…)
フィッグばあさんはやはり魔法界の人間でしたね。
スクイブというのは意外だったけれど。


【2】ホグワーツ教師陣

今までで一番ムカついたキャラが、あちこちのサイトでも
言われている今回の「闇の魔術に対する防衛術」の新任教師、
アンブリッジ。
ファッジやリータなんてまったく目じゃありません。
もうヤバいです。あの罰則は腹が立つどころか気持ち悪すぎです。
正真正銘のサディストですよ。

ただこの人の存在でホグワーツの教師陣がいつにも増して
際立っていましたね。
アンブリッジとマクゴナガル先生の激しい舌戦や、
フリットウィック先生の気の利いたところが見られて楽しかったです(笑)


【3】ホグワーツ生徒

それ以外でも、アンブリッジがDADA教師になったおかげで(?)
Dumbledore's Army(DA)が結成されたわけで。
グリフィンドールの仲間たちだけでなく、ハッフルパフやレイブンクローの
「名前はあったものの埋没していた脇役キャラ」たちが大集結。
ハリーの教えのもと力をつけていく様子に嬉しくなりました。

ハリーがDAの一番最初に選んだのが、あの「エクスペリアームス」の呪文。
2巻、スネイプ先生が決闘クラブで使った時に初めて登場し、
それ以降どの巻でも大事なところで必ず使われるほど
物語のキーポイントとなる重要呪文です。

先生自ら教えた閉心術はハリーには習得できなかったのに、
武装解除術は先生が目の前で使ったのを見ただけで覚えたというのが
皮肉を感じますね~。
また、もう一つの重要呪文パトローナス・チャームを教えたルーピン先生と
スネイプ先生の立場が重なるのがおもしろいところです。


話をDAに戻して。
今までハリー・ロン・ハーマイオニーの3人組以外の生徒たちが
ヴォルデモートの戦いに関わるなんて想像もできなかったけれど、
魔法省に乗り込むのにジニー、ネビル、さらにはルーナまで付いて来たのには
驚きました。そしてデスイーターたちと魔法の乱戦!
シリウスの死(←反転してください)さえなかったらワクワクするシーンだったのに。
このDA、来年もやるんでしょうか。
次の先生が有能だったりしたらやらないのかな。
私はずっと続けてほしいけれど。

5巻はDAの中でもジニー、ネビル、ルーナの株が大幅アップ。
ジニーはずいぶん変わってしっかりした子になりましたね。
いや、これが本来の彼女なのかも。
ドラコを呪文でやっつけたりとかっこいい女の子になりました。
ハリーにもまっすぐに意見を言ったり、双子と踊ったり(笑)
彼女にもウィーズリーの血が流れていますね。
ルーピン先生ファンのディーンと付き合うことになったのも
ちょっと嬉しかったり。

ネビルの成長と活躍も嬉しい限り。
ネビルがDAの練習によってぐんとうまくなったのは
両親を廃人同様にしたヴォルデモートとデスイーターに敵討ちを
誓っているからなんでしょうか?
他のDAメンバーとは明らかに練習への入れ込みようが違いますし。
ドラコたちが聖マンゴの話をしているのを殴りかかろうとした
ネビルの気持ちを考えるとつらいけど、彼もやっぱりグリフィンドールの
寮生なんだと実感しました。
それに意外にも重要人物だったようで。
あの予言、最終的にはネビルも関わってくると思います。


そして今回初登場のルーナ・ラブグッド。
実はラブグッド家として4巻の上巻P112に苗字だけ出ています。
飛び出した目に個性的すぎるファッション、さらには言動まで変という
かなり不思議ちゃんなキャラクターですが私この子が大好きです。
いったいどんな風に話に関わってくるんだろうと思っていたら、
なんと神秘部にハリーたちと乗り込んで大活躍。
章題にもなっているし、なにより名前が意味深。
彼女は今後も話に絡んできそうです。

気になったのが彼女の蔑称。
そういえば3巻で「ルーニ、ルーピ、ルーピン~」とピーブズが歌ってましたね。“loony”は、「気が狂った(人)、ばかな」という意味です。
ルーナ…(ノД`)

5巻で一番好きなシーンが、最後のハリーとルーナの会話です。
絶望し、なにもかもどうでもよくなっていた時に
ルーナとの会話で彼女がいじめられていることを知るハリー。
怒りや虚無感といった感情が収まり、ルーナに静かな同情を寄せる場面で、
ハリーの優しさとルーナの飄々とした強さが心に残りました。

(…ただ、アクシオの呪文で隠された物も出てくるような気が(^^;
隠した相手は賢いレイブンクロー生だろうから、無効呪文のようなものを
かけていたんだろうか?)

まぁそんなわけで私はハリルナ万歳です。
ハリーにはこういう悠然と構えてる女の子のほうがきっと合うと思う。
チョウ・チャンはハリーに初恋をさせるためだけに出て来たキャラの
ようですしね。彼女は良くも悪くも女の子らしい女の子でしたね。
恋愛体質らしく、セドリック→ハリー→マイケル・コーナーとコロコロと
変わったのにはすごいと言うしか。

 
ジニー、ネビル、ルーナに比べてドラコはやっぱりへたれのままでしたねぇ。
アンブリッジ親衛隊といい最後の大ナメクジといい。
ハリーやDAメンバーが着々と力を付けていってるのに
ドラコをはじめとしたスリザリンキャラは相変わらずのカッコ悪さ…。
クラッブとゴイルなんて純血以外スリザリンに当てはまらないような(汗)
スリザリン寮って、狡猾で手段を問わないクールなイメージなんだけど、
それに当てはまるのってとっくに卒業したリドルとルシウスとスネイプ先生
くらいだ…。
まぁ、ハリーに今までにない怒りを感じていたようだから
次巻で大化けするのかもしれないけれど。


【4】ウィーズリー一家

まずはパ~シ~。 ファッジどころかアンブリッジをいい人だなんて
あんた見る目がなさすぎるよ……_| ̄|○
それもアーサーさんとケンカして家を出るとは…
彼は今後どういう立場になるんでしょうね?

モリーさんのボガートのエピソードは
家族(+ハリーも)への愛情と失うことへの恐怖が伝わってきて
心が痛くなりました。
それからアーサーさんが無事でほんっとーによかったです。
実はルーピン先生、スネイプ先生に次いで好きなキャラなので。
マグル製のものを見ただけで目を輝かせるおじさんは可愛すぎだ。

ロンは監督生になったりクィディッチのキーパーになったり大活躍!
……のはずなんですが微妙に影が薄く……
神秘部での戦闘でも情けなかったし(苦笑)
ハーマイオニーとの関係も進展しませんでしたね。6巻に期待。
そのハーさんは思い切り大人でしたね。
ハリーに恋のアドバイスをするとは思わなかったなぁ。
ここまで来るとほとんど敵なしです。

5巻でウィーズリーといえば双子。
フレッド&ジョージは格好良すぎだ―――!
あのピーブズが敬礼までするなんて双子の凄さがわかりますねー。
颯爽とホグワーツを去った場面は、重い5巻の中でも数少ない、気持ちのいい
名シーンでした。


【5】気になった大人キャラ

別の項目と重なるところもありますが一応分けます。
親世代についてのエントリーで書き忘れたことについて。
この5巻でハリーとスネイプ先生の溝はさらに深くなってしまいました。
ハリーのスネイプ先生への感情は今までは嫌悪だけだったけれど、
シリウスの死(←反転してください)をきっかけとして憎しみの感情も
出て来てしまったような。
スネイプ先生のほうはというと、ペンシーブの件で憎悪をさらに深くしたのかも
しれません。

だけど、シリウスがヴォルデモートに捕まったと思い込んで無謀な行動を
するハリーの意図をしっかり読み取って、騎士団のためとはいえ
ハリーを禁じられた森まで捜そうとしたりと、緊急時には頼りになる
スネイプ先生がいいですね。
普段の大人げない言動と、ぎりぎりのところで見せるどこまでも冷静な
行動のギャップが不思議な人です。

シリウスは4巻から思ってたけど、なんというかかわいい人ですなぁ。
ローリングさん公式サイトによると22歳くらいでアズカバンに収容されたせいで、
脱獄した今も精神的には幼い(というか若い)ままだそう。
だからなのか、ハリーとジェームズを混同してしまうところもあって
それがひどく悲しかったですね。
(↓反転してください)
シリウスが死んで悲しかったのはハリーだけじゃなく
ルーピン先生もそうですよね。
親友二人がいなくなってあとは裏切ったピーターだけ。
先生があまりにも不幸すぎる……。・゚・(ノД`)・゚・。

(↑ここまで反転)
先生には幸せになってほしいです。本当に。
でも優しいだけ、可哀相だけじゃないのがルーピン先生。
最後、ダーズリーににっこり愛想よく脅すシーンで先生の腹黒さが
表れていてよかったです。

……そういえばもう「先生」じゃないんですよね。
でもハリーみたいにルーピンと呼び捨てにはとてもできないし、
ルーピンさんじゃしっくり来ないし。
というわけでこのままルーピン先生で呼びます。


最後はダンブルドア。
初期の頃はなんでもお見通しの偉大な魔法使いといった
イメージでした。しかし4巻辺りから彼も万能ではないことが表れ始め、
5巻に至ってそれが決定的となりました。

しかもその人間らしさや弱さというのが、ハリーの存在によって初めて
露顕されたのかもしれないというのがダンブルドアの複雑なところ。
何もせずにいることで不幸になるかもしれない多くの人たちより、
ハリーの幸せを優先したかったダンブルドア。
ハリーを孫のように思っていることがよくわかりますが、
そんな気持ちを抱ける人間を背負い込むことになろうとは
夢にも思わなかったとの言葉に引っ掛かりました。

ダンブルドアに家族はいないのでしょうか?
公式ではダンブルドアは150歳くらいなのだそうですが、
奥さんとか子供とか、今でも今までにも
いなかったのでしょうか。
この人もけっこう謎なところがありますよね。
もしいなかったのならずいぶん孤独な人なんだな、ダンブルドア…
ハリーの作った組織が“Dumbledore's Army”だと知って嬉しかっただろうなぁ。



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キャラクター語りだけでこんなに長くなってしまった…
これでもヴォルデモートやデスイーター、ハウスエルフまでは
書いていないんですけどね。ハグリッドも。(←ヒドイ扱い)
まぁ、ハリー・ポッターはキャラクターの多さも
話を彩る上での重要な要素なので語らないわけにはいかず
ということで。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。


関連記事:
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[ハリー・ポッター]原作 | 22:54:00 | コメント(4) | ▲TOP
■ コメント

* ハリポタ5巻、まだがんばって?未読なので、おっと危ない・・・とスクロールしつつ、コメント残します(^^;)
どんぐりさん、かなり誘惑されてしまいました~。
2004-11-30 火 23:25:58 | URL | 淡雪 [ 編集]

* 足跡、ありがとうございます。
5巻、ルーピン先生&スネイプ先生ファンなら読むべきですよ~。
どんどん誘惑されてください♪
かなりの長文だったのでスクロールは大変だったでしょうね(笑)
2004-11-30 火 23:26:44 | URL | どんぐり [ 編集]

* 長文だ。
本を読み終わってから読もうと思っていたのですよ。
凄いな。これ以上付け加えることが無い。
しいていえばスネイプとネビルの今後はどうなるのか楽しみといったとこですか。
最後は大団円で終わって欲しいな。
2004-11-30 火 23:27:33 | URL | rockanddance [ 編集]

* >rockanddanceさん
ここまで長ーい文を読んでくださってどうもです。
あの人もこの人も…と書いていったらすごいボリュームに
なってしまいました。
スネイプ先生とネビルはまだまだ隠されていることがありそうで
要注目ですね。
物語のラストは想像も尽きませんが、読み続けてよかったと
思えるような大団円だといいですよね。
2004-11-30 火 23:28:25 | URL | どんぐり [ 編集]
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