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詳細カテゴリ:[MONSTER]原作・キャラ語り

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悠里さんからMONSTERバトンが回ってきました。悠里さん、ご指名ありがとうございます!


■MONSTERにはまったきっかけは?

アニメ。もともと『YAWARA!』や『MASTERキートン』のアニメが好きだったので、『MONSTER』もアニメ化する前からずっと気になっていた作品だったんですが、単行本を手にする機会がなかなかなくて。が、アニメの第1話を観て一気にハマリました。
最初に現れた手術着姿の温和なテンマ先生と、直後のOPでの荒みまくった姿の落差に驚いたことも、今となっては懐かしい。


■MONSTERの中で一番好きな話は?

9巻「なまえのないかいぶつ」の章。
物語のキーとなる絵本から始まって、ヨハンにライフルを向けるものの手が震えて撃てないテンマ→脳裏をよぎるユンケルスさんやマウラーさんの記憶→撃つ決意→スコープ越しに冷たく笑みを浮かべるヨハン……というコンボがたまらなく好き。
アニメでは20話「フライハムへの旅」が音楽も映像も綺麗で印象的でした。


■よく見るMONSTERサイトの傾向は?

素敵なイラストから漫画、世界観に浸れる小説、萌え語りまで何でも。


■好きなキャラは?

テンマ、ヨハン、ボナ博士。


■では、そのキャラの将来もしくは生存していたら?

テンマ:アジア、アフリカ、中南米とあちこちを飛び回って、世界中の人々を癒す日々。
ヨハン:テンマ先生が引き取ればいいんです。
ボナ博士:この人はほんと難しい…。グリマーさんの言うように過去の罪を告白しようとしたらしたで、そうされると困る人間に間違いなく暗殺されていたような気もします……。


■そのキャラの好きなところは?

テンマ:やさしくて強いところ。
ヨハン:綺麗な容姿と、かわいそうなところ。
ボナ博士:ロマンチストなところ。


■逆にそのキャラの自分から見た欠点は?

テンマ:自分を無駄に追い込むところと、みんなにやさしいくせに実は壁を作ってるところ。
ヨハン:髪型。雨でヘアスタイルが崩れていたルーエンハイム編やラストの病室での姿のほうが絶対いいです。
ボナ博士:エゴイストなところ。


■あなたにとっての名ゼリフを教えてください。

「明日はきっといい日だ」(テンマ)
「人間はね……何にだってなれるんだよ。君達は美しい宝石だ……。だから怪物になんかなっちゃいけない……」(ボナ博士)
「誰にも平等なのは……死だけだ」(ヨハン)
「テンマ……あなたは間違っていない……。あの時も……これからすることも……」(ニナ)
「君のお母さんと話をした……。君を愛していた………。君の本当の名前を聞いた………。君には名前があった………」(テンマ)


■では、ほかの漫画やドラマなどを見ていてMONSTERのキャラに似ていると思ったキャラはいますか?

同じ浦沢作品だけど、エプシロン(『PLUTO』)。ロン毛のヨハン。
ルーピン先生(『ハリポタ』)。グリマーさんになんとなく似ているような気が。
あまり観なかったけど、ドラマ『逃亡者』の江口洋介。まんまテンマ。


■あなたにとってこの作品のイメージはなんですか?

遠い地平線。海の深い青。水のゆらぎ。朝焼け。闇の中の光。
暗くて怖いけれど、やさしくて懐かしい……そんなイメージ。


■それでは、バトンを3人の人に

答えてみたい方はお気軽にどうぞ。

[MONSTER]原作・キャラ語り | 17:42:08 | コメント(0) | ▲TOP

あれだけ真面目にキャラ語りしておいてなんですが、カプ萌え話も大好きだ!ってことでカップリング語りです。物語がシリアスな分だけほとばしる萌えがそこにはあるんです……。
なので『MONSTER』にそんなもんは認めない。という硬派な方は、避けたほうが無難かと思われます。


また、男女のノーマルカップリングから女性向けなものまで、それはもう節操なく語っているので苦手な方はご注意ください。
一応、ノーマルと女性向けは別枠で分け、念のために反転もしてあります。反転文字が読みにくいという方はユーザースタイルシートを使うといいかもしれません。
とにかくカップリング話もばっちこーい!という方のみ、「続きを読む」からどうぞ。


続きを読む >>
[MONSTER]原作・キャラ語り | 22:12:25 | コメント(2) | ▲TOP

再びテンマヨハンニナ語りです。前の記事は基本的に単体のキャラ語りだったので、今回は三人の関係に焦点を絞って語ってみようかなと。
何しろ去年の暮れに放送したアニモン総集編のエンドロールで、テンマ、ヨハン、ニナの三人だけが登場順の他のキャストとは別格扱いだったのに萌えたくらい、この人たちの関係が好きなんですよ。


↓↓↓以下はストーリーのネタバレです。また、記事の内容上いつにも増して妄想全開なので、ご注意ください……。


↓長くなってしまったのでページ内リンクを付けてみました。
 ▼テンマとヨハン
 ▼ヨハンとニナ
 ▼テンマとニナ

【テンマとヨハン】


まずは話の軸でもある二人の関係から。
傷ついた人々を癒し助けていくテンマと、人の心にある闇をすくい取って死へと追いやるヨハン。生と死、対照的な二人をつなぐのは、「人の命は平等」という言葉。


単行本1巻、まだヨハンと再会していない頃、テンマは患者のユンケルスさんにこんなことを言っています。
「僕も以前はそうだった……。(中略)手術を成功させるのは、地位をかためる手段だ…ってね。でもある男の子の手術がきっかけで、僕は変わったんだ。(中略)頭部を銃撃されたその子を助けることで、僕は医者の本分に立ち返ることができたんだ。人の命の重さはみんな一緒だ。医者はその命を助けるのが仕事だ…ってね」


奇しくもテンマに命の平等を教えてくれたのがヨハンだったわけです。
ミュンヘンの大学図書館、ルーエンハイムと、ヨハンを前にしながらどうしても引き金を引けなかったのも、殺人というタブーを犯すことへの恐怖以上に、このことがいつも頭にあったから。自己の信念を象徴する存在であり、ずっと心の拠り所だった少年を殺したくないという思いが、怪物を生き返らせてしまったという罪悪感をも上回るのだと思います。


だからルーエンハイムでヨハンが銃弾に倒れた時、望んでいた状況のはずなのにテンマの心はぽっかり穴が開いたような状態だったのではないでしょうか。
再度ヨハンの執刀を決意したのは、ニナに許したいと言われただけではなく、テンマ自身が許したいと思った結果だったらいいなあなんて思っています。


一方、テンマを親みたいなものだと言ったヨハン。
再会して自分のことをテンマが覚えていてくれたと知った時、実は嬉しかったんじゃないかと思います。それは、存在しない人間になるために養父母だった人たちを次々と殺していくこととひどく矛盾しているけれど、一方でヨハンが親の存在を強く求めていたという何よりの証しでしょう。


『ANOTHER MONSTER』では、テンマが憎んでいようが愛していようが、ヨハンを覚えていること、追いかけてきてくれることがヨハンにとって大切だったという一文があります。
テンマの目の前でユンケルスさんを“処刑”したのも偶然なのではなく、テンマが自分を追うように仕向けるためだったのかもしれません。


ヨハンが心を許すのは唯一妹だけ。単行本2巻、ミュンヘンに住む盲目の老人はそう言っていたけれど、多分それは兄妹が廃墟で再会するまでのこと。そこでニナと自分は同一の存在ではないと知ってしまったヨハンにとって、テンマに終わりの風景を見せることだけが残された道だったのだと思います。


フランツ・ボナパルタへの復讐は母の代わりに母の意志でやったことであって、ヨハンが執着するのはあくまでテンマだけ。だからニナに許すと言われても、「もう後戻りはできなかった」し、「Dr.テンマは僕を撃つんだ」とヴィムに銃を突きつけてテンマに運命を委ねることしかできなかった。


このシーンのヨハンは、リーベルト夫妻を殺害した時にアンナに言った「僕を撃てよ」とまったく同じことをテンマにしているわけですが、こんなやり方でしか愛情を測れないのがヨハンの哀しさなのでしょう。


それにしても最後の病室でのテンマとヨハンの関係はそれまでのものと180度変わりますよね。特にテンマはヨハンにかける言葉が穏やかでやさしく、帰り際に振り返った時の表情は、ルーエンハイムで対峙した時のそれとはまるで違う。ヨハンも本来なら母親にこそ問うべき言葉をテンマに投げかけていて。
親子のようで親子でない、そんな微妙で曖昧な関係の二人が好きです。


余談ですが、アニメのオープニングでの、銃を構えるテンマを映しだすヨハンの青い瞳という構図(*)がすごく好きです。ルーエンハイムで対峙する二人をこんなふうに描くセンスに脱帽。ヨハンはどんな思いで自分に銃口を向けるテンマを見ていたんだろうとか色々と考えてしまいます。


【ヨハンとニナ】


この双子に対する一番の疑問は、なぜ記憶が入れ替わってしまったかでしょう。
なぜ赤いバラの屋敷から帰ってきたニナが体験したことを話しただけで記憶を忘れ、なぜヨハンは自分が屋敷に連れて行かれたのだと思い込んでしまったのか。
これを知るには、この時の二人がどんな心境でどんな感情を抱いていたかを考える必要があります。


まずはニナ。
母に直に捨てられる形で屋敷に連れ去られたこと、屋敷の真っ暗な部屋に長い間閉じ込められたこと、たくさんの人間が毒殺されるのを目の前で見てしまったこと……。
幼い彼女にとってはどの記憶も忘れてしまいたいことだったはずです。一人で抱え込むには怖くて苦しい大きな記憶。それを分身ともいえるヨハンに少しずつ話して記憶を共有することで、自分一人だけの苦しみを解放していったのでしょう。


一方、屋敷から帰ってきたニナに「ごめんね」と謝り、泣いていたというヨハン。
追手から逃れるために、双子と思われないようニナと同じ姿をさせられていた彼は、選択の時に母が自分と妹を間違えたのではないかとずっと思い込んでいました。バラの屋敷に連れ去られるべきは妹なのではなく、自分のほうであると。そんな引け目が「ごめんね」という言葉に表れているのだと思います。


さらにヨハンはニナに対して様々な感情を抱いたはずです。
罪悪感の他、怖い目に遭って可哀相だという同情、本当は自分のほうが捨てられたのだという思いから来る嫉妬、それに対する自己嫌悪、できることなら妹と替わってあげたいという優しさゆえの思いと、母に疑念を抱くことのない妹の立場に成り代わりたいという強い願望。


双子の記憶の入れ替わりは、自分の身に起きたことを認めたくない、相手の立場に成り代わりたいという双方の望みから生まれた利害一致の結果であり、その思いがお互いの同一化(君は僕で、僕は君)を生んだのだと思います。
(アンナも“ニナ・フォルトナー”となるまでは、ヨハンを分身のように思っていたはず。だからこそリーベルト夫妻を殺害したヨハンが鏡に映った悪魔のように見えたのでしょう)


ゆえにその意味では、ニナがヨハンに救われていたのと同じように、ヨハンもニナがいたことで救われていたのではないでしょうか。それぞれが体験したつらい記憶を相手のものとすることでトラウマを回避していたと。


その後に二人が辿った道がまったく正反対なものになってしまったのは皮肉としか言い様がないのですが、エンド後の双子には新たな関係を築いていってほしいなと思います。


【テンマとニナ】


テンマがヨハン殺害を決意するのに少なからず関わっているのがニナの存在。
ヨハンと再会し怪物を生き返らせてしまったことにショックを受けるテンマですが、その後すぐにヨハンを捜し出して殺そうとはしていません。
中年夫婦殺人事件の現場となった場所を訪ね、ヨハンの過去を調べても、
「私は何をしているんだ………。こんな調査まがいのことをしてなんになる……。それ(ヨハンの正体)を知ってなんになる……。あいつは大量殺人を繰り返す双子の兄だ……。ただそれだけだ……」
と思うだけ。何もかも捨て去ってまでヨハンを追おうとする意思はまだ見せていませんでした。


そんなテンマの心が変わったのは、ニナと出会い、彼女がもう一度ヨハンを殺すために姿を消したことから。
マウラーさんとフォルトナー夫妻が殺されるのを止められず、幼少ヨハンが頭部を撃たれたのは、殺人を繰り返していた兄を殺すためにニナがしたことだったと知るテンマ。姿を消したニナが残したメモから、彼女が再びヨハンを撃つ覚悟でいることを悟ります。


あの時、ヨハンは妹に殺されるはずだった。後にヨハンに殺された人々も死なずに済むはずだった。今の事態を生んでしまったのはこの自分。責任を取るべきはニナではなく、私のほうだ―――。


きっとテンマはこんなふうに思ったはず。
彼はフランクフルトのトルコ人街焼き討ち事件やミュンヘンの大学図書館でニナに会うたびに「君は撃つな!」と彼女を止めますが、それも全部こうした思いゆえのことでしょうね。
ニナの手を汚してはならない。
テンマにとってヨハン追跡の旅はこんな意味もあるのだと思います。


また、ニナが真実を知って自殺をほのめかした時も、彼女の存在に端を発した旅だから、「君が死んだら……私はどこへ行けばいい……」と弱い部分をさらけ出すことができたのかもしれません。
テンマの苦悩と葛藤を知るニナは、孤独な旅を続けるテンマにとって失いたくない大切な存在だったのです。


この二人の関係で思うのは、ニナがテンマにかける言葉の変化。
フォルトナー夫妻が殺され、「あなたがお兄ちゃんを助けなければ、パパとママは殺されずにすんだのよ!!」と最初はテンマを罵倒したニナ。
けれども姿を消した時のメモには「Dr.テンマ、あなたは悪くない。あなたは医者としての仕事を全うしただけです」とテンマをいたわり、自責の念すらも感じさせる言葉に。
テンマと同様、ニナも彼と会うたびに「あなたは撃っちゃいけない!」と口にしますが、テンマをこんな形で巻き込んでしまったことに対する後悔がそう言わせるのでしょう。


そんな彼女も、物語の最後では「テンマ……あなたは間違っていない……。あの時も……これからすることも……」とヨハンを助ける行為そのものを肯定するようになります。それは、ヨハンとテンマ、二人を許すということ。
ヨハンとテンマ、どちらの側にも立てたニナだから言うことができた言葉なのだと思います。


こうして思うのは、三人の奇妙で不思議な絆。
ヨハンに命の重さを伝え、ニナの心を救うテンマ。
テンマとヨハンのすべてを許し受け容れたニナ。
そして、テンマとニナの心を鏡のように映し出して自己を見つめさせるヨハン。


生も死も見つめ続けた三人だから、精神的に深いところでつながっている……そんな三人の関係が大好きです。

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[MONSTER]原作・キャラ語り | 21:22:31 | コメント(2) | ▲TOP

久しぶりの更新。その4は、ボナ博士ことフランツ・ボナパルタです。キャラ語りも4回目とくれば普通は別のキャラになるんでしょうが、私の中ではこの人は4番目のポジションに来るくらい、重要なキャラクターです。


↓↓↓以下はストーリーのネタバレですので、ご注意ください。『ANOTHER MONSTER』についても多少ですが触れています。


【フランツ・ボナパルタ/クラウス・ポッペ】


チェコスロバキア秘密警察に所属しながら、精神科医、脳外科医、心理学者と多くの肩書きを持つドイツ系チェコスロバキア人。いくつものペンネームを使い分ける絵本作家でもあり、『なまえのないかいぶつ』も彼の作品。
優秀な男女を掛け合わせ子供を人工的に作り出す計画の首謀者であり、ヨハンとアンナもその計画によって生まれた子供である。赤いバラの屋敷では朗読会と呼ばれる実験を行っており、511キンダーハイムも彼の構想が元となっている。
双子の母アンナに恋したことからバラの屋敷の惨劇を引き起こし、その後は本名のクラウス・ポッペを名乗ってドイツの小さな町でひっそりと暮らしていた。


チェコ編からたびたびニナの記憶に登場し、読者にラスボスかと思わせておきながら、最後はクラウス・ポッペとして意外な姿を見せてくれたボナ博士。テンマ、ヨハンに次いで好きなキャラクターだったりします。何故ならとても弱くて愚かな人だと思うから。普通ならそれは嫌う理由になるはずなんですが、それがこの人の場合は逆に惹きつける要素となっている気がするのです。


知能が高く、人を自分の思いどおりにすることができた秘密警察時代。他人の人生を踏みにじっても何とも思わず、まさしく怪物のような存在だった彼が一変したのは、実験対象であるはずの女性に恋してしまったことから。
彼女と双子の子供たちを守るためだけに三人を知る人間を皆殺しにし、その後は先祖の故郷であるドイツに亡命。これまで犯してきた罪から目を反らすかのように静かに暮らし、ヨハンとアンナの絵をただ描き続けていた……。


アンナと双子への想いから、彼の心境や価値観は大きく変わったけれど、それ以降、彼の行動は一貫して逃げる方向に向かっています。
チェコから、過去から、自分の犯した罪から……。
償う気持ちがあるのなら、グリマーさんが言っていたように自分のしてきた事をすべて明らかにするべきだったし、ヨハンに心中を迫るなんて以ての外だった。ヨハンがリーベルト夫妻を殺害した夜も決して逃げるべきじゃなかったんです。


でも彼は逃げることしかできなかった。
絵を描くことと、人を殺す(=存在をなくす)ことでしか、生き方を見出せなかった。


すごく、弱い人だと思います。ずるくて、勝手で、中途半端で。天才の名をほしいままにしてもそんな生き方しかできなかった哀しい人です。
でも人間らしい弱さを持つ人だからこそ、どうしようもなく惹かれてしまうのかもしれません。人間の業を背負ったこの人の存在が、この作品のテーマをより強くしているのだと思います。


また、彼のことを考えるたびに必ず出てくる言葉があります。それは「皮肉」という言葉。
テンマとヨハンにも当てはまるけれど、ボナ博士が一番この言葉を体現していると信じて疑いません。


実験のために人を道具のように扱っていた彼が、被験者のアンナに恋心を抱き、実験の“成果”であるその子供たちに愛情を向けることになる。
これは本人が一番思いもよらなかったことでしょう。他人の感情を奪い続けていた自分が、まさかその感情によって突き動かされることになろうとは。
計画の一環としてアンナが双子の父親を愛するように仕向けることは容易にできたのに、肝心の自分自身に対してはどんなに望んでもそれが叶わないなんて。


アンナへの手紙に書いていた「今はただ悲しい……」という感情も、それまでは抱いたことさえなかったものでしょう。絵本の編集者に最後に会った時、晴れ晴れとした笑顔だったという博士。恋を知って世界が変わって見えたんでしょうね。
感情を知る喜びと引き換えに、己の愚かさも思い知ることになる……。なんて皮肉。


これは想像ですが、ボナ博士がアンナへの恋心を自覚したのは、三匹のカエルで双子のどちらかを連れて行くか選択させ、ニナとアンナを車で連れ去った直後ではないかと考えています。


無表情で冷淡に選択を迫ったあの時の彼は、間違いなく実験のことしか頭になかったはず。
一方、母親としてやってはいけないことをしてしまったアンナは、あの後茫然自失の状態だったのではないかと思うのです。後に年老いた姿で後悔の念を口にしていた彼女を見ると、復讐を果たすためにしたこととはいえ、正気を保つのは難しかったのではないかと。
けれども彼女のそんな痛ましい姿がボナ博士に変化をもたらしたとは考えられないでしょうか。皮肉にもアンナをギリギリまで追いつめて初めて彼女への恋心に気づくことができたのだと。


単なる憶測に過ぎないけれど、博士とアンナの関係の変移を考えると、ターニングポイントがこの選択の時にあったというのはあながち間違っていないのではないかと思っています。


皮肉と言えば、名前をあれほど否定していた彼が、「エミル・シェーベ」や「ヤコブ・ファロベック」などたくさんの名前を持っているというのは皮肉以外の何物でもないですね。いや、名前を多く持っている分、名前の持つ意義を希薄にしているということなのかもしれませんが。
『ANOTHER MONSTER』によると、博士は自分と母を捨てた父親を憎んでいたということなので、もしかしたら父親と同じ姓を名乗ることを疎んじて数多くのペンネームを使っていたのかもなあと想像してみたり。(ルーエンハイムで本名を名乗っていたのは、その父親のことも受け容れられるようになったから? でもペンネームとして以前から使っているので違うかも…)


博士の台詞で一番印象に残っているのが、「人間はね……何にだってなれるんだよ」。
彼だから言えた台詞であり、『MONSTER』のテーマをまさに表している一言だと思います。


でも引っかかるのは、この言葉をなぜアンナにしか言わなかったのかということ。
彼ほどの知能を持つ人なら、三匹のカエルにひとりぼっちでいるヨハンが今どんな状況に陥っているのかわかりそうな気もするのに。感情というものに長い間執着せずに生きてきた人だから、ヨハンの心理状態までは読めなかったということでしょうか。


双子の母親を安全な場所に逃がしたり(彼女がフランスの修道院にいたのは、博士の手引きと想像)と、秘密警察や政府に知られないよう、自分と双子の母子の存在を消す工作にかかりっきりでヨハンのことまで気が回らなかったというのもあるのかもしれません。


ただフォローしてみると、双子特有の共有能力を信じていたという可能性があったように思いました。あの言葉を、アンナだけじゃなくヨハンも聞いているという前提で言っていたのかもしれないと。
ルーエンハイムに着いてからのニナは、姿を見せないヨハンの様子も事細かに理解していたし、『ANOTHER』でも幼少時代の二人に共有能力があったことが書かれています。
赤子の時から双子を見てきた博士なら、二人の能力のことを知っていても何ら不思議はないのです。


こんな推測をしたのは、「『君達』は美しい宝石だ……。だから怪物になんかなっちゃいけない……」と、アンナに対して『君達』と言っていたからですが、これはさすがに無茶な解釈でしょうか。結局、肝心なところは共有されず、ヨハンには言葉の意味を誤解されて受け取られてしまいましたしね……。


■ちょっと萌え語り


この人はあれですね、ずばり双子萌えなところが萌えなんですよ。
テレビで双子を見て、雨でびしょ濡れになりながら家を訪ねたり、ルーエンハイムで双子の絵ばかり描いていたり、ニナの名前を聞いただけで涙を流しちゃったり。彼にとって双子は、「美しい宝石」であり「永遠の命のような」存在ですからね。


その双子の絵ですが、あれってリーベルト夫妻と一緒にテレビに映っていた双子の姿そのままなんですよね。たぶんビデオだってなかっただろうし、あのテレビの映像を見ただけで、二人の服装までしっかり覚えて頭に焼き付けたんですよ。ずば抜けた記憶力をそんなことに駆使するボナ博士に萌え。


博士といえば甘党であることも忘れちゃいけません。紅茶とケーキを好む優雅な男と評されたボナ博士。たぶん作者は優雅さを強調したいがために紅茶を出したのであって、じゃあついでにセットでケーキも、というくらいの軽い気持ちなのかもしれません。


でも、でもですよ? 悪事の限りを尽くしていた秘密警察時代のあの人が、実はケーキが大好物でしたって、何なんですかその萌え設定。しかも『ANOTHER』ではとくにアンズ入りケーキがお気に入りだったとランケ大佐に暴露されてもう大変。これはちょっとかわいすぎるんですけど…!


アニメでは、大御所と言われる野沢那智さんの声でさらに萌え度がアップ。悪人時の渋い声がたまらんでした。
「いいんだ。名前など、いらないんだ」
「目的は私なんだろう……その彼の目的は」
あぁ、ステキすぎる……。何度も繰り返して聴いてはうっとりしてます……。


……キャラ語りが一番長いのがこの人ってどんだけ好きなんだ自分。でもこの人のことを思う存分語れてしあわせです……。


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(↓アニメ感想ですが、ボナ博士について考察しています。まぁ彼が登場する回はほとんど触れていますが)

[MONSTER]原作・キャラ語り | 23:24:37 | コメント(4) | ▲TOP

テンマ、ヨハンときたら次はもちろんニナですよ。
↓↓↓以下はストーリーのネタバレですので、ご注意ください。


【ニナ・フォルトナー/アンナ・リーベルト】


ヨハンの双子の妹。チェコ出身。幼少時代にヨハンが殺人を繰り返していたと知り兄を銃で撃つが、ショック状態となった彼女はやがてフォルトナー夫妻に引き取られることに。しかし二十歳の時にその育ての親もヨハンに殺され、兄の凶行を食い止めるべく大学を休学、追跡する。事件後は大学を無事卒業し、弁護士を目指して奮闘中。


並み居る個性的なキャラたちと比べると、やや印象が薄いように感じるニナ。
浦沢作品おなじみのかわいい容姿、聡明で合気道も得意と文武両道に秀でる彼女が、運命に翻弄されるも懸命に生きる姿はもちろん悪くはないのですが、その清らかさゆえに他の一癖も二癖もあるキャラたちの前にはどうしても霞んでしまうんですね。


もう一人の女性キャラであるエヴァはそれはもう欠点だらけですが、それがかえって人間味のある印象深いキャラになっているのに対して、ニナはそつがなく、これといった欠点がないのが逆に欠点となってしまっている気がします。


が、ひとたびテンマやヨハンと並ぶとぐんと光って見えてしまうのがニナの面白いところ。
ヨハンを殺そうとしながら、一方で自分の中の闇に怯え、最後にはテンマの苦しみとヨハンの孤独を理解するニナ。テンマ側の人間であると同時にヨハン側でもある立ち位置が彼女の良さなのでしょう。そもそもあの時ヨハンを撃たなければ、三人が出会うこともなかったわけで。
テンマとヨハン、二人を許すところがニナの一番の魅力であり、この物語において彼女の最大の存在意義だと思っています。


そのエピソード、ルーエンハイムでヨハンを許す場面について。
「世界中にあたし達二人だけになっても……あなたを許す……。それがあたしの……あなたへの……」
この台詞に続くのは多分、「償い」。
ニナはヨハンに許しを与えるという形をとりながら、一方で許しを求めてもいるわけです。


許すというのは、ヨハンの犯してきた罪を許すということ以上に、ヨハンの存在を受け容れるということです。絵本の『へいわのかみさま』に登場する神様と鏡に映った悪魔のような表裏一体の関係ではなく、お互い別の人間として認めあうこと。


ヨハンは記憶も怪物もすべて一人で背負ってくれていたのに、何も知ろうとせずに彼を殺そうとした自分。彼を受け容れず理解しようとしなかった自分。ニナはそれを悔いているのでしょう。あの「許す」という言葉にはそんな思いが込められているのだと思います。
ニナは言葉で、テンマは行動で。
怪物の連鎖を断ち切るには、「許す」以外にないのかもしれません。


ところで、天才ぶりはヨハンのほうばかりが強調されているけれど、彼女も充分すごいですよね。
三匹のカエルから車で連れ去られたのに、あの幼さ(6歳くらい?)でちゃんと道のりを覚えて三匹のカエルに一人で帰ることができたり、長く大学を休んでいたのに優秀な成績で卒業できたり。将来は間違いなく売れっ子弁護士として活躍しそうです。


美人で頭脳明晰、そのうえ合気道も強いとくればそれだけでも羨ましいくらいですが、テンマにもヨハンにも大事にされて、そういう意味でもものすごーくおいしいキャラですよね。ニナさん、勝ち組すぎ。


■ちょっと萌え語り


記憶を思い出すにつれてヒロインらしくないホラー顔をたびたび見せてくれるのでどうにも不安だったニナ。それでも最後は明るい笑顔を取り戻してくれてホッとしました。やっぱりニナは笑顔のときが一番かわいいです。なので上の絵も笑顔で。
ちなみに絵は事件後のニナ。だからちょっとだけ?大人っぽいです。(本当は原作のようなかわいいニナが描けなかっただけ……)


ニナ関連の好きなシーンもだいたい笑ってるものが多いです。
カールに振られたロッテを励ますシーンの「悪いことはそんなに続かない……続けさせちゃいけない。ね……」とか、図書館炎上後、ディーターに言った「おいしいもの食べると元気になる」とか。
上の「ね……」なんてこれで完全にロッテ落ちたなってくらいにかわいかった……。さすがの女装アンナさんもあののほほん笑顔は作れまい。


こうして考えるとニナもけっこう癒し系ですね。テンマの癒しパワーがすごいのでこれも霞んでしまいがちですが、彼女もいろんな人を癒してます。
ロッテもそうだし、アイシェ(トルコ人街焼き討ち事件)、ロッソさん(五杯目の砂糖)、リプスキーさん……それにテンマとヨハンももちろん中に入るかな。
だけど同じ癒し系でもテンマと違うのは、時々楳図顔になったり、ギーレンさんの首を絞めたりすること……。実は油断のならない女、それがニナ。


【追記】


ニナの場合、絵柄そのものは原作8~9巻の頃のニナがいちばん透明感が感じられて好きなんですが、アニメ18話「五杯目の砂糖」を観返していたらニナがかわいくてかわいくてしょーがなくなってしまった(笑) これはもうニナのための回。ロッソさんとの関係も含めて萌えます。そういえばロッソさんもニナは笑顔のほうがいいって言ってますね。


しっかし、ウェイトレスの住み込みのバイトを始めたとたん、あんなにお客さんを呼び込めるようになるって普通にすごいです。行列ができるほどって、ニナたんはどんだけかわいいのか。アニメ独自の、お皿運びの練習シーンなんて仕種がキュートでたまりません。
能登麻美子さんのやさしい声もニナの魅力に大きく貢献していますよね。癒される…。


あんな調子で、リプスキーさんだけじゃなく、ドイツとチェコの各地でいろんな人を釘付けにしてたんだろうなあと思うと、ある意味罪作りな子かも(笑) 本人はヨハンのことで頭がいっぱいで、周囲のことまで気が回らないだろうから余計にね。トルコ人街焼き討ち事件の時には娼婦のふりまでしているし、ヨハンと合わせてつくづく魔性の双子だと思います……。


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[MONSTER]原作・キャラ語り | 20:52:34 | コメント(2) | ▲TOP

その2ではヨハンについて書きたいと思います。
↓↓↓以下はストーリーのネタバレですので、ご注意ください。


【ヨハン・リーベルト】


並外れた頭脳と冷酷さで「怪物」と呼ばれる青年。人の闇に入り込んで洗脳する能力を持つ。ニナ(アンナ)の双子の兄。チェコ出身。ヨハンという名はヴォルフ将軍が絵本から付けたもので、本当の名前ではない。
リーベルト夫妻の殺害後アンナに撃たれるが、テンマによって命を救われる。


他の記事でも書きましたが、彼を一言で表すなら「恐ろしい仮面を被らざるを得なかったかわいそうな子供」です。
初めの頃はまったく感情がない怪物として描かれるヨハンですが、すべての記憶を思い出した最後の場面では、母親に捨てられ傷ついた子供としての姿だけが浮かび上がります。


中年夫婦連続殺人も、ヨハンにとっての怪物=フランツ・ボナパルタから逃れるために、双子の存在した痕跡を残さないようにしていたこと。ヨハンの犯した罪は大きいけれど、彼を怪物という言葉でくくるにはあまりにも悲しいものがあります。


ヨハンの悲劇は、天性と環境がそろってしまったことに尽きます。
まずは「優秀なるチェコスロバキア人創出計画」で生まれながらに比類ない能力を持ち、怪物になる素地がすでにできあがっていたこと。
それでも彼を取り巻く環境が平凡なものだったのなら、まだ留まれていたのかもしれない。けれども積み重なったたくさんの出来事が今のヨハンを生むことになったのでしょう。


名前を呼ばれていなかったこと。
母に選択されてしまったこと。それに加え、妹の姿をさせられていたために母に絶対的な不信を抱き、ひいては自分自身への存在否定につながってしまったこと。
三匹のカエルに一人残され、『なまえのないかいぶつ』などの絵本から多大な影響を受けてしまったこと。
アンナとは違い、ボナパルタに「怪物になんかなっちゃいけない」という歯止めの言葉をかけられなかったこと。
そして、他人より感受性が高いために、上記の出来事による傷がずっと深かったこと。


こうして心の闇に取り込まれてしまったヨハンですが、その深い傷から回避するひとつの方法が、アンナとの一体化だったのではないでしょうか。


リーベルト夫妻を殺害した夜、アンナに「僕を撃てよ」と静かに言い、「大丈夫……僕が死んでも……君は僕で……僕は君」とつぶやいたヨハン。
後者の台詞は絵本の『へいわのかみさま』に登場した一節ですが、この言葉のとおり、人を殺し続けていたことがアンナにわかれば彼女がどんな反応を示すのかヨハンには手に取るように想像できていたはずです。つまり「君は僕で、僕は君」というのはヨハンにとっての自己防衛なのではないかと思うのです。


母に選択されたことによる存在理由の消失が一番のトラウマであるヨハンには、妹のアンナに自分を否定されるのも耐えがたいこと。わざと自分から撃たせるようなことをしたのも、妹と自分は一体であり、妹に拒絶されたのではないと思い込むほうが都合が良いからです。ヨハンはそうすることによって自己否定に陥らないようにしていたのでしょう。


「僕を撃てよ」も「君は僕で、僕は君」も、その言葉の裏に「僕を認めて。僕の存在を受け容れて」というヨハンの叫びが聞こえてきそうです。


また、廃墟で再会したニナから真実を聞かされたヨハンが「夢からさめた」ようになったのも、本当はアンナと同一の存在などではなく、それがただの逃避でしかないと知ってしまったから。
母に捨てられたこともアンナに撃たれたことも、「君は僕で、僕は君」という言葉に押しとどめることでかろうじて精神の均衡を保っていたのに、それが脆くも崩れてしまったからです。


最後の「いらなかったのは、どっち……?」という台詞も、アンナとは一体ではないと気づいたからこそ口にできた問いなのでしょう。アンナと同一化した最大の理由は、この疑問から目を背けるためだったのだから。
とても哀しい台詞だけれど、見方を変えれば、ヨハンはこれで本当の自分に向き合うことができたとも思うのです。今までの彼はアンナという存在に逃げることしかできなかったけれど、テンマに本心を明かしたことで、ようやく自分自身を見つめられるようになるのではないでしょうか。


某ブログさんの記事を読んで気づかされたこと。
最後ヨハンの姿が消えたベッドをよく見ると、布団がドア側にめくれているんですよね。窓から飛び降り自殺したという説もあるけれど、それなら窓側に降りるだろうから布団のめくれ方も窓側になるはず。
読者(視聴者)の数だけ解釈が分かれているヨハンのその後ですが、少なくともあの後すぐに窓から飛び降りたわけではなく、ドアのほうに歩いていったと思うほうが自然でしょうね。


希望的観測になりますが、ニナに許されテンマに許されたヨハンなら、そして本当の名前を知ることができたのなら、自分のこともお母さんのことも受け容れていけるのではないかと思います。
自殺も殺人もすることなく、穏やかに生きていけると。私はそう信じたい。


■ちょっと萌え語り


テンマの変貌は作者がおそらく意図的にやったものであるのに対して、絵柄の変化以上に、原作の巻によって顔がバラバラなのがヨハン。
顔の造形ではルーエンハイム~ラストの病室でのヨハンが一番好きですが、萌えるシーンを挙げるならやっぱりミュンヘンの図書館。ここは絶対アニメより漫画のほうが良いです。ライフルを構えるテンマに、スコープ越しに冷たい笑みを浮かべるヨハンの表情が、やたらと色っぺーなんですよ……。まったくなにあれ。人を萌え殺すつもりですか。とにかくあの上目遣いには参りました……。


ヨハンの萌えポイントで外せないのが女装です。
真面目に考えれば女装はヨハンのトラウマに大きく関わっているから、チェコでは自分探しのためにしていただけであって、一種の性的嗜好とは違うのかもしれません。アンナと同一化しているという表れでもありますしね。
…なんですが、この女装でヨハンの中性的な魅力がさらに引き出されているのも確かであって。
て~か、女装アンナさん、超美人! 超キレイ! ニナよりよっぽど美しく描かれているってどーゆーことですか!


女装バレの鏡のシーンも、アニメより漫画のほうが好きです。
初見の時はあの満面の笑みのでっかいアップにビビりましたが、ヨハンが女装していた…!という事実にニヤニヤしはじめ、今ではあの顔のあまりの美しさにドキドキする始末。水が滴り落ちていて、これもまた最高に色っぺーでした……。アニメは顔をタオルで拭いてしまったからエロさ半減でしょぼんでしたよ…。


ヨハンを考察していて思ったのは、彼のことを考えていくたびにどんどん愛しくなるということ。
モンスターと呼ばれても中身は子供だし、それでいて外見はあんなだし、毒殺になぜかキャンディ、ボンボンと甘いのばっかり使うし、壁のメッセージも子供っぽくてはっちゃけた字だし、女装も誰も気づかないほど堂々とナチュラルにしてくれちゃうし、女装バレ&最後のシーンで平然とドッキリ☆かましてくれるし……本当に考えていけば考えていくほどかわいく思える不思議なキャラです。あー愛しい。


■関連記事

(↓アニメ感想ですが、ヨハンの行動・台詞について考察しています)

[MONSTER]原作・キャラ語り | 20:52:40 | コメント(14) | ▲TOP

ずっとやってみたかったキャラクター語り。アニメ感想で書き散らしたことと重なるところもありますが、まとめの意味合いもあるということで。逆に考えが変わったものもあったりします。


↓↓↓以下はストーリーのネタバレですので、ご注意ください。


【天馬 賢三/ケンゾー・テンマ】


主人公。誰もが認める天才脳外科医。神奈川県横浜市出身、1958年1月2日生まれ(『ANOTHER MONSTER』より)。
無実の罪を着せられながらも怪物を生き返らせてしまったことに苦悩し、ヨハンを追う。事件後は「国境なき医師団」(MSF)に参加。


MONSTERで一番好きなキャラクターです。知的で温厚、天才脳外科医として名を馳せても決しておごることのない真面目な人となり。他人を否定せず、傷ついた人々を癒していく大きな包容力。
暗く重い物語にあって、テンマというキャラクター自体が一筋の光のような存在なのではないでしょうか。


そんなテンマの良さを味わえるのが、時折挿入される人情話。
これらのエピソードは一見、物語の本筋から脱線しているようにも見えますが、誠実で温かいテンマの人柄をじっくり描いていったからこそ、彼の最後の行動も心から納得できるのでしょう。
そしてその丁寧な描写があればこそ、最後の決断に至るまでの葛藤がより深いものになっているのだと思います。


テンマがヨハンの殺害を決意したのは罪の意識から。
医者として正しくあるためにした行為が、怪物をよみがえらせるという結果を生んでしまったこと。
憎しみを吐き出しただけの何気ない言葉が、その怪物に殺人を犯させてしまったこと。
それらがヨハン殺害へと彼を駆り立たせるのでしょう。


けれどもそれは、ヨハンを執刀するきっかけともなった「人の命は平等」という信念と矛盾してしまうことでもあります。
殺さなければならない。だけど殺したくない。
そんな苦悩を抱きながら、それでも人を助けることを選んだ彼が私は大好きです。


その選択について。
物語の終盤、ルーエンハイムで思いも寄らない人物からヨハンが撃たれた後、ずっと座り込んでいたテンマ。彼の脳裏には様々な思いがよぎっていたのでしょうね。
それでもヨハンを救う決意をしたのは、結局最後の最後で撃てなかったことと、ニナに「あなたは間違っていない」と許されたからですが、何よりも命の平等を貫くためでしょう。


私はさらにもうひとつ「終わりの風景」も理由に挙げられるのではないかと思っています。
「終わりの風景」でヨハンの孤独・絶望を共有したことで、テンマは初めて本当の意味でヨハンを理解したのではないでしょうか。彼が怪物などではなく、ただの人間でしかないということを。
ラストの病室でヨハンを人間として接しているのも、その証しだと思うのです。
(終わりの風景に関する考察はアニメ感想にあります)


ところでファンの間では意見が分かれていることといえば、本当にカンニングしていたのか否か。
私はカンニングしていた派です。
テンマの性格を考えたら不正を働くなんてしそうにないけれど、そもそもギーレンさんのカンニングを見ることができたのも彼の答案を盗み見しようとしていたからではないのかなと。あの距離じゃ本当に答えを見ることができたのかは不明ですけどね。
ただギーレンさんのほうはテンマが本当にカンニングをしていたのではなく、軽蔑されていたと思い込んでいた自分を傷つけないための方便だと思っていそうな気もしますが。


【追記】


なぜテンマはヨハンの命を狙うのか。
上記で「テンマがヨハンの殺害を決意したのは罪の意識から」と書きましたが、今は単にそれだけではないような気がしています。テンマとニナ語りで書いたようにニナへの思いなどももちろんあるのでしょうが、それはきっかけに過ぎないだけ。彼を駆り立てる一番の理由はもっと別のところにあると思います。


「あんな奴、死んだほうがマシだ!!」
この言葉を聞いていたヨハンは、親に恩返しをするかのようにそれを実行しました。ハイネマン院長らの死は、テンマの憎悪がもたらしたものです。その事実を知った時、テンマには、己の愚かさ、醜さがヨハンの中に映って見えたのではないでしょうか。アンナと同じように、ヨハンがまるで鏡に映った悪魔であるかのように見えたと思うのです。


テンマにとって、ヨハンは己の弱さを突きつける負の存在であり、消してしまいたい影のようなもの。自分の弱さを許せず、直視できなかった彼は、ヨハンを殺害する以外にもう何も考えられなかったのでしょう。


そのヨハンの命をもう一度救うことで、ようやく自分の弱さ、愚かさを受け容れられるようになる――。
それが『MONSTER』におけるテンマの物語なのだと思います。


■ちょっと萌え語り


えへ、真面目語りの後は不真面目な萌え語りです。


初期と後期の変貌が激しいのがテンマ。初期(と最後)の柔らかい雰囲気も良いですが、だんだん身なりや表情が荒んでいけばいくほど、男の色気が醸し出されていくのがたまりません。ぶっちゃけエロいです。萌えます。
で、どんどん精悍になるのに「撃たなきゃ!!」とか「本当にごめんね」とかときどきやけにかわいい言葉遣いになるそのギャップも○。
「格好良い」と「かわいい」、二つの形容が同居しているのがテンマの素敵なところです。


かわいいといえば、時折見せる無防備な表情がまたすごいです。眉間にしわをよせて硬い表情をしていても、何かの拍子にふと現れる素顔がとんでもなくかわいいのですよこれが。
たとえば原作7巻、ライヒワイン先生に「あんた見てるとリヒァルトを思い出すよ」と言われた時の一瞬の表情とか、チェコでのグリマーさんとのお別れの場面で「またどこかで!」とピクニックの約束をした時とか、もうそれなんて犬?ってくらいのかわいさ。むしろかわゆさ。


さらにテンマといえば料理です。作中、肉じゃがやら親子丼やら手料理を披露してくれるたびに登場人物たちの信頼を得、読者(視聴者)の心をもわしづかみ。
これに萌えずに何に萌えろというのでしょう。
やさしくて意志が強いうえに何でもこなせちゃうテンマ先生にメロメロです。


……って記事の最初と最後で文章の温度差が激しくなってもうた……。いやいや、それだけ彼の魅力がすごいってことです。

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[MONSTER]原作・キャラ語り | 20:36:47 | コメント(2) | ▲TOP
ANOTHER MONSTERもうひとつのMONSTER―The investigative report
ヴェルナー・ヴェーバー 浦沢 直樹 長崎 尚志
小学館 2002-06

ヨハン事件を第三者の視点から追うというスタイルで書かれた、『MONSTER』の副読本。 内容は活字が中心、それに写真や登場人物のスケッチをまじえた構成で、漫画とは一味違ったMONSTER世界を体験できます。
本編でわかりづらかったエピソードや登場人物の細かい設定が補完され、物語を読み込むうえで重要なドイツとチェコの歴史的背景、キャラクター達のちょっとした後日談も描かれるので、ファンにとっては充分楽しめる一冊になると思います。


ただし、肝心のテンマ、ヨハン、ニナの主要キャラ三人は直接登場しないので、彼らがあの時何を考え何を思っていたのかといったことは具体的に明かされません。語られるのは三人を知る人々のインタビューのみであり、そこから三人の生い立ちや人物像が導かれるだけです。本編の、とくにラストの謎はあくまで読者の解釈次第ということなのでしょう。


また、この本が一風変わっているのは、フィクションをノンフィクションとして扱うそのスタンス。ネットを見ても騙された方がけっこういたようで、浦沢、長崎両氏にとってはしてやったりといったところでしょうか。


唯一不満だったのは、事件の真相を知る由もない書き手のヴェーバー氏が、ニナが事件に関わった経緯や、ルーエンハイムでの出来事を詳細に書いていたこと。この二章は本編のおさらいという意味合いが強いのでリアリティを求めても仕方がないのかもしれませんが、蛇足のように感じてしまいました。


以下は『ANOTHER MONSTER』と『MONSTER』本編のネタバレです。未読の方はご注意ください。


■もうひとりの怪物とは


最後のやりとりはサスペンスやホラー作品の王道のような印象でした。副読本まで解釈の分かれそうな終わり方というのは、ある意味非常に『MONSTER』らしいと言えるのかもしれません。


最後まで読んで気になるのが、ヘルマン・フュアーの正体。彼はいったい何者なのか?
ラストの電話のやりとりと、彼に関連すると思う事柄をまとめてみました。


  • 40代の絵本作家であり、著書に『ねむれるかいぶつ』がある。
  • 殺人鬼コットマンの愛読書『闇のドルン』の著者、フリッツ・ヴァインドラーでもある。
  • 殺人鬼をあやつる能力を持ち、直接手を下さずに人を殺すことができる。
  • 赤いバラの屋敷の朗読会で、ボナパルタの最も優秀な生徒だった。
  • 燃え広がる赤いバラの屋敷から現れた「彼」(=屋敷を放火したヨハン/単行本の14巻に登場)に出会い、傾倒するようになる。
  • 以前はボナパルタやペトル・チャペックから逃がれるため、現在はヨハンのようになるため、自分を知る人間を次々と殺害している。
  • ボナパルタの担当編集者だったゾバック氏によると、ボナパルタは以前、朗読会の中に絵本作家をめざす優秀な少年がいると話していた。
  • 朗読会の生徒の一人、ソボトカ氏のインタビューで、ボナパルタがある生徒のつくった物語を朗読していたことが明かされる。それは眠っている怪物の話だった。

これらのことから、ヘルマン・フュアーとは、ボナパルタの望むとおりの絵本をつくることができる人物であり、ボナパルタやヨハンのように他人を洗脳・支配することのできる「怪物」であると言えるでしょう。
それにしても、ヘルマン・フュアーにしてもボナパルタにしても、怪物と呼ばれる人達は決まって物静かな魅力的な人という印象を与えているのが面白いですね。


■『めざめるかいぶつ』


巻末の絵本『めざめるかいぶつ』は、ヘルマン・フュアーが赤いバラの屋敷でヨハンに出会ったことによって、自身の中に潜む怪物の存在を認識し解放させたことをフュアー自身が描いたものだと考えています。
だから最後の「そのしょうねんのなまえは……」に続くのは、ヘルマン・フュアーの本当の名前なのではないでしょうか。


もっとも、ソボトカ氏のように朗読会を途中で打ち切られることもなく、洗脳を受け続けて朗読会を卒業したという彼が、自分の本当の名前を覚えているのか定かではないように思います。
ヘルマン・フュアーがもう一人の怪物だというのなら、以前のヨハンのように本当の名前を知らなかったと考えるほうが自然だと思うのです。『MONSTER』では名前というものがどれほど重要か、何度も出ていますからね。


『めざめるかいぶつ』のラストに少年の名前を出さなかったのは、あえて書かなかったのではなく、書くことができなかった。私はそう解釈しました。
浦沢さん自ら難解だと述べていますし、確証はないのですが。


■残されたスケッチの意味


失踪したヴェーバー氏の部屋から見つかったヨハンのスケッチ。
あれは、ヴェルナー・ヴェーバー氏が犯人の顔を描いたダイイングメッセージ(あえてこう書きます)なのではなく、犯人であるヘルマン・フュアーが心酔している人物(ヨハン)を誇示するために描き残したものだと思っています。
彼の目的は、世界の最後にヨハンと二人だけ残ること。
ヨハンのスケッチと『めざめるかいぶつ』の原稿をわざわざ犯行現場(?)に残しているのも、ヨハンを神格化していることの表れなのでしょう。


しかしこの解釈だと、いずれヘルマン・フュアーはヨハンに接触してきそうですね。もうヨハンが怪物じゃない(と私は信じてる)ことを知ったら、勝手に失望して危害を加えてきそうで怖いのですが。


でもその一方で、もしヘルマン・フュアーを人間に戻すことができる人間がいるのなら、それはヘルマンの中の怪物を目覚めさせたヨハンだけかなとも思ったり。
だけどヨハンはヘルマン・フュアーなんか眼中にないだろうしなぁ。面倒なストーカーを作ってしまったもんですよ、ほんとに。
……って、だんだん話が違う方向に……。『ANOTHER』でこんな感想書いてるのって私だけでしょうな……。


■キャラクターの裏話


【テンマ】
他人よりずっと才能があるのに、人を否定しない……テンマが多くの人から信頼されるのはそういうこともあるんですね。逆に自分に関しては克己的で。
テンマの印象を尋ねられた何人かが、殉教者のようだと評していたのが印象的でした。会ったこともないジャーナリストに、いつも裏目に出ると何度も指摘されていたのには笑ってしまいましたが。


また、本編では日本にいる家族と疎遠のように描かれていましたが、家族がテンマの無実を信じて日本で救済運動を行なっていたという事実には驚きました。複雑な家庭の事情もあって、ちょっとしたすれちがいが重なっていっただけなのかなと。
女の子の恋の相談に乗った件はいかにもテンマですね。テンマ先生やっぱり鈍感です。


【ヨハンとアンナ】
直接登場しなかった双子ですが、孤児院の先生エルナ・ティーツェ氏のインタビューで気になったことが。ヨハンが511キンダーハイムに入れられて離れ離れになった双子なのに、アンナ(ニナ)はヨハンの様子をいつもわかっていたというくだりです。双子に関する不思議な話はときどき聞くけれど、ヨハンとアンナも例外ではなかったようで。
作中では、ヨハンのアンナへの愛情が一方通行のように感じてしまいがちだったけれど、アンナもちゃんとヨハンを愛していたとわかりホッとしました。愛していたからこそ彼が怪物だと知った時のショックも大きかったのでしょうね。


またこのことから、双子の記憶が入れ替わった件も、双子の共有能力が後押しした可能性があったように思いました。アンナから聞いただけでヨハンがあれほどまで事細かに覚えていたのは、アンナが体験した恐怖を一緒に感じていたのかもしれないなあと。
だとすると、さすがにボナ博士の言葉の真意(「怪物になっちゃいけない」)までは共有できなかったことが、ヨハンの不幸のひとつになるのでしょうね。(博士がなぜヨハンのことまで手が回らなかったのか不思議です…)


【フランツ・ボナパルタ】
人に憎まれることがこんなにも苦しいことだとは思わなかったって……ああ、ほんとにお馬鹿ですよ、この人ってば。でももともと感情が麻痺していたわけではなかったらしく、名前を奪って実の父を殺害したのも、母と自分を捨てた恨みからというのが意外でした。憎悪という感情を知っていたのに、他人を支配することを覚えていくうちに感情に対して無頓着になっていったのでしょうか。


これ以外にも、双子の父親と異母兄弟で、双子の伯父にあたるかもしれないという裏設定に驚愕。彼に関する情報の多さに、『ANOTHER』はこの人のために書かれたんじゃ…と思ったほどです。
個人的には、アンズ入りのケーキがお気に入りだったり、新作の絵本を没にされてがっかりしたりといったところに萌えさせていただきました(笑)


【エヴァ】
テンマと袂を分かつ最大の原因となってしまった「人の命は平等じゃない」という言葉が、手術しなかったことを悔やむテンマを励ますためにかけたものだったとは思いも寄りませんでした。
「彼は孤独で寂しがり屋、家庭に憧れていた」と語っていたとおり、彼女は彼女なりにテンマを理解していたとは思いますが、彼の医者としての姿勢までは見抜けなかったことがエヴァの敗因なのかなあと。でも今でもきっぱり平等じゃないと言い切るところは彼女らしくて好きですけどね。
率直に心情を綴ったメールも好感。マルティン編は、彼のモノローグはあってもエヴァの心情は台詞のみだったので、エヴァが彼をどのように思っていたか興味深く読めました。


【ルンゲ】
見てる分にはいいキャラですが、実際に会うとなるとやっかいな人物だろうなあと思ったルンゲ(元)警部。事件に対しての見解で、彼の口から「コテンパン」という言葉が出てくるのが面白かったです。いつも無口・無表情なので彼の心情をあまり考えたことがなかったけれど、自分の間違いを認めた時はものすごい葛藤があったんでしょうね。


【グリマーノート】
単語の羅列でおぼろげながらも、ボナパルタが何のために実験をしていたのかが興味深かったグリマーさんのメモ。
本編ではあんなにボナ博士を憎んでいた(ように見せた)グリマーさんでしたが、このメモでは「明らかに天才」「恐るべき洞察力」などの言葉が目立っていたのが印象的。許せないと思う反面、知的好奇心を刺激されたところも少なからずあったのかも。


【そのほか気になった人々】
女装した男に恋してしまったスーク。真相をついに知ってしまったようです(笑) でも歯切れが悪くとも堂々とヴェーバー氏に語った彼はスゴイ。


テンマとともに脱走したミルヒ。とっくにチュニジアで暮らしてると思いきや、結局捕まったんですね(笑) ヴァーデマン弁護士がついているということで、おとなしく刑務所にいるようです。好きだなあ、こういうオチ。


その後が気になっていたルーエンハイムのヴィムの父親は、逮捕を免れた模様。ダメ父だったけれど、今はちゃんと父親だと自覚してヴィムと暮らしてるのかな?




結局『ANOTHER MONSTER』を読んで一番疑問に思ったのは、ヘルマン・フュアーの正体でもなく『めざめるかいぶつ』の意味でもなく、「カバー裏にある、ヴェルナー・ヴェーバーとして映っているこの人は誰なの?」でした……。
名前もプロフィールもたぶんニセモノでしょうし、彼も「なまえのないかいぶつ」の一人だったりして……?

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[MONSTER]原作・キャラ語り | 21:03:14 | コメント(8) | ▲TOP

ネットでよく見る質問系、思い切って答えてみました。


MONSTER本編(原作かアニメかは問いません)のネタバレなので、未見の方はお気をつけください。お題上、痛い回答もあるので、寛容な方だけどうぞ。


Q1:あなたのHNは?

どんぐりです。


Q2:MONSTERにはまった理由は?

もともと漫画に興味はあったんですが、そのまま読まずにアニメから入りました。ディーターが登場する辺りで原作が気になって借りて読み始め、MONSTER世界にどっぷり浸かるように。一番の魅力はテンマと双子の運命的な絆ですね。この三人の物語にはまりました。


Q3:「MONSTERヲタクだなぁ」と実感したエピソードは?

うーん、なんでしょう。雨にも負けず野球にも負けず、アニメ全話を録画できたことですかね。あと夢にテンマとヨハンが出てきました。普段もMONSTERのことばかり考えてるのに、夢にまで…。


Q4:作中で最も愛を感じる人物を挙げて下さい。

テンマ。大好き。


Q5:あまり目立たなかったけれど、愛着の湧くキャラクターは誰ですか?

シューマン・ペトラ夫妻とか、「フライハムへの旅」に出てきた夫婦とか、モグリの医者だったベトナム人の女の子とか、テンマと旅先で交流した人々に愛着があります。


Q6:テンマについて思っていることを述べて下さい。

人を殺すための旅をしながら、それでも多くの人を救ってしまうテンマが好きです。格好良くてどこかかわいい、それがテンマ。


Q7:エヴァについて思っていることを述べて下さい。

すっかりいい女になったけれど、彼女の変貌は素直に嬉しい。マルティンのお墓(ってどこにあるんだろ…)にお参りしていたりするのかな……?


Q8:ニナ(アンナ)について思っていることを述べて下さい。

美人で才媛、合気道も強いなんてうらやましか…! 怪物じゃなくなった(と私は思ってる)ヨハンとどんな会話するのか見てみたい。


Q9:母アンナ(ヨハンの母親)について思っていることを述べて下さい。

双子に残酷なことをしたと思うけれど、報いを受け、精神を病んでしまった彼女はただ痛ましい。もしボナ博士のラブレターを知ったら、どう思うのだろう?


Q10:ヨハンについて思っていることを述べて下さい。

恐ろしい仮面を被らざるを得なかったかわいそうな子供。
幼少の時はともかく、大人(の外見)になっても軽やかに女装しちゃう(そして誰も男と疑わない)アンナさんがステキです。


Q11:ルンゲについて思っていることを述べて下さい。

ルーエンハイムでの警部はメチャメチャ格好良いのですが、中盤までの勘違いさん☆な彼も好きだったりします。図らずもテンマに助けられてしまった話が好き。ルン毛という当て字も好き…。


Q12:グリマーについて思っていることを述べて下さい。

作り物といってもグリマーさんに合うのはやっぱり笑顔。アニメではカットされてしまったけれど、養護施設の子供達がそろってニコニコしたグリマーさんを描いていたところが好きです。あの子達はグリマーさんの死を知っているのかな…。


Q13:フランツ・ボナパルタについて思っていることを述べて下さい。

テンマ、ヨハンとともに「MONSTER」において皮肉を体現したようなひと。知能は高くても、本当に馬鹿で愚かで哀れな人なんだと思います(ヒドイ言いよう)。大切なものに気づくのが遅すぎるよボナ博士。とはいえ悪党ボナ博士もほのぼのポッペさんも大好きなんですけどね。実は甘党(ケーキ好き)というところがツボ。あの無表情でほおばるんですか博士。


Q14:ディーターについて思っていることを述べて下さい。

何かあるたびにテンマの名言を口にするところがいい。オーバーオール姿が一番かわいいかな。後半、出番が減って悲しかったです。


Q15:ロベルトについて思っていることを述べて下さい。

アニメ感想でも書いたように普段はコワイウザイキモイのですが……ココアのことを知ると彼もかわいそうな人だったのかなと。しかしなんで出てくるたびにヤッ(ry


Q16:守ってあげたくなるキャラクターは誰ですか?

やっぱりヨハンですかね。心は子供ですから。小さい頃の彼を「おーよしよし」と頭をなでて抱きしめてあげたい。さっそく瞬殺されそうですが。


Q17:友達に欲しいキャラクターは?

ニナとロッテかな。


Q18:できることなら敵に回したくないキャラクターは?

いやー「MONSTER」に登場するほとんどのキャラですね。みんな頭いいから敵に回すと大変そう。


Q19:作中で一番怖いと思ったキャラクターを挙げて下さい。

ゼーマン警部ですかねえ。あの爪の拷問はイヤすぎる。


Q20:現実にいたら嫌だと思うキャラクターは?

えーと誰でしょう。ああ、ニナに合気道を教えていたスズモトセンセイ(原作のみのキャラです)かな。実際にあーゆー人はたくさんいると思うけれど、だから余計にあの顔はムカツクです。ニナさん、こてんぱんにやっつけちゃってください。


Q21:ヨハンみたいな兄は欲しいと思いますか?

お兄ちゃんかぁ。「全部○○○のものだよ」なんて言われるのもオツなもんですね。でも弟や自分の子供、甥っ子になってくれたほうがいいかも。


Q22:作中で最もお似合いのカップルは誰だと思いますか?

カールとロッテかな。ロッテがふられた(と思った)後にいろいろと一悶着あったんだろうけど、なんだかんだいって仲のいい二人。
そして…テンマ×ヨハン、ヨハン×テンマ、テンマ×ニナ、ニナ×ヨハン、この三人絡みは全部OKだったりします。節操なさすぎです。三人萌え万歳。


Q23:テンマについて未来予想をして下さい。

ぜひともヨハンとニナとディーターを養ってください。そしてあなたも幸せになってください。みんなに肉じゃがや親子丼を振る舞ってあげるとなお嬉しい。


Q24:エヴァについて未来予想をして下さい。

キッチンコーディネイターとしてバリバリ仕事をこなしてそう。今まで男に依存して生きてきたエヴァだけれど、今の自立した彼女は本当の意味でモテるだろうな。


Q25:ニナ(アンナ)について未来予想をして下さい。

辣腕弁護士として名を馳せるんだろうなぁ。実際、能力はヨハンと同じくらいでしょうしね。ヴァーデマン弁護士と競ってほしいかも。


Q26:母アンナ(ヨハンの母親)について未来予想をして下さい。

うーん、この人は難しいなぁ。思い切ってテンマさん一家(サザエさんですか)が引き取って一緒に暮らすとか。ヨハンもニナも今の弱々しい彼女を見たら許す(受け入れる)ような気がするのですよ。


Q27:ヨハンについて未来予想をして下さい。

もちろんテンマさん一家の一員ですよ。日本式のちゃぶ台囲んだにぎやかなテンマ家にちょっと戸惑うヨハンなんてどうですか。
今まで心が凍てついていたヨハンも、彼なりの幸せを見つけてほしいもんです。


Q28:ルンゲについて未来予想をして下さい。

とにかく厳しい教授だけれど、受講生の中には密かにマニアックなファンがいそう。あと孫に会うときだけ、あの釣り目がタレ目になると予想。「少年アシベ」の完治君みたいに。


Q29:グリマーが生きるはずだった人生について予想してみて下さい。

あのままボナ博士や東側の犯した罪を調べ続けていたでしょうね。それが終わってからもジャーナリストとしてあちこちを飛び回ってそう。そして時々ピクニックをしてうまいビールを飲むんですよ。で、いつだって子供達に大人気で。考えていくと悲しくなるなぁ…。


Q30:フランツ・ボナパルタが生きるはずだった人生について予想してみて下さい。

この人も難しいな…。過去の罪状を全部明るみにしたとしても、罪に問われるのかどうか。ほとんどは旧体制下のチェコスロバキアでの出来事だし、もうドイツに亡命していますしね。本当にどうなるんだろう。もし恩赦か何かで刑に服さないのであれば、ルーエンハイムをもう一度立て直して、オーナーを続けるとか? ヨハンやニナ、母のアンナにも会ってけじめをつけるべきかも。


Q31:ディーターについて未来予想をして下さい。

そりゃーもちろん、サッカー・ドイツ代表でしょう。ポジションはMFかなぁ。最終話のリフティングを見る限り、ボールコントロールが上手そうなので。今だとU-17世代くらい? 来年のドイツW杯には間に合わないだろうけど、次の南アフリカ大会なら出場できるかも?


Q32:ロベルトって結局、生きていると思いますか?

うわあ……ありえないですって。生きていたら彼こそ本当の怪物ですな。


Q33:最終回について一言どうぞ。

人によって解釈は分かれているけれど、私は希望の見えるエンドだったと思っています。でもやっぱり、ヨハンのその後はしっかり描いてほしかった気も。あの終わり方のほうが「MONSTER」らしいとは思いますけどね。


Q34:結局、MONSTERは何だったと思いますか?

人間ですね。


Q35:MONSTERはホラーだと思いますか?サスペンスだと思いますか?

サスペンスかと。


Q36:作中で最も印象に残った言葉を教えてください。

ボナ博士の台詞「人間はね……何にだってなれるんだよ」。
まさにこの作品のテーマを表している言葉だと思います。


Q37:印象に残ったエピソードを教えて下さい。

肉じゃが、親子丼、サンドイッチ。フライハムなどの心の交流エピソード。あとはボナ博士関連。
追記:一番大切な図書館を忘れてました。手が震えて撃てないテンマと、スコープ越しのヨハンの表情が好きです。


Q38:どうでも良いような些細なことだけれど、どうしても気になってしまう事はありますか?

チェコにいる時はみんな何語で喋ってたんだろう…。チェコ出身の双子はともかく。グリマーさんはチェコ語がわからないようだったけれど、スークやランケ大佐と普通に会話しているし、テンマやルンゲ警部だって。ドイツ語を話せるチェコの人も多いのかな?


Q39:『もうひとつのMONSTER』は読みましたか?読んだ方は感想もどうぞ。

はい、読みました。ボナ博士はアンズ入りケーキが好きだったというのが一番の衝撃でした……。そんなことまで調査していたランケ大佐に感謝とともに爆笑しましたよ、ええ。


Q40:『MONSTER解体新書』を読んだことはありますか?

いいえ。読んでみたいなぁ。今も売ってるのかな?


Q41:『ダ・ヴィンチ』2002年4月号のMONSTER特集は読みましたか?

いいえ。雑誌だからもう読めないですね…。


Q42:最近、ビッグコミックオリジナルで連載の始まった『PLUTO』は読んでいますか?

単行本を2巻まで購入しました。ノース2号の切なさ、アトムのかわいさといったら…! この作品もMONSTERと同じスタッフでアニメをつくってほしいですね。


Q43:ちなみに、MONSTER関連サイトを探してみたことはありますか?

はい。絵もSSも考察も楽しみました。


Q44:おすすめのMONSTERサイトがありましたら、教えてください。

「三匹のかいぶつ」さん(ヨハンへの愛が行間からひしひしと)、
「困憊ヒーロー」さん(独特のMONSTER絵とアニモン感想が素敵)、
「薄暮」さん(シンプルで叙情的なグリマーさんとテンマの絵がたまらない)、
「東京の空」さん(魅力全開のテンマ絵にほれぼれ)…。
他にもこっそり見せていただいているサイトさんが多くあります。


Q45:MONSTERにまつわるちょっとした自慢をお教え下さい。

自慢ですか。ヲタクと実感したのは?の問いと重なるけれど、アニメ全話の録画ができたことくらいですかね。あ、アニメ感想がどこよりも長文なこと。最高5000字以上ですから!(長すぎです)


Q46:MONSTERを身近な人に勧めたことはありますか?出来ればその結果も教えてください。

家族二人に。最初にアニメを見せて、その次に漫画を。漫画はむさぼるように読んでいましたが、私ほどはハマってくれなかった…。


Q47:「これがMONSTERのテーマソングだ!」と言える曲はありますか?

globeの「Wanderin' Destiny」。もとは「青い鳥」というドラマのために書き下ろされた曲ですが、もう歌詞がテンマと双子を歌っているようにしか思えません。


Q48:MONSTERは将来映像化されるそうです。あなたが希望する映像化の方法を教えてください。

アニメは言うまでもなく最高の出来でした。
予定されている映画のほうは正直不安が。もともと実写に向いている作品だとは思いますが、ちゃんと原作の持つテーマ、雰囲気を出せるのかどうか。役者の選考も難しいですし。「ロード・オブ・ザ・リング」のように3部作で作られるといいなあ。


Q49:あったら絶対欲しいMONSTERグッズは?

グッズというとちょっと違うけれど、ゲームかな。サウンドノベルの「街」のように話の途中でそれぞれのキャラにザッピングできる(主人公を変えられる)とか。EDはもちろんマルチエンディング。死にネタあふれるバッドEDから、世界観を壊すギャグED、テンマさん一家誕生のグッドEDまでファンの妄想を一挙に網羅。うわぁステキ。
あとはボナ博士の絵本。コミックスの限定版に「なまえのないかいぶつ」があったそうですが、はまるのが遅かった私は当然持っていないので正式に出版してほしい。


Q50:最後に、MONSTERへの思いをご自由にどうぞ。

アニメの1話目を観た時から予感はあったものの、ここまでハマるとは思いもしませんでした。
「君のすべてを食い尽くすために見ていた。だが逆に君のすべてが私を侵食した」……
まさにこんな心境。
人間の業を描き出し、素晴らしさを謳いあげた傑作です。


■MONSTERファンに50の質問 配布元:
「Let's stay together」さん

[MONSTER]原作・キャラ語り | 21:43:42 | コメント(4) | ▲TOP
ワイルドテンマさん
MONSTER読み終えました。
↓↓↓以下は漫画全巻のネタバレなので、アニメのみの方はご注意を。
ちなみに「もう一つのMONSTER」は読んでいません。






******************************





最後のページをめくったあと、つい声を荒げてしまったのは
私だけじゃないはず。
頭の中がぽっかり空いてしまったような感覚に陥り、
その後はとにかくあの最後の章を自分なりにのみ込もうと
何度も読み返しました。


あの最後の章タイトルが『本当の怪物』であることから、
MONSTERはヨハンではなく双子の母親……「あの選択を
した時の母親」なんでしょうね。
あれをきっかけにしてヨハンの中に大きな闇が生まれてしまった。

子供にとって絶対的存在で二人を守ってくれるはずの母に
「選択」され、そのまま独り取り残されたヨハン。
3匹のカエルの近所の住人の証言から、アンナ(ニナ)と
母親は一緒に(目的地は違うようですが)連れて行かれ
たとみていいでしょう。

その後は誰もいない部屋の中、アンナが帰ってくるまでの
間(一体どれくらいの期間だったのか)、
彼はずっと自問自答していたんでしょう……
「なまえのないかいぶつ」を読みながら。

皮肉にも、実験の首謀者だったフランツ・ボナパルタの
思惑の外で(彼はもう怪物を作り出そうとは思っていないのに)
ヨハンが悪魔に取り付かれていったという所が悲しいですね。



真実を知ったヨハンが完全な自殺を始めるルーエンハイム。
ヨハンはテンマに「あなたには終わりの風景が見える」と言います。
これは「見える」と断定しているのではなくて、
「僕が見てきた絶望を、親同然のDr.テンマにも共有してほしい」
という悲痛なメッセージなのではないかと思いました。
自分のこの孤独をテンマだけが理解できるんだと。

指を額に当てて自分を殺してとテンマを促すヨハンは、
始めは普段のような落ち着いた冷たい表情だったけれど、
ヴィムに銃を突きつけると目を見開き、必死に何かを訴えている
ようでした。
そして、別の男に撃たれたヨハンをテンマはもう一度救うのです。
自分の信じるままに。


最後の章。
双子の母親に会ってきたこと、双子には名前があったことを
テンマは眠り続けるヨハンに告げる。

突然目を覚ましたヨハンが、フランツ・ボナパルタやチャペックらが
3匹のカエルに押しかけてきたあの時に起きた、恐るべき選択を
テンマに問い掛ける。

そしてテンマの白昼夢だったかのように、また眠り続けるヨハン。
まるで何もなかったかのようにテンマが病室を出ると、
最後のページ、シーツに皺をつけたまま誰もいない
ベッドが映る。


この辺りのシーン、あえて分かりにくく描いているんでしょうね。
ただ分かることは、ヨハンがベッドの跡をそのまま残して消えて
いること、つまりもう悪魔のような存在(byルンゲ警部)では
ないということです。

テンマに再び救われたことから彼は変わることができたんでしょう。

たぶん行き先は母親のもとでしょうね。
自分の本当の名前を知るために。



……と、私はこんな感想を持ちましたが、説明不足の感が
否めない作品なので、読んだ人によってずいぶん変わると思います。
最後の終え方もそうですが、全編にわたる伏線を消化していないので、
読者を突き放していますよね。

たとえば、アイスラー記念病院の院長殺害事件、あれはどうやって
殺したんでしょう? 実はこれが一番の謎です。
他にもルーエンハイムでニナが思い出した言葉のやりとりの
意味とか…。


色々と謎を残したMONSTERだけれど、読んでいる時のドキドキ感
は漫画では久しぶりでした。
テンマをはじめとして多くのキャラクターに過去があり、
葛藤していく姿に惹き込まれました。
主役級はもちろん、脇役まで魅力的で、赤ん坊やロベルトなどの
悪役でさえも悲しいと思えるところはこの作者の良さなんでしょうね。


■関連記事
時系列順にヨハンを考察してみる その1(誕生~Dr.テンマとの出会い)
『MONSTER』と絵本について考察してみる
MONSTER 第73話「終わりの風景」
MONSTER 最終話「本当の怪物」 その1
MONSTER 最終話「本当の怪物」 その2
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